「最高の離婚」ファントーク
<対談「最高の離婚」第7回>これまでの「結婚」や「夫婦」の像では、それぞれの人生を落とし込めなくなってる。
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カリーナ: 今回、9話で※キャンプについて光生が熱く語るじゃないですか。
※以下、熱い語りの一部です。
「むしろ。むしろね、キャンプとか行きたかったですよ。4人で。みんなで。
いや。行ったことないですよ。キャンプ。
いや。行きたいと思ったこともないですしね。
でもね、そういう話になったかもしんないじゃないですか。
うちとそっちで。今度キャンプ 行きましょうって。
レンタカーとか借りて。
何かわざわざ山の方とか遠いとこ行って。
何かテントなんか立てちゃって。揚げ句の果てにバーベキューとかね。
何で外で。何で虫とかいんのに外で食べんのか全然分かんないっすけどね。
何か折り畳みの椅子とか座って。
「上原さんちのお子さん何小学校ですか?」とか。
…ああ。子供いるんですね。その場合。
ということは…うちもいるんでしょうね。
(中略)
キャンプね。もう、帰り道なんか大渋滞ですよ。
小仏トンネル50kmの大渋滞ですよ。
子供はおしっこ行きたい言う。妻は機嫌悪い。
僕は目の前の大渋滞見ながら思うんでしょうね。
「ああー。鳥になりたいな」って。
…そういうね。そういうキャンプですよ。もしかしたら…。
そうなってたかもしんないじゃないですか。
そしたら。そしたら意外とね…。
楽しかったか。」
小関: はい。
カリーナ: あの話って結婚の「不自由な檻」感と、
それでも「愛おしい感じ」をすごく上手に表していますよね。
あの、ちょっとやるせない感じと、それでも人と人が出会って関係を築こうとする行為を
何とか、肯定しようという思いがあって、それが単に「結婚っていいよ」とか
「愛っていいよ」じゃない複雑さを表していていいなあと思いました。
根底に「ひとりだな」。関係ってもろくてすぐに「ひとりになるな」という感じが底辺にある。
小関: ちょうど本放送をタイムリーに見ていたときに
「その面倒臭さすら、気ままな独り者はうらやましく思う」とツイッターに書いてました。
カリーナ: なるほど、そうだったんですか。
小関: ものすごく盛り上がってつきあって結婚して、
でも数年たっていろいろ問題が出て「もう嫌だ…」ってなっている人を
見たりするたびに「なんで誰かと生きようとするんだろう」と考えてしまって、
その解答が多少出るかなと思いながら「最高の離婚」を見てたのですが、
そういう明快な答えが出るようなテーマじゃないということだけ確認できました。
カリーナ: ああ、そうかあ。「なんで誰かと生きようとするんだろう」という問いは、
光夫的・・・ともいえる。
小関: なんで結婚するの、から派生していますけれどね…笑
カリーナ: 小関さんから見ると「結婚」ってどんな感じなんですか。
小関: なんでしょうね〜。大変だし面倒なこともいっぱいありそうだけど、
やってみたいな〜と思うものですねえ。
カリーナ: そっか、なんか率直で素敵な人だなあ。
最高の離婚は、結婚している状態と、結婚していない状態の敷居がとても低くて、
それが新しいドラマだと思いました。
小関: 本編の時点で子どもがいないこともあるけど、
二組とも夫婦って感じがしないんですよね。
だから、遠い世界の話って感じがあまりしなくて。
カリーナ: そうなんです。それに親が離れたところにいるし、
んじゃ、結婚って何?っていうとキャンプとかそういう話になる。
籍を入れていなかった灯里たちと、
籍の入っていた光生たちの関係って
几帳面かどうかってくらいしか違いがなくて、
んじゃ、結婚って何?っていったときに、「あれ?」みたいな。
この「あれ?」がすごいリアリティがありました。
「あれ?」「なんなんだ?」みたいな。
もう、オリジナルに作んないといけないんじゃないの?みたいな。
そういう解放感もあったし。
小関:もう、これまでの「結婚」「夫婦」像では、
それぞれの人生を落とし込めなくなってるんですよね。
カリーナ: そうだと思います。光生のキャンプの話は、
そういうキャンプ&バーベキューのファミリーを肯定をしてくれると同時に
「んでも、まあ、大変だよね、それって。ほんとに面白い?」っていうことも言っているし、
結婚について両義的なところがよかったです。
今まではハッピーエンドとしての結婚か、倦怠の結婚かぐらいしかなかったじゃないですか。
小関: これから先、結婚をテーマに扱う作品をつくる人たちは、
すごく難しいけれど面白いでしょうね。
カリーナ: どうでしょうか。面白いものができたらいいですねー。
小関: あと2話で本編も終わりですねえ。
カリーナ: ほんとですね~。なんかさびしいです。
改めて見ると、忘れているところがたくさんありました。
結夏が出て行ったときに、タイミング悪く諒がやってきて
うろたえてハンバーグの皿をもったまま
玄関に出た光生が「今、手がふさがっています」というと
諒が「あ。持ちましょうか」という・・・全編のなかでも
一番といっていいぐらい大好きなところも見れてうれしかった(笑)
小関: ハンバーグにナツメグいれるいれないのくだりも、
忘れていたけど大好きなところでした。
カリーナ: ああ。結夏と灯里がスーパーで会って話すところですね。
あそこもいいですねーー。
あと、忘れていたけど「レ・ミゼラブル」も
「だいおういか」も出てきていたんですねえ。
小関: ダイオウイカ、出てましたね。
まだ1年くらいしかたってないのに懐かしかったです。
カリーナ: ほんと、ほんと!※諒のLINEもおかしいし、秀逸でした。
※9話で4人が集まって深刻なムードのとき
何度も諒のLINEの着信音がなる。
小関: 光生がLINEをわかっていないところもらしかったです。
あの4人は、履歴書が書けるくらい実在感がありますね。
カリーナ: ってことは、坂本さん、
やっぱり、生い立ちとかそのへんまで書き込んでありますね(キッパリ)
小関: ありますね。資料本ないのかな、探してみよう。
カリーナ: ほんとですね。わたしもちょっと探してみます!
小関祥子さんのプロフィール
福島県いわき市出身。女性向け、児童向けの実用ジャンルで
主に仕事をしているイラストレーター。映画好き、料理好き。
小関さんの詳細なプロフィールやお仕事はこちら→kittari-hattari
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匿名
大好きだった「最後の離婚」にファントークがあったのを、初めて知りました。
あったあった❗と反芻させて貰えました❤