教えて!にゃまの先生

<今月の質問 回答(2)>母からわずかの株を相続。運用したほうがいいでしょうか。

さあ、今回はいよいよファイナンシャルプランナーのにゃまの先生が、ご自身の運用について語ってくださいます。詳しい質問内容とにゃまの先生の回答1回めは、こちらからご覧ください。

<FPの私が運用を始めた理由…「たまご運用」これならできそうだ。>

にゃまの先生   私は自分でもFPになる前から運用を始めかれこれ20数年になります。

基本的に自分のやらないことを人には勧めないので、なぜ、私が運用を始めたのかを紹介します。

もちろんインフレが怖いとか、老後になって自営業が長かったので年金だけでは生活費が足りなさそうだというのが1番の理由です。でも損するのが怖くて運用に手を出せませんでした。どうも当時の私は運用→株取引というイメージしかなく、株の値動きに一喜一憂しパソコンに張り付く自分を想像出来なかったのです。

そしてその頃「長期・分散投資」という運用方法を知りました。私が株取引にイメージしていたのはキャピタルゲインといって株などを安く買って高く売る利ざや(売却益)を稼ぐ方法で、一方「長期・分散投資」のインカムゲインは配当や分配金を得る投資方法です。

よくニワトリとたまごに例えられるのですが、ヒヨコを大きく育てて肉として売るのがキャピタルゲイン、ヒヨコを育ててたまごを取るのがインカムゲイン。たまごさえ取れればニワトリは多少大きくても小さくても気になりません。「たまご運用」これならできそうだと思いました。

以来、コツコツと余剰資金でJリートや投資信託を買っていきました。

ニワトリはたまごを産み続け、たまごがゼロになることはなかった

現役の頃は分配金や配当も運用に回し複利を狙い、基本的にあまり売り買いはしないし、ほったらかしで値動きすらあまり見ません。もちろん長い間にはリーマンショックや東日本大震災、コロナなどありその度に大暴落し、物によっては半額になったこともありましたが、人の生活に必要とされる物を作る企業や産業は5年ぐらいで必ず復活することも知りました。

肉の値段は上がったり下がったりしても、ニワトリはたまごを産み続け、たまごがまったく無くなることはありませんでした。だからたまご運用なら大もうけはできませんがあまり怖くありません。

今は年利平均で約7%、月額にして数万円の運用益があります。そして65歳になり年金をもらうようになりセミリタイア生活に入ると、今度はその運用益を夫婦の活動費(俗に言う小遣い)に使っています。もちろんNISAなので非課税で税金はかからないし、国保や介護保険など社会保険料に影響もありません。

年金で家計費をまかない、活動費は生活+αのα部分、つまり好きに使えるお金です。老後と言えど60~70歳は活動期なので、お金がないと外に行けず何も出来ないのですが、この活動費のおかげで意外とかかる交通費、ランチや美術館や映画など街歩き、年に2回の国内旅行、市民運動の会費やカンパ、海外の子どもへの緊急寄付金、時々デパ地下の美味しい物など結構いろいろな事ができます。

介護が必要になったら、ちょうど在宅介護費用や特養の個室料金ぐらいの金額なのでそれに使う予定です。預貯金だけならいくらお金があっても減っていくだけですが、運用しながら運用益だけ使うならあまりこの先も怖くありません。

もちろんすべての人に勧めはしませんし、これからのことも保証できませんが、私は運用して良かったと思います。「リスクを取らなければリターンはない」とリスクを取った昔の自分を褒めてやりたいです。

<一番、怖いのは「損したら、どうしよう?」という気持ち>

以上、運用の良いところを書きましたが、最後に運用の怖いところも書きます。

運用の一番怖いのは実際の損ではなく、損したらとどうしようという自分自身の気持ちです。1,000円得するうれしさより500円損する残念な気持ちの方が大きいのも不合理ですが運用で良くあることです。

運用を始め、売ったり買ったり相場に一喜一憂して、そのうちちょっとした損するとお金の事が頭から離れなくなり、眠れなくなるのが運用の最悪の沼です。お金に振り回されることは誰も望みませんし、私もそうなって欲しくもありません。

だから運用から距離を置くのも1つの方法と思います。

一方、やり方を知り経験値が積み重なれば運用はそんなに怖くないと私は考えます。1,000円得して500円損しても500円儲かったからラッキーと思え、短期で損しても長期で損しなければいいやと冷静に考えられる心安らかな運用なら老後は少し豊かになると信じています。

さてプリ子さんいかがでしたか? どちらにせよ私は責任をとれません。だから経験しか語れないのでどうするかはご自分で決めて下さい。

★次回は、実は隠れた運用マスターだった(?)ゆみるさんの登場です。その次はカリーナも登場します。まだまだ続きます。お楽しみに!

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★講師 ファイナンシャルプランナー 長野 郁子さんI
 現代ビジネスでは記事を連載中。どれも面白いです。

【PROFILE】
1956年 静岡県生まれ。会社員、自営業を経て化粧品通販会社で経理・総務を担当し、取締役をつとめる。2008年に退社しFP資格の勉強始め、2010年 CFP®認定者と1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。「お金塾.jp」を開設し、現在FPとして活動。ほぼ同時期に区立保育園の非常勤職員(保育補助)になり、2022年退職するまで11年間、0歳児と1歳児のお世話をした。今は区の子育て支援員(ファミリーサポート)をしている。また老後の楽しみとしてボードゲーム「オンリーワン同好会」の運営委員を夫婦してやっている。


著書に「老後の住まい:老後の自立は小さな家から」(Kindle版)がある。新刊出ました!年を取ったら狭い家: 66歳FPの老後住み替え体験記 (こちらから、記事の一部を読むことができます)新刊についてのカリーナの記事はこちらです


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コメント、ありがとー!

  • プリ子

    実際にどんなふうにされているのか、詳細におしえてくださってありがとうございます! これまた何回も読み返しました。

    おっしゃる通り、投資というと、PC画面にはりついて値段の上下を見据えているイメージしかありませんでした(『きのう何食べた?』のワタルくん(ジルベール)や、懸賞で生活している桐谷さん)。そういう「鶏肉」投資と、そうでない「たまご」投資があるのですね。

    そして私が相続したものは「たまご」のほうのようです。今まで放置していた書類をしげしげと見ると、儲けは自動継続投資、つまりこれが「福利を狙う」ということなんですね…!(無知すぎ) 計算すると年利は4%ぐらいのようです。おおお。退職するまでは放置して、退職したらこの儲けを受け取る形にするとよいのかも?? もともと自分ではじめたものではないので、おまけのように思えば、沼に落ちることもないはず。。

    しかし、お金を回すとなぜ増えるのか、やはりピンと来ません。投資が分からないということは、経済が分からないということなのだと感じました。

    また、このような、投資について考えないようにする思考回路は、母がしきりにレーニンの言葉「働かざる者、食うべからず」を引用し、不労所得は罪悪だ、勤労の対価としてのみお金を受け取るべきだ、と言っていたせいなのかもしれないと気づきました。その母こそが、運用をしていたという矛盾!(母はほかにも、配当金を受け取るタイプの株を持っていて、それは父が相続しました)きっと近所の誰かがやっていて、それに張り合うために始めたのだと思うのですが、母の多重人格ぶりにあらためて驚いています。(すみません、「母を葬る」の続編みたいになりました)

  • ゆみる

    プリ子さん
    にゃまの先生の回答はとってもわかりやすいですよね!さすがプロです。そしてプリ子さんも回答を何回も読み直すなんて凄いです。

    子供は良くも悪くも親の影響を受けてしまうもの。プリ子さんにお母さまのレーニンの教えがしみ込んだように、私の場合は父親が私が小学生のころ一時期株式投資をしていたので、その頃は毎朝新聞の株式欄を見ていました。そのため成人して少し貯金が出来て投資を始めることに全く抵抗がありませんでした。ただ父親からは株式というものがあること、そして配当というお金がもらえること。この2つしか教えてもらいませんでしたけど^^;

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