だれも見てないけど、老いを「暴風」から「凪」に変えてみた。
こんにちは、カリーナです。
昨年のお正月から白髪染めをやめて(と書くと、新年の決意のようだけど、そういうわけじゃなくて偶然です)、それからずっと「外出の予定のある前に利尻昆布のヘアカラートリートメントで少し黒くする」ことをやっています。
なので家にいる日が続くと、髪はどんどん白髪になっていく。だいたい、一つにまとめているんですが、それでも白い。白いのが目立つ。いや、あたりまえだけど。
ふとしたときに鏡を見ると「わああ。羅生門」と思うんですよ。まあ、つまり老婆ですね。老婆感がすごい。なんというのかな。壮絶なほうの老婆感……その意味で羅生門。
ま、それは、それでいいんだけども(だれも見てないしさ)、しかし、鏡に顔が映るたびに気持ちが少し落ちる。なけなしの自信がそがれる。そこで、月並みですが、朝、ぴょんぴょん跳ねやすい白髪をムースなんかで押さえて撫でつけてボーボーの雑草感を抑え、眉毛を描いて「ここは、雑草エリアではありません」と明示し、ちょっと色が濃い目の口紅をつけて「飾ることを忘れてませんからね」と表明してみることにしたんです。(だれも見てないけど)
これだけで違った。
何が違うって、やっぱり白髪には口紅が似合うとわかった。
わたしの、この顔でも、似合うのだ。
自虐じゃないですよ。あくまでも客観的に見て、色白でもない、美肌でもない。つまり「白髪」と「赤い口紅」のコントラストが映えるカンバスではないわけです。明らかに、この顔面は。
でも、違う。白髪の与える印象が一気に変わる。
少なくとも羅生門じゃなくなる。
羅生門の風吹きすさぶ「老い散らかした」感が、静かに「老いを受容した」感に変わるのです。
老いが「暴風」から「凪」に変わるというか(笑)。
まあ、そういうわけで、わたしのまわりには初夏の「そよ風」が吹いてますよ。ピアスもつけてみたからね。ふふ。みんなもがんばって。
オバフォーは今週もコツコツ更新します。時間のあるときに遊びに来てください。