学校の教科書
いよいよ12月ですね。我が家の周りの木々も紅葉真っ盛り。我が家の前の敷地には大きなイチョウの木があって、この季節はイチョウの葉が黄色く色付き部屋や私の気持ちまで明るく照らしてくれます。あぁ錦秋(イチョウだけですが)。

このイチョウの木のおかげで南向きの我が家は、夏は緑の葉が生い茂って天然の日よけに冬は葉が落ちて暖かい日差しが部屋に込るので、落葉樹のありがたさを猫たち共々体感しています。

そして秋に黄色く色付いたイチョウの葉が風や小鳥たち(オナガが常連さん)の羽ばたきで、はらはらと落ちていく様子を見ると中学の国語の教科書に載っていた与謝野晶子さんの短歌「金色の小さな鳥の形して・・・」を声にだしては、視覚からだけではなく聴覚から脳内でも秋を飴玉を口の中で転がすようにじっくりと味わっています。

随分前に白ヤギさんのお便りにも黄色く色付いたイチョウの木とこの短歌のことを手紙に書いたことがあり、この短歌がきっかけで教科書で読んだお互いの好きな短歌や詩がしばらくお便りの中の話題になりました。
ただ今のようにネットが普及していなかった頃だったので、はっきりと覚えている短歌や俳句や詩なら良いのですが、一部がちょっとおぼろげな場合は図書館に出向いて調べて確認していました。

その時に出会ったのがこちらの「教科書でおぼえた名詩」この本は「昭和二十年代から平成8年までに日本の学校でつかわれた中学・高校の国語の教科書・千五百冊あまりから、だれでも一度は耳にしたことのあるなつかしの詩歌をよりすぐった愛唱詩歌集」なので、私も実際に教科書で学んだ詩、短歌、俳句、漢詩のポピュラーなものが結構載っていました。

そのラインナップが気に入りすぐに書店で購入。その後なんと白ヤギさんもこの本を持っていることがわかり嬉しい偶然に喜んだこと、そして本に乗っていた立原道造の詩の話から二人でバスに乗って今は閉館してしまった立原道造記念館に行ったことも良い思い出です。
紅葉が進み冬も近づいて今年も第九の練習が始まりました。11月の初めの練習の休憩時間に前の席のマダムたちが、学生時代の英語の授業で英語の歌を歌った話をしていました。丁度クリスマスの頃で「ホワイトクリスマス」を歌ったこと、そして今でもこの曲を聴くと頭の中で歌っているのとマダム。「これよね!I dreaming of a white Christmas~♪」と笑顔で歌い始めたもう一人のマダムと目が合いました。

「Just like the once I use to know ・・・」と私も少し小さい声でご一緒したら、マダム二人も笑顔で「Where the tree top glisten and children listen・・・」続けて3人で最後まで歌い切りました。3人で自分たちに拍手して思わぬ楽しい時間を過ごしたのです。
私の場合「ホワイトクリスマス」は中学の音楽の教科書に載っていて、きっと冬のクリスマス頃にみんなで歌うんだろうなと1人でワクワクしていたのに、結局そこまで授業が進まずに年も明けてしまい、季節外れになって飛ばされてしまった残念な曲でした。でも英語でクリスマスの歌を歌うことに憧れていた私は、その当時この曲の歌詞を暗記していたのです。

そして中学の授業でクラスのみんなと歌えなかった曲を、40年以上の時を経て偶然にも第九のお仲間のマダムたちと一緒に歌えるとは人生って面白い。学校で教科書から学んだことが思わぬところで日常を楽しくしてくれるスパイスになっています。

面白いと言えば最後にこちら。関西の実家に帰っていた職場の若いスタッフがお土産に買ってきてくれたお菓子です。京都銘菓おたべ監修の抹茶のブラックサンダーの個包装の袋には「応仁の乱以来の衝撃!」これを見て私も含めて数名がコピーを見ては「人よむなしい(1464)応仁の乱」と思わず口にしておりました。

私的にはお菓子ももちろん美味しかったけれどこのコピーがあまりに秀逸で感心してしまいました。これを考えたコピーライターさんも日本史を勉強していた学生時代は将来の仕事のネタになるとは思っていなかったでしょうね。そんなことを考えながら応仁の乱ってどんな戦いだったのか自宅で調べた秋の終わりの一日でした。

















































































