ジェンダー
11月ももう半ば。今年の秋はかなりの俊足で自宅周りのイチョウの木々も、去年に比べて2週間以上早く黄色く色づき始めています。

そして今も時折街中で大阪万博のキャラクター「ミャクミャク」を見かけると、まだ少し残暑が残っていた先月の大阪出張がもう随分前のことのように感じます。あぁ光陰矢の如し。

10月の大阪出張では若い同僚2人とお昼の予約しておいたたこ焼き屋さんで現地集合にして、私は集合時間より1時間ほど早めに大阪に着く新幹線に乗り、到着後は大阪の中央郵便局を目指しました。
大阪の中央郵便局を訪れるのはほぼ20年ぶりだったので、KITTEのビルに入っているピカピカの中央郵便局にビックリ。入口では「ぽすくま」の大阪らしいデザインの可愛い2色のポストが出迎えてくれました。

郵便局に入り物販コーナーで大阪をイメージしたポストカードを購入して、白ヤギさんにお便りを書いてこの時のために半年以上前から準備していた切手を貼り、窓口で風景印をお願いしました。

この後予約してあったたこ焼き屋さんで前祝にノンアルのビールで乾杯して、出張会場に行く前に難波八坂神社で出張の成功を祈願しました。そのおかげか私たちは今回の出張では賞を頂くことが出来たのです!パチパチパチ~♪

その出張の資料をパワポで作成していた時のこと。資料には日本に名だたる「いらすとや」さんのお力をお借りしたのですが、ほぼ完成した時点で上司に見せたところ、職種に性別を感じさせるイラストを使うとジェンダー的に問題だと指導されました。

今どきの指導だなぁと感じたのですが、「いらすとや」さんで職種で性別を感じさせないイラストをその時点では探し出すことが出来なくて、苦肉の策で可愛い動物がユニホームを着て仕事をしているイラストにしました。
出張が終わった後に高校時代のクラスメイト達と食事をする機会があったので、その話をしたところ大学で秘書として働いている友人から、そういう場合は女性だけ男性だけのイラストにはせず男女両方のイラストを載せればよいと言われ、もっと早く知りたかった~と思ったと同時に、私が思っている以上に世の中ではジェンダーレスの認識が進んでいるんだなと遅ればせながら気付いたのです。

このような感じで私の10月はなかなかプチ忙しくて、予約を入れていた運転免許の更新(今は免許更新も予約が必要になったんですね、涙)もあり最寄りの免許センターに行きました。前回の更新は夫が亡くなったすぐ後の旧住所だったので、変更のある人が操作するタッチパネルに進みました。
そのパネルには住所や名前など変更する項目がいろいろ並んでいました。そしてその項目の一番下に性別の項目もあったのです。運転免許書に性別の記載なんてあったかな?と思い、バックから自分の免許書を取り出して見ましたが性別の記載はありませんでした。でもタッチパネルに項目があるということは免許書内部のICチップには性別が記載されているのでしょう。

手にした5年前に更新した免許書の自分の写真が目に入りました。この更新の時は夫が亡くなってからまだ3週間しかたっていなくて、亡くなった後のいろいろな手続きをしている間を縫って更新したです。そんな5年前の写真の私は今見ても倒れそうな顔をしています。人が一人亡くなった後の手続きはなかなか大変でした。
そんな5年前のことを思い出しながら更新のための次の窓口に並んでいる時にふと思ったのです。あのタッチパネルの性別の変更を押した人は、それまでにどれだけたくさんの大変な手続きをしなくてはならなかったのだろうかと。

私には想像しか出来ないけれど、以前の性別から新しい性別にするには戸籍を変えなくてはならないだろうし、戸籍を変えるとしても出生や婚姻、死亡のように必要な書類をそろえて提出記入だけでは済まない(待っている間にネットで調べたら家裁に申し立てをしなくてはいけないし、その為にはいろいろな条件を満たさないといけないらしいのです)し、名前も変えるなら更に手続きが必要になるでしょう。
自宅に帰って確認してみたらマイナンバーにも年金手帳にも性別はありました(私の年金手帳は男女のどちらにも〇はついていませんでしたが)性別を変えるということは本当にたくさんの時間と精神的肉体的な、そして経済的な負担も必要になるようです。きっと私には想像も出来ないほどの葛藤や不安や辛い思いもされたことでしょう。

私はジェンダーについて世の中随分進んで理解もされてきたと感じましたが、ここに来るまでにはたくさんの人の努力や働きかけがあって、やっとここまで来たと感じている人も多いのではと思います。これから免許センターで変更項目の性別を選択する人たちが、少しでも明るく自然な気持ちで毎日を過ごせますようにと思った今回の運転免許更新でした。

















































































