土曜日夜9時公開の ≪往復書簡≫SEX and the AGE がスタートします。
ブログに沢田研二さんのライブに行った感想を書いたら、思った以上にたくさんの方々に読んでいただき、ファンの方からメールもいただきました。そのなかに、「自分は悲しいかな、言葉をもたない人間なので書いてもらって大変にうれしかった」と書いてくださった方がいてズシリと胸に響きました。「言葉をもたない」という表現と全体の文章から、その方の「寡黙な思慮と篤実な生き方」が伝わる気がして、年がら年中、ブログやツイッターでしゃべり散らしている自分がちょっと恥ずかしくなったからです。
もちろん、だれも「言葉をもたない」わけじゃありません。その方も謙遜のつもりだと思います。ただ、わたしもそうですがシチュエーションによっては「言葉をもたない」人になってしまうということがある。飛び交う言葉を聞きながら、自分が口をはさむことじゃないと遠慮して口をつぐんだりすること。自分が出る幕じゃないと感じたり、自分なんか語る資格がないと思ったり…。
でも、そこで語られなかった言葉って、ほんとに語られる資格がなかったのかな。何に圧倒されて、どこに行っちゃったのかな。
雑誌や書籍の「性」に関する特集や対談なんかも、わたしは往々にして圧されます。そして「言葉をもたない」人になってしまいます。その場で熱心に語られているほど、どん欲でも、経験豊富でも、オープンでも自由でもないわたし。そしてすでに更年期を迎えているわたし。言葉にするには、あまりにも中途半端なわたしのリアル。君はずっと「言葉にされない」まま、そこにいるのかい?わたしのリアル君。
そんなことをいろいろ考えていたときに友人のあきらさん(女性です)とメールのやりとりをはじめました。最初は、映画をたくさん見ているあきらさんに「映画をエッチな方向から語ってみると面白いと思います。ここがそそるとか、そういう観点ですよ。とことん女性目線で」と無責任にお願いしていたのですが、少しずつ映画から離れて、いろんなことを語りあうようになりました。個人的なやりとりなので「言葉をもたない人」になる「圧」も比較的少ない。「あの人がセックスについてこう言ってたよ」、とか。「この映画のここに共感」とか…。そして、これ、もう、このまま公開しようかと思いはじめました。
とはいえ、その後も上野千鶴子氏と湯山玲子氏の「快楽上等」を読んだら、「あ。だめだ。やっぱりわたしは、こんなに語れない。肝も座っていない」と「言葉をもたない」「語る資格なし」感に陥ってしまったのですが、あきらさんの「セクシャリティーについて、なーんにもしっぽをつかめてないまま、季節が去ってゆく感じです」という一文に背中を押されました。とてもいい文章だと思います。こんな文章だったら、読者の方も「言葉をもたない」人にならなくて済むんじゃないかと思ったからです。もちろん、わたしも。
というわけで、今週の土曜日から「【往復書簡】SEX and the AGE」をはじめます。ご存知の通り人気ドラマのもじりですが、ニューヨークを意味した「ザ・シティ」を「その年代」という言葉に変えました。公開は、いつもとは違う午後9時。大人のコンテンツですよ(笑)。ほんとかな。メールのやりとりをそのまま公開していますので話題はあちこち飛びます。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしながら気楽に読んでいただけたらうれしいです。
あきらさんのブログはこちらです→「群青色ノート」
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