第27回 「フォーエバー!オンバト ❉ 独断と偏見のお笑いネタ番組(ちょっとつかこうへい)考」の巻
お笑いが好きです。
正確に言うと、お笑いのネタ番組が好きです。
そう表明すると「全員集合で育った世代だもんね」とか「MANZAIブームは凄かったよね」「ボキャ天、好きだった」などなど、こちらの年齢を斟酌したものを含め、いろんな反応があります。
確かにどれもそのとおりなのですが、自分がお笑い好きだと自覚したのは実は中年になってから、1999年に始まった「爆笑オンエアバトル」以降なのです。
爆笑オンエアバトル、略称オンバトは、放送時間や放送頻度や形式やタイトルを微妙に変えつつ、それでも15年続いてきたNHKの若手芸人中心のネタ番組ですが、先日、この3月で終了することが発表されました。
オンバトは、ネタをきちんと見せてくれるところと、オンエアを勝ち獲るために必死に挑んでくる芸人に対して、作り手も審査をする一般視聴者も真剣に応えようとしているところに好感が持て、ほぼずっと見続けていました。
公正さ、誠実さという意味で、私にとっては「ネタ番組の良心」だったのです。
ネタ番組といえば、年に一度の漫才やコントやピン芸のグランプリを決めるモノの他に、ちょっと前までは「エンタの神様」と「レッドカーペット」がありましたが、エンタとレッドカーペットはテレビサイズにトリミングされ過ぎている気がしてあまり好きではありませんでした。
特にエンタはテロップやワイプでの画像を多用して、視聴者の想像力や演者の力量を全く信頼していない感じがしたし、強引なキャラ設定で芸人を酷使してブームが終わると使い捨てして・・
・・要するに、私はエンタの神様が好きじゃないどころか嫌いみたいです。ファンの方すびばぜん。
ネタは、シンプルに見せてくれる方が好きみたいなのです、私。
今気づいたのですが、これって、若い頃に足繁く通ったつかこうへいの舞台の影響かもしれません。
つかさんの芝居は、セットも小道具もミニマムで、時には役者がジャージで登場しましたが、脚本と演出と役者の力量次第でどうとでも「見え」て、それが大きな魅力でした。
舞台装置や衣装がなくても脳内宇宙次第で人はどんな時代にも場所にもシチュエーションにも行けるし、却って舞台上に何もない方が、観る側の解釈の振幅は大きくなるかもしれません。
そして、編集がきかなくて、役者のその日の体調や緊張、間や言い方や滑舌、それらが直で反映されることが舞台の醍醐味だし、それゆえに演じ手は面白いしかっこいいのだと強く印象づけられ、どうやら自分はそれらをそのままお笑いを見る基準に採用してしまったようです。
つまり、自分のお笑い好きの自覚はオンバト以降ですが、お笑いに対するモノサシは全員集合でもひょうきん族でもなく、つかさんの舞台だったのです。
さて、オンバトに話を戻すと、あのラーメンズもテツandトモも、華丸大吉もバナナマンもおぎやはぎもチュートリアルもタカアンドトシも、今は亡き桜塚やっくんのいたあばれヌンチャクもハマカーンも、とにかく現在、第一線で活躍している(もちろん活躍していない人達も)お笑い芸人のほとんどがオンバトを通ってきた、いわば「オンバト出身者」です。
これって、よく考えるとスゴイことじゃないでしょうか。
オンバトが呼び水になって、私は一時期はよくお笑いのライブにも行きました。
キングオブコメディやユリオカ超特Q、(オンバト芸人じゃないけど)清水ミッチャンは単独ライブにも行ってます。
オンバトの本も買いました。
DVDも買いました。
でも残念ながら、オンバトの公開収録だけは行かずじまいでした。
行っときゃよかったなあ。
審査員になって真剣にジャッジして、バケツに向かってボールを入れてみたかったです。
❉❉❉❉❉
ところで、お笑い芸人をモチーフにした小説といってまず浮かぶのは、あの【ゾロメ女文学賞第1回大賞受賞作】『床屋さんへちょっと』を書いた山本幸久さんのデビュー作『笑う招き猫』です。
女性漫才コンビ、「アカコとヒトミ」の物語で、最初に読んだときはうっすら北陽がイメージされましたが、今読んだら誰でしょう。
いくよ・くるよ師匠じゃないことだけは確か。
あと2ヶ月、残り少ないオンバトを慈しみつつ見るつもりですが「オンバト終了を惜しむ声が全国から殺到」しているらしいので、自分もこの場でそれに乗っかってみました(まさに便乗)。
いつか遠くない日に番組が復活する日を待とうと思っています。
フォーエバー!オンバト。
by月亭つまみ
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okosama
オンバト、いつも見ていた訳ではないのですが、審査員が一般人で、お客さん目線でネタを審査する貴重な番組でしたね。終わるのか…。それはもったいないです。別の形で復活するんじゃないかなー?
対して、お笑い界の中の人が審査するのがMー1グランプリですが、お笑いにもライブ感があると知ったのはこの番組でした。私はいつぞやの決勝戦で「笑い飯」が披露した「鳥人」を超える漫才を知りません。(彼らの「歴史民俗博物館」も好きです。そしてDVDを持っています。YouTubeでも見られのに。)
お笑いライブとか、都会ならではですよね。清水ミチコのライブいいなー。
一回は行きたいなー。
とは言うものの、作りこまれたネタと笑いに興味を持ったのは、本がきっかけです。子どもの頃親の本棚でみつけた興津要編「古典落語」。お勧めです。最近、講談社学術文庫で復刊、二巻ほど出ているようです。昔は普通の講談社文庫でした。
つまみ Post author
okosamaさん、そうなんですよ。
一般人が全てを審査してオンエアにするかを決めるって、貴重だし斬新ですよね。
終わるなんて悲しいぞ!
復活を心から待つぞ!おー!
それにしても、「笑い飯」の鳥人!!!o(^▽^)o思い出します~。
私も衝撃でした。
youtubeでまた見ちゃおうっと。
一昨年のTHE MANZAIの「桃太郎の歌詞」は、ちょっと弱いなあと思いましたが、それでも何回も見てしまいました。
清水ミチコさんのライブは本当にお得感があります。
けっこうブラックな、DVDではピーが入ってしまうコメントを聴けるのもライブならではです。
「古典落語」、渋いですね。
講談社学術文庫と光文社古典新訳文庫は気になる文庫です。
今度、図書館で見てみます。
okosama
テツトモにしても華丸大吉にしても安定してますよね。ネタも無いのに見た目だけで人気がでて…というタイプではない。ラーメンズ。年始Eテレの「大人のピタゴラスイッチ」にお一人出てましたね。
光文社の新訳シリーズは私も気になります。
つまみ Post author
okosamaさん、確かに、オンバト出身で人気者になった人達は実力者ぞろいのように思います。
かといって、オンエア常連で実力はお墨付きだったのに人気が今ひとつ、の人もた~くさんいますけれど。
タイムマシーン3号とか田上よしえとかラバーガールとかユリオカ超特Qとか。
「大人のピタゴラスイッチ」、録画してまだ見てませんでした。
片桐仁の方ですかね。
よくEテレに出ている印象があります。
そういえば、『笑う招き猫』の文庫の解説は片桐仁のようです。
ちなみに、ラーメンズとおぎやはぎとバナナマンの「君の席」というライブ、すっごく好きでした!
もう10年以上前ですが。
現在のおぎやはぎとバナナマンにちょっとガックリしてしまう所以は『君の席』のせいです(^_^;)
okosama
「君の席」、DVDはでているのでしょうか。アニメばかり見てないでお笑い映像にも手を伸ばそうかな(笑)。ユリオカ超特Q、探してみます。
バナナマンやおぎやはぎは、もはやテレビ番組のMCという認識です。旬を過ぎたと言えばそうなのかもしれませんが、そもそも芸人さんて旬とかで勝負する世界なん?キャリアと共に芸を磨く方向に行くのでは?と思います。
若い人向けにはネット動画を配信していますが、なかなか舞台をみる機会のない地方なので、中高年には、芸人さんがテレビでやっていることがほぼ全てになります。
芸を見たいねん。
と、齢と共に強く思うようになり、行き着く所が伝統芸能だったりするのでしょうか?
つまみ Post author
okosamaさん、「君の席」、DVD出てますよ!
あと、同じ頃(たぶん)、BS日テレでやったバナナマンとおぎやはぎの『epoch TV square 』も好きでした。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%9E%E3%83%B3-%E3%81%8A%E3%81%8E%E3%82%84%E3%81%AF%E3%81%8E-epoch-square-Vol-1/dp/B00013F4MK
思えば、主題歌が大瀧詠一さんでしたー。
芸を見たいねん、激しく同感です!
「日本の話芸」をよく録画しています。
okosama
よし!今年はお笑い映像で一人オンエアバトルだ!(笑)
ギャグアニメもよろしく!
http://youtu.be/DNK_VZX1s7g
okosama
すみません。リンク先追加です。
http://youtu.be/tVT1oYE9JQ0
つまみ Post author
okosamaさん、見ました!
「ガラスの仮面」は読んだことがないのですが、この前、アメトーークでガラスの仮面芸人をやっていたので、はからずも基礎知識ができてました。
ギャグアニメ、こんな風になっているのでしたか。
食パンの、「パンは食べるためのものだから食は要らない」が正論過ぎて妙におかしかったです。
okosama
つまみさん、見ました!
DVD「Epock Conte Square」借りて見ました。うんうん、記事やコメントで言っておられる事、分かります〜。
一番好きなのは「遠慮ショー」でしたが、どれも良かったです。うるうる来るコントも有って、好きです(笑)。
「君の席」は見当たらなかったのですがラーメンズの棚にあるのかなぁ?
「ガラスの仮面ですがZ」。私はこのアニメ制作担当が好きなのですが、本家ファンにはどうなんでしょうか。
つまみ Post author
okosamaさん、もしかしてご覧になったのはこれ?
http://www.amazon.co.jp/epoch-conte-square-%E5%AE%87%E7%94%B0%E5%B7%9D%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA-DVD/dp/B0002XVUYK
私はそれはまだ見てません(^O^)
今回、初めて知りましたよ。
私が見たのはepoch TV square なんですが、そちらも面白そうですね。
「君の席」、前にビデオで見たのですが、もしかしたらDVDにはなっていないのかもしれません。
古い情報ですみません。
アニメ制作担当が好きって、なんだか本格的ですね(^-^)。
okosama
つまみさん、それです、それです。
TVはネットで見る事ができますね。
今日はバナナマンのKickを借りて観てました(笑)色々沢山みて自分の好みが分かると、きっと東京までライブを見に行くと思います。
Eテレの5分アニメや15分番組のように短いコントや漫才のネタ一本だけ見せる番組とか作ってくれないかと思ってるんですよ。芸人さんは日替りで。
夕飯の支度をしていて「あ7時まえやわ。テレビ点けよ。」と手を拭き拭きスイッチを入れる、みたいな(笑)
「ガラスの仮面ですが」を作っている所は「秘密結社 鷹の爪」というギャグアニメが有名です。島根の吉田くん、ご存知かも?
久々にハマれるものに出会えました。ありがとうございました。m(_ _)m
お時間をとってしまうので、ぼちぼちコメント止めますね。(^-^)/
つまみ Post author
okosamaさん、Eテレの短いネタ番組案、賛成の賛成!(*´▽`*)
何か面白いお笑い情報がありましたら、今後もよろしくお願いします!
江ノ島カランコロン
「笑神降臨mini」 ですね。いいなぁ NHKさん 作りませんか?
オンンバトの 以前に放送したもの
笑神降臨の 一部から
何度みても笑えるネタ
時々 何がおもしろいのかわからないネタ
玉石混合で 放送してほしいなぁ
ちなみに 長男によると
うちの子たちは オンバトで育っているので
お笑いに対して キビしい家庭なんだそうです…
単なる私のシュミ だと思うのですが…
オンバト終了のお知らせに 戸惑う私と息子二人でした。
okosama
つまみさん、
番組名は「みんなのねた」
あー!私ったら、コメント止めるはずだったのに!
つまみ Post author
江ノ島カランコロンさん、「笑神降臨mini」、いいですねー。
何がおもしろいのかわからないネタ、私も入れて欲しいです。
わかるものもあり、わからないものもあり、というのがいいですよね。
世界は、自分が理解できる場所以外にも広がってるんだぞ、と思えるっていうか(説明が下手ですね)。
ご長男の見解、ステキ過ぎます。
オンバトで育った子ども達・・いいなあ。
ほんと、いいなあ。
つまみ Post author
okosamaさん、そのネーミングセンス、好きです!
「きょうの笑いビギナーズ」とか(^O^)
NHKに企画書でも送りつけますか!?
okosama
今日の笑いビギナーズ(笑)
そうそう、江ノ島カランコロンさんのおっしゃるとおり、色々混じっているのが良いです。何かの番組のいちコーナーではダメで、独立した番組が良いです。
オンバト担当さんにメールしてみますか?いや、ほんまに。
つまみ Post author
okosamaさん、おはようございます。
ほんまにほんまに。
#オンバトをつけてTwitterでつぶやいてみようかと画策中です。
担当者、ゼッタイ読んでいると思うんですよね(^O^)
okosama
つまみさん、それ、いきましょ!
TwitterもFacebookもアカウント無いんで、お任せします!