10月21日はカレー記念日

カレー記念日

どっこいしょ おまけにも一つ よっこいしょういち

10月21日はカレー記念日

Comet

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

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崖っぷちほどいい天気

四十路独女じじょうくみこの「崖っぷちほどいい天気」(12) 〜猛暑にモーゼの、世にも奇妙な物話。

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いやあ、暑いですね。夏は暑いに決まってるでしょ愚問でしょ、と言われてもやっぱ言っちゃいますね、暑いですね。暑いですね。暑いですね。熱いですね。熱いですね。浅いですね。浅いですね。すごく浅いですね。すごくあなた浅いですね。あれ、なんだろう泣きたくなってきた、じじょうくみこです。

 

こういう時、涼しい気分になるにはどうすればいいかといえば…アレですよね。

というわけで今回は最近体験した、ある不思議なできごとをお話しいたします。

 

はい、テーマ曲どーん。

 

 

 

それは数ヶ月ほど前のこと。仕事帰りに、ふと思いたったのです。

「そうだ。モーゼ、行こう。」

 

モーゼといえば聖書でおなじみ、敵から逃れるためにエイヤッと海をまっぷたつに割ったり、シナイ山で神から「十戒」をピカーンと授かったりなんだりしながら、苦難にあえぐ何十万人という民と共に約束の地カナンを目指した、伝説の預言者であります。

 

みなさま、ご存じですか。そんなモーゼの墓がニッポンの、石川県にあることを。

 

「竹内文書(たけうちもんじょ)」と呼ばれる、そのスジでは有名な秘伝の歴史書によると、モーゼはシナイ山に登った後、天浮船(空飛ぶ船)に乗って能登の宝達山にランディング。ここであの「十戒」を授かり、妻をめとって583歳まで長生きした後、宝達山のふもとにある三ツ子塚に葬られた、というのです。

 

ここまで聞けば「ヘイヘイヘイ」とツッコんで終わりなんですが、日本にはこの手の伝説を村おこしに活用している場所がわりとあって、私はそんな珍スポットめぐりをひそかな旅の楽しみにしております。ほら、半世紀近く世俗にまみれていると、時にはアホなことしてみたくなるじゃありませんか。ねえ?

 

というわけで、モーゼであります。能登半島には実際に、モーゼの墓が存在しています。墓といっても「モーゼパーク」というベタすぎる名前の公園の中に、木の墓標が立った素朴なもの。立派な資料館まで建てちゃった青森「キリストの墓や、美人・美肌になれると商売っ気たっぷりの山口楊貴妃の墓と比べても、明らかにぞんざいな扱いです。

 

この珍スポットを変わり者の友人アヤメが「面白い」と興味を持ち、金沢旅行のついでに足を伸ばしてみようかということになりました。やってきたのは、金沢からJR七尾線で1時間ほどトコトコ走ったところにある宝達駅。駅員さんに聞くと、墓までは徒歩で30分以上あるとのこと。小雨もパラパラ降ってきたので、タクシーを呼んで現地へ向かうことにしました。

 

くみこ「モーゼパークまでお願いします」

運転手「……はい」

くみこ「モーゼの墓があるんですよね。観光客って来ますか?」

運転手「……まあ、たまに」

くみこ「モーゼグッズってあるんですかね」

運転手「……さあねえ」

 

物静か、というより生気のない運転手との会話は当然はずむわけもなく、無言の車内に雨、雨、雨の音が充満していきます。そして公園に着いた頃には、雨はすっかり本降りになっていました。

 

「伝説の森モーゼパーク」は、写真で見た印象とはずいぶん違っていました。エントランスには、いかにもな感じでギリシャ神殿っぽい円柱のオブジェがありましたが、それ以外は公園ていうかただの山みたいなもっさもさ状態。おいおい大丈夫かここ。

 moze案内マップに描かれたモーゼ、これだし

 

何はともあれマップを見ると、墓まではそう遠くなさそうなので、行ってみることにしたのです。すると入口にいきなり看板が。

 kuma熊出るのおーー?

 

道の先に広がる薄暗い森と、熊出没の文字に一瞬ひるみましたが、そのとき道の先に1組のカップルが相合い傘で森の奥へと歩いているのが見えたのです。後ろを振り向くと、私たちの後にもう1組カップル。なんだ、けっこう人来るんじゃん。

 

いざ森へ入ると視界がいきなり開け、思いのほか明るい空気に包まれました。外はひどい雨なのに、ここは木々が雨粒を吸い込んで傘がいらないくらい。澄んだ空気と心地よい雨音に包まれて、「ここ、なんかいいねえ」とはしゃぎながら、ゆっくりと森の奥へと進んでいきます。

 

今思えば、ここで引き返せばよかったのです。

 右4c

 

森を抜けて遊歩道が上りの階段に変わると、道は急に険しく、雨は土砂降りなっていきました。ぬかるんだ土の道には枝葉がひどく散乱し、いかにも人の管理が行き届いていないことをうかがわせます。さらに奥へ進むと木々は鬱蒼として行く手を阻み、

 

michi

倒木がありえんほどゴロゴロ (写真はかわいいほう)

 

「まあカップルも行ってることだし、これもひとつのアトラクションだと思えば」

とアヤメの妙にポジティブな言葉にそそのかされて、なんとか山頂にあるモーゼの墓に到着。実物は思っていた以上に「ただの木の棒」で、表面に書かれていたはずの文字も解読不能でしたが、ぶじ目的を達成して大満足。だったのですが。

 

アヤメ「ねえ」

くみこ「ん?」

アヤメ「前にいたカップルがいないよ」

 

 

確かここまでは1本道のはず。なのに、2人とはすれ違っていない。え、どういうこと、カップルはどこへ行った!?

 

アヤメ「後ろにいたカップルもいなくない?」

 

げえええ

 

いない。すぐ後ろにいたはずのカップルも。

ひょっとしてひょっとすると私たち、2人っきりじゃないか? 

尋常じゃない豪雨の中、熊が出没する、薄暗く荒れた森の中に。

 

「アヤメ、急ごう。急いで帰ろう!」

はやる気持ちをおさえきれず、ぬかるんだ道を一気に下ろうとしました。ところが1本道のはずの道に、なぜかいきなり分かれ道が現れたのです。

 

くみこ「え、何これ何これ。どっち? どっちに行けばいいの?」

アヤメ「ヤバい、雨で足跡が消えててわかんない」

くみこ「マジで。やだ、どうするどうする、ってかアヤメ、アヤメどこ〜??」

 

うろうろと歩き回っているうちに、とうとうアヤメの姿も見失ってしまったのです。

互いの姿さえ見えなくなるほど激しい雨、雨、雨、雨。

森。暗い森。雨。洪水のような雨。誰もいない山。熊のいる山。に、ひとり。

 

遭難…………

 

 

うわあごめんなさいごめんなさい、まさかこんなにハードなんて思わなかったんです、神様仏様モーゼ様、「モーゼグッズつったら、カレーがライスの海をまっぷたつに割る十戒カレーはテッパンだよねえ」とかふざけたこと二度と言いませんからあ〜〜〜!!!

 

完全にパニックになっていた、その時でした。

 

 

                       キャッ

                          キャキャキャッ

                                         ペチャペチャッ

 

 

女の人が陽気におしゃべりしているような、甲高い声が森のむこうから聞こえてきたのです。

 

くみこ「誰かいるよ!」

アヤメ「あっちのほうだ!」

 

2人同時に、声のするほうへと駆け出しました。すると鬱蒼とした森が突然切れて、青々とした一面の畑が現れたのです。むこうには民家もちらほら見えて、安堵のあまりその場に崩れ落ちそうになりました。

 

くみこ「ああああああ助かったあ〜〜」

アヤメ「なんだ、集落に抜けられる道があったんだね」

くみこ「マジでこわかったよ。声が聞こえてよかったよう〜」

アヤメ「ホントにあの声のおかげで…………」

くみこ「……声……………」

 

雨雲の切れ間から太陽がのぞき、あたり一面を照らしたその時、ようやく気づいたのです。

見渡す限りの畑のどこにも、ひとっこひとりの影もないことを。

 

ちょ

やーーめーーてーーよーーー

 

確かに女の人の声を、2人とも聞いていました。でも考えてみれば、あのとき外で陽気におしゃべりするような天気ではなかったわけで。じゃあ、あの声はいったい………。

 

そういえば隣町は「UFOの町」らしいです。電車の車両にもデカデカと書かれていました。宇宙人もくれば、モーゼも来る。能登ってキャパ広いですね。

 

とりあえず「自然公園には二度とだまされんばい!」と肝に銘じた、じじょうくみこでありました…。

 

By じじょうくみこ

Illustrated by カピバラ舎

 

*「崖っぷちほどいい天気」は毎週土曜日更新です。

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コメント、ありがとー!

  • はしーば

    えー、えー、なんですかこの予測不能の
    、まさかの「崖ミステリー」な展開!
    私も一目散に能登を目指したくなりました。
    UFOの町、羽咋も気になる存在ですし( ^m^ )

  • ジャスミン

    え~!! 何かすごく怖いんですけど(T_T)

    よくぞご無事に戻って来られましたね

    私は昔から 山が苦手です…ジェイソンが出てきそう 

  • ゆっきい

    ソレ、鳥の声だったのではないでしょうか?

  • 青蓮

    い~~~~や~~~~~!!
    暑い熱いインドで、背筋がぞぞ~っとしましたがな。

    えっと、モーゼではないけれど
    日本人は失われたユダヤの十氏族の
    末裔だっていう説がありますよね。
    珍スポット巡り、お供したいです。

  • マーキョン

    はじめまして。毎週楽しみに拝読しております。
    今回はいつもと違う趣のお話。
    日本にモーゼの墓なる所があるとは存じませんでした。
    死ぬまでに一度は旧約の世界を旅してみたい、聖地を巡礼してからでないと死ねない、と思っている私は大変興味を持ちながら読み進めたのですが、この展開は怖すぎました!
    ご無事で良かったです!お陰で来週もじじょうくみこさんの記事が読めますもの。
    婚活奮闘記も面白いです!心の底から応援しているので、じじょうくみこさんの魅力をわからないトシオさんとタケさんにはガッカリです。その程度の方々なんですね。(笑)。

  • じじょうくみこ

    じじょうくみ子 Post author

    こわい話、反応すごいですね(笑) みなさま、コメントありがとうございます(*^_^*)

    >>はしーばさま

    いつもコメントくださり、ありがとうございます〜(^_-)
    そうなんですよ、まさか能登の山中で崖っぷちに立たされるとは思わず(笑)
    私の中で「能登」「UFO」が急上昇ワードになってます。目が離せません!

    >>ジャスミンさま

    こんにちわー。コメントいつも嬉しいです♪
    実は私も山ダメなんですよ〜〜。
    自然公園だから、もっと管理された公園かと思っていたんです。
    まさかあんな山の中と思わなかったので、完全に油断しました。
    公園おそるべし!

  • じじょうくみこ

    じじょうくみ子 Post author

    >>ゆっきいさま

    コメントありがとうございます〜〜m(_ _)m
    そうなんです、たぶん鳥の声だと思うんですよ。
    女の人が何人か会話している気がしたんですけど、
    たぶん鳥のさえずりです、うんうんきっとそうですそういうことにしましょう。

    >>青蓮さま

    うわあ〜〜!インドからコメントすいませんっ。
    毎週楽しみに拝読しておりましたので、連載終わってしまって寂しいです。。。
    そして金曜の青蓮さまの後に、私のくだらない話がきてしまって
    申し訳ないなあといつも思っておりました(^^;)

    日本人はユダヤ十氏族の末裔ですと?
    いろんな伝説があって世界は楽しいですねえ。
    帰国される際には、ぜひぜひご一緒に珍スポットをめぐらせてください♪

  • じじょうくみこ

    じじょうくみ子 Post author

    >>マーキョンさま

    はじめまして。ご丁寧なコメント、ありがとうございましたm(_ _)m
    毎週読んでくださるとのこと、うれしくて泣いてしまいます〜。
    聖書がお好きなのですか?それならぜひとも能登のモーゼと青森のキリストは詣でてください♪
    能登のモーゼは、たぶん天気のいい夏の日なんかに行くと
    最高に気持ちいいハイキングコースだと思うんですよね。
    キリストの墓は観光地として整備されてますし、全然こわくないですよ〜(おまえが言うなって)

    婚活も応援ありがとうございます(*^_^*)
    本当にね、世界は広いなあとね、思う毎日でございます(泣)

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