11月22日はカレー記念日

カレー記念日

落ちてゆく 枯葉のごとし 抜け毛かな

11月22日はカレー記念日

Jane

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

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ゾロメ女の逆襲

第43回 音楽にまつわる小説を勝手に分類して、畏れ多くも大御所に難癖を付ける!?の巻

音楽にまつわる小説は
 
①音楽の世界が舞台になっている小説
②音楽をモチーフにした小説
③音楽が印象的(or効果的)に使われている小説
 
の3種類あると、たった今、勝手に分類してみました。
 
一般的には①のことを「音楽小説」というのだと思います。
 
 
 
の小説、ここ数年の間に読んだ中では
 
音楽家の血筋に生まれ育ってチェロ奏者を目指している十代の少年の、音楽と恋への、希望と絶望と挫折をグリグリひりひり描いた藤谷治の『船に乗れ!』
 
1980年代の高校の吹奏楽部の日々と、25年後の彼らを「再結成」という糸で繋ぎ、時空を交錯させてクールにアツく描いた津原泰水の『ブラバン』
 
結成30年を経て解散を迎えることになった弦楽四重奏団のメンバーと、彼らの演奏の舞台になったホール、その関係者・・それぞれにスポットを当て、静謐な筆致で綴った中編集の、小池昌代の『弦と響』
 
平均年齢がバカ高い老人ばかりのアマチュアオーケストラ「梅響」と、エリート意識の高い「梅フィル」。後者を目指したのに間違えて前者に入団してしまった高校教師の日々は、それでなくてもとっちらかっているのに、そこになぜかロシアのスパイ組織までからみ、まるでドタバタ喜劇!?
あの名作(?)『ちょんまげぷりん』を書いた荒木源の『オケ老人』
 
などが印象的でした。
私、好きなんですよね、音楽小説。
 
 
 
そして
最近印象的だったのは、平安寿子『心配しないで、モンスター』です。
 
9つの短編からなるこの小説に、いわゆる音楽関係者は出てきませんが、ピンクレディやビートルズ、プリキュア、ビーチボーイズなどの曲がモチーフになっています。
9編の登場人物がリレー形式でちょっとだけカブっている、というのも楽しいです。
 
ズシンとは来ませんが、何かがストンと心に響き、大団円のハッピーエンドではないけれど、読み終わると、「ま、うまくいかないこともいろいろあるけど、明日も生きてみるか」という気持ちになりました。
 
 
 
最後にです。
ひとつの楽曲にインスパイアされた小説、または音楽の使い方が巧い小説が、私にとってこのくくりです。
音楽がまずあって、そこに文字が肉付けされたような小説、という印象のものもあります。
 
これは、作家の資質というか作家の小説技法に組み込まれていると言ってもいいいような気がします。
 
私の中では村上春樹と伊坂幸太郎がこのジャンル(?)のツートップです。
 
『ノルウェイの森』『19631982年のイパネマ娘』『ゴールデンスランバー』『バイバイ、ブラックバード』などはおもいっきり曲名が書名になっていますし、『1Q84』におけるヤナーチェックの「シンフォニエッタ」『アヒルと鴨のコインロッカー』ボブ・ディラン「風に吹かれて」のように、曲が小説のキーポイントになっているものも多いと思います。
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』にも、そういえば「風に吹かれて」が出てくるなあ。
ボブ・ディランって、何かを想起させる人なのでしょうか。
 
そして、もはや村上春樹御大におかれましては、小説の発表と同時に、その中に出てくる音楽も早々にピックアップされ、抱き合わせで売られたり、雑誌や図書館で特集されるという現象があたりまえのようになっています。
 
とにかく、村上春樹小説に音楽は不可欠。
音楽が出てこない村上春樹小説なんて、三浦友和のいない百恵ちゃん映画みたい!?
例がイマイチかな。
・・それにつけても、『エデンの海』の南條豊は、お呼びでない感がすごくて気の毒だったなあ。
 
 
音楽にまつわる小説、いろいろあっていいと思うのですが、③に関しては私は正直、少し違和感を覚えることがあります。
 
たとえば、書き手がどうしても読み手に伝えたい心象風景があるとします。
それをどう表現するかが小説家としての腕の見せどころでしょう。
 
それが「そのとき、不意にラジオからボブ・ディランの『風に吹かれて』が流れてきた」と書くだけで、どんなに文字を書き連ねるより的確に伝わったりします。
なんとなれば、書き手の思惑以上に読み手に多くの情報を提供してくれたりします。
曲の、音楽の持つ力はすっごく大きいと思う瞬間です。
 
でも、だからこそ、音楽を出してしまっていいのかな、と思うのです。
 
読んでいる小説に知っている曲が登場するととてもうれしい。
それが好きな曲であれば、小説に、作家に、好感を持ったりします。
 でも、そういう曲が登場した時点で、文章が少し奥に下がってしまう気がします。
音楽の力に乗っかって、小説として大事なモノをショートカットしたような、文章の力ではなく、音楽に牽引された小説になってしまう気がしないでもありません。
 
こんな風に思うのは私だけなのかなあ。
 
 
 
ちなみに、言い訳するわけじゃありませんが、村上春樹も伊坂幸太郎も、新刊が出るたびについ買ってしまう作家です。
なんだかんだ言いながら、好きなんですけどね。
 
ま、買うのは夫なわけですが(言い訳のハシゴ外しかっ!?)
 

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コメント、ありがとー!

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    HD

    つまみさん、こんにちは。
    確かに「色彩を持たない多崎つくると…」が出たとき、「巡礼の年」がセットでよく売れたようですね!

    ただ、私自身はゲージュツ的センスが皆無なせいか、ストーリーより小説の中で出てきた音楽のほうに惹かれてしまう、ということはないようです。

    ゲージュツ的センスが皆無で、即物的な性格ゆえに、村上春樹の小説・エッセイで、私がヤラれるのは、食べ物の描写です。
    確かにストーリーそのものより覚えていることさえあります。
    「多崎つくる…」でいえば、灰田くんが作るすばらしい料理を食べてみたくてたまりませんでした。
    あと、村上さんはエッセイでも食べ物をよく話題にしてますが、「村上朝日堂」で、刺身や豆腐の話を読んだときは、オーストラリアに住み始めたばかりの頃で、すごくつらかったのを覚えています…。

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    つまみ Post author

    HDさん、コメントありがとうございます!

    いつも以上に偏見色の強い内容でしたので、コメントをいただけてなんだかホッとしました。
    ・・とんだ小心者!?

    小説に出てくる音楽に引っ張られる、というのは、なるほど個人差があるのかもしれませんね。
    ゲージュツ的センスは私もないのですが、音楽に影響を受けやすい体質なのかもしれません。

    村上春樹の文章の食べ物の描写にヤラれるのも同感です!
    スパゲティ、よく茹でたくなりました(^-^)
    確かに、海外で和食の描写は残酷ですねえ(^^;)

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    すえつむ花ちゃん

    つまみさま

    こんばんは。
    ここ2~3日、秋の夜風を
    涼んでおります。

    『船に乗れⅠ』わたしも読みました。
    チェロを弾く主人公、
    G高を落ちてしまった主人公、
    同じオーケストラのひそかに思いをよせる
    ヴァイオリンを弾く(お蕎麦屋さん)の美女、南

    とても面白く読んだのに、Ⅱ、Ⅲは未読です。

    小池昌代さん、好きです。
    詩人ですが、散文に感動しました。

    どなたの演奏だったかは
    覚えていないのですが、
    チェンバロの演奏批評が素敵でした。
    『弓と弦』読みます。

    村上春樹は『ノルウェイの森』しか読んでおりません。
    ごめんなさい。

    カースン・マッカラーズ
    『心は孤独な狩人』②と③
    『天才少女』①

    超マイナーな作家なのですが、(ほとんど絶版)
    この2作も音楽(特にクラシック)小説の
    分類に入るかなあと思いました。

    『どうする、オバフォー』は毎日更新されますが、
    下の方にタカラモノぎっしりで、
    スクロールも亦楽しからずや♪ です。

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    つまみ Post author

    すえつむ花ちゃんさん、おはようございます。

    ホント、めっきり秋ですねー。
    今朝も今朝とて、「九月の雨」の哀愁が漂っているような。
    太田裕美、曲に恵まれてたなあ。

    『船に乗れ」は、私もⅠがいちばん好きです。
    話が進むにつれ、どんどん暗くなります。
    それもまた十代の、青春のリアルなのでしょうが、読んでいて辛くなったのも事実です。
    もちろん、それにも勝るおもしろさなのですが。

    カースン・マッカラーズ、知りませんでした。
    読んでみます。
    こういう風に、知らない作家を教えてもらえるのってここに参加している醍醐味です。
    ありがとうございます。

    そして「下の方にタカラモノ」、同感です。
    アップ当時に読んだのと、時間をおいて読んだのでは印象が違ったりしておもしろいですよね。
    私も最近、他の方のコンテンツを遡って読んで、実感しました。

    これからもよろしくお願いします。

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    すえつむ花ちゃん

    つまみさま

    こんばんは。
    セプテンバーレイン~レイン~
    くがつ~の あめ~は さみしくて~♪

    今日の雨はバケツをひっくり返したような
    雨でしたね。

    『弦と響』…(弦と弓ではなく)すびばせんです。笑
    読みました。

    コーヒーショップで雨宿り中でしたが、
    外は大豪雨
    私は滂沱。

    ぞろめ、ゾロ雨、
    溢れる涙をほほに感じて
    小説の残響にしばしひたりました。

    カルテットのメンバー
    マネージャー
    記者
    ステージマネージャー
    清掃係
    恋人
    カルテットの家族
    主婦
    劇場警備員

    今夜のラストコンサートまで
    カルテットを支え続けた人々の物語が
    フーガのようにつづられて、
    やはり音楽小説です。

    私が好きな登場人物は
    主婦と洋子でした。

    自己主張しない、ある意味家族のためだけに毎日を捧げている主婦と
    自分をつらぬいて恋人も友も夫も失った女

    でもこのラストコンサートで
    一筋の希望を見出す二人…

    対極の二人ですが、どちらも好きでした。

    きれいごとでない人間模様
    でもその人間の業に対する
    小池昌代の優しい眼差しを感じます。

    クラシック音楽は物言わぬ旧友
    このラストコンサートでは
    雪のためアンコールがなかったのですが、
    私なら、ショスタコ-ビッチの“ロマンス”聴きたかった!

    こんな素敵な小説を紹介して下さったお礼に
    メンデルスゾーンのピアノ三重奏
    略してメントリをつまみ様に捧げます。

    2楽章です。

    https://www.youtube.com/watch?v=siqYTRkWxIQ

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    つまみ Post author

    すえつむ花ちゃんさん、コメントありがとうございます。

    わー(^O^)ありがとうございます。
    Lang Langのピアノ、気持ちが入ってますねー。
    こういうピアノトリオ、新鮮でステキです。
    今日の澱を全て洗い流せた気がします。

    『弦と響』、細部はいろいろ忘れてしまっていますが、コメントでまた蘇りました。
    そうそう。
    小池昌代さんの済んだ、静謐な音楽への愛情を感じる小説でした。

    九月の雨は、思い出にさえ沁みている♪ 程度にして欲しいです。
    襲いかかるような九月の雨はごめんです!

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