11月20日はカレー記念日

カレー記念日

片足で くつ下はけた日 調子いい

11月20日はカレー記念日

にゃまの

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

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50代、男のメガネは

佐野元春と一緒に、月夜を往く。

 

 

『サムデイ』がヒットしていた頃、僕は佐野元春にまったく興味がなかった。なんとなく、時代の空気がバブルへ向かおうとしているなかで、内省的な歌詞が鬱陶しく感じられたのかもしれない。もっと自由に、今までになかったアートをみんなが欲していた時代だったと言えるかもしれない。そうでなければ、ジョナサン・ボロフスキーのシルクスクリーンを一般の若い人たちがこぞって購入するなんてことはなかっただろうし、みんながフィリップ・トゥーサンを読めばオシャレだと思われることもなかっただろうと思う。

 

だけど、やっぱり佐野元春の『サムデイ』には力があった。耳にしてしまうと、じっと聴き入ってしまう強さがあった。弟の部屋にあったアルバム『サムデイ』と、若い友人から聞いた『NO DAMAGE』というベストアルバムをカセットに吹き込んで車で良く聞いた。それこそ、アルバムの曲順を覚え、歌詞を覚えてしまうほどに聴き込んだ。

 

そんな時に届けられたのが、やたらとエッヂの立った『VISITORS』というアルバムだった。ラップがあり、ポエトリーリーディングに近い曲もあった。人気が頂点に達しようとしているときに、佐野元春は自らニューヨークに旅立ち、そこで、一人仲間を集めて、新しいアルバムを作っていたのだった。

 

このアルバムは初登場チャート1位を記録したが賛否両論だった。僕は大好きで毎日毎日聞いていた。しかし、僕はそこからジャズにはまり、佐野元春から離れてしまったのだった。

 

久しぶりに佐野元春を聴いたのは2004年にリリースされたアルバム『The SUN』だった。そこに納められたシングル曲『月夜を往け』をテレビの音楽番組で聞いた僕は再び佐野元春を再発見した気持ちだった。

 

佐野元春の曲はとても繊細なものにかわっていた。本質は変わらないのだろうが、詩がよりシンプルになり、同時に力強くなっていた。そして、なによりもその歌声が細く深くなり切なさを増していたのである。

 

明らかに歌い方が変わっていた。アルバムを手に入れ、何度も何度も聴いて、僕は久しぶりに彼のコンサートに行きたくなった。そして、実際に行ってみて驚いた。佐野元春の声がとても大きなダメージを負っていることが明白だったからだ。具体的には長いフレーズになると音程がふらつき、高い音程の所にくると、声が裏返った。それを見せないために、佐野元春は短いフレーズに変えたり、あえて声量を抑えて音程を保ったりしていた。

 

かつて、デビュー25周年の時にテレビのインタビュアーから「ここまで良いことも辛いこともあったと思いますが」と質問され、佐野元春は「そうだね。良いこともあった。それはいろんな人に出会えたことだし、たくさんの曲をたくさんのオーディエンスに届けることができた、ということじゃないだろうか。もちろん、辛いこともたくさんあったけれど、それはいまここでいうことじゃない」と笑顔で答えたのだった。

 

この人は、辛いことを人前で嘆く人じゃない。とその時思ったのだが、彼がかつての声を失ってしまった理由も、「肉親の死によるストレスから」とか「長年、がなるようなシャウト唱法を続けてきたから」とか言われているが、本当のところはどこにも書かれていない。すべてが予測から書かれた個人ブログばかりだ。

 

理由は分からないが、かつてのことを失ってしまった佐野元春がいて、それでも、彼が必死に歌を作り続け、歌い続けていることを僕たちは知っている。そして、『月夜を往け』を聞いた時に、その深く繊細になった切ない歌声に、佐野元春という生き様を知ったのである。

 

佐野元春という人は、ある意味、とても不器用な人なのかもしれない。同じ時期にデビューしたサザンオールスターズの桑田佳祐とは今でも親交はあるけれど、ソングライターとしては真逆の生き方をしているように見える。桑田佳祐は好むと好まざるとに関わらず、きちんと日本の音楽業界のてっぺんにしっかりと座っている。世を儚んだり、政治を揶揄する歌を歌うときにも、すでにプロフェッショナルの芸域に達した技を披露してくれる。そこが安心感につながり、安定感につながるのだと思う。

 

そういう意味では佐野元春は、いまだに『VISITORS』を作った頃の危なっかしさを忘れてはいない。だからこそ、僕は佐野元春の新しいアルバムを手にするたびに、明日こそ強く生きようと思うことができるのかもしれない。

 

『月夜を往け』発売時のセルフコメンタリー

 


 

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ネコのマロンとは?→

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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。

★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。


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コメント、ありがとー!

  • masakobe

    はじめまして、植松さん!初コメントです。
    佐野元春さん・・・私も『サムデイ』を歌っている、あまりTVではお見かけしないけどミュージシャンからはカリスマ的存在の人ってイメージしかなかったのですが、つい先日、夜中に再放送されていた佐野さんの音楽ドキュメンタリーのような番組を見て、少し見方が変わりました。
    ジャズ風な演奏をバックに佐野さんが詩を朗読するって感じだったんですけど、カッコ良かったです〜♪

  • uematsu

    uematsu Post author

    masakobeさん

    初コメント、ありがとうございます。
    あの番組の佐野元春さんが実像にかなり近い気がします。
    真摯だけど、ちょっと不思議ちゃんで、それでも前向きに作り手として常に前を向いている。
    そんなところに、僕は何度も救われました。

    https://youtu.be/Xff564ct5MM

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