ヴィム・ヴェンダースの新作映画『PERFECT DAYS』を見て。

いつまでも終わらなければいいのに。ヴィム・ヴェンダースの新作映画『PERFECT DAYS』を見ながらずっとそう思っていた。なにか特別なことが起こるわけでもないのに、トイレの清掃をしている男の日々が愛おしい。いや、正確には毎日小さいけれど見逃して欲しくはない変化が訪れ、主人公の平山が目を細めてその変化を愛でている。その様子がとても大切な時間の連続となって、見る者の心を少しずつ満たしていってくれる。 この映画は渋谷区内の公共トイレをリニュアルするというプロジェクトがあり、そのPR映画を撮ろうとしたことが、きっかけとなったらしい。制作側は短編オムニバスを計画していたらしい。白羽の矢を立てられたヴェ … 続きを読む ヴィム・ヴェンダースの新作映画『PERFECT DAYS』を見て。