四十路婚活の厳しい現実、それでも春はやってくる…?
最近、ネットサーフィンしていてイラっとすることが多くなりました。
リスティング広告とか行動ターゲティング広告とかいうやつらしいですね、検索したワードや閲覧したサイトに連動してバナー広告を表示させる手法。たとえば旅行の計画を立てようと旅サイトを見ると、それからしばらくブラウザの広告が全て宿情報になったり、通販で服を買おうとするとファッションサイトの広告がズラッと並んだり。
そのへんはまだ役に立つのでいいんですけども、先日仕事で予備校について調べたときなど、直後から「偏差値40からの現役合格!」だの「受験の神様が教える合格のヒミツ!」だの熱い言葉がしつこく出てきて、気が散るったらありゃしない。またあるときは職場で求人サイトをチラ見したことがあったのですが、そのあと社員さんとパソコン見ながら打ち合わせすることになり、画面が転職サイトの広告で埋め尽くされたときは冷や汗ドバーでした…。
あと、ちょいちょい出てくるのがオバフォーをディスってるとしか思えない広告。「40代、もうダメかも」だの「50代の夫が…すごい!」だの「夫さえ思わず二度見!」だの、見るたびにイヤーな気持ちになりますが、それらをさしおいてもダントツにイライラするのが婚活サイトの広告であります。
「運命の赤い糸……信じますか?」
「みんなに黙って、こっそり婚活する?」
「そろそろ卒業したい! 婚活歴3年 ダラダラ婚活」
「私にも運命の出会いが…」
「大好きな人、見つけました。」
って大きなお世話じゃーー!!!
ナイーブな乙女心に土足でズカズカ入り込んでは「さみしい? ね、ね、さみしいんでしょ?」と詰め寄るやつらに軽くキレ気味。なのにカラダ裏腹、気づけばポチッと婚活サイトへダイブ、おのれの指がうらめしい四十路独女じじょうくみこでございます。
隠密活動中。
最近は某大手結婚相談所がテレビCMを始めて、婚活もすっかり市民権を得たものだなと隔世の感がありますが、みなさまは覚えておいででしょうか。この連載のスタート時、四十路婚活の実態についてひっそりお話したことを。
すべての始まりは40代前半のころ、実家のご近所さんであるキヨちゃん74歳(当時)にセッティングされた泥酔アポなしご近所見合いでした。結果的にはうまくいきませんでしたが、「婚活、アリかも」と思いたったわたしはさっそく友達に声をかけまくり、「いい人いたら紹介して~」と頼みこんだのでありました。
けれど四十路の壁は想像以上に厚かった。待てども待てども収穫なく、流行の街コンは年齢制限で参加すらできず。かといって結婚相談所で大枚はたくほどの財力も情熱もないし、さてどうしたものかと考えて手を出したのが婚活サイトでした。料金も手頃だし、自分のペースでできるから忙しい毎日でも問題なし。それで素敵なダンナ様が見つかつたら超ラッキー♪なんてムフムフしながら婚活を始めた、なつかしいあの頃。
我ながらビックリするほどうまくいきませんでした。
そもそも四十路の婚活は、ターゲット層のお相手が極端に少ないという状況からのスタートです。そのうえ婚活サイトにはちゃんとした人もいれば様子がおかしな人もいて、有象無象の中からまじめな人を探し出すのにひと苦労。さらに条件やらタイプやらで振り分けたり振り分けられたりして「この人は」という方に巡り合うのに、またひと苦労。
いいなと思った人には振り向かれず、知り合った人とは低空飛行、おのれの市場価値の低さをイヤと言うほど味わって「好きになった人に好きになってもらえるなんて奇跡じゃね?」と婚活疲れがピークにさしかかったとき、めんどくさい独男が現れて
ハイ撤収~
四十路婚活、しんどすぎですわ……・゜・(ノД`)・
とはいえ他に手立ても見つからないので、ひとまず心身が回復するまで休養しながら、いろんな婚活ブログを読みあさって作戦を練り直すことにしたのです。そのとき情報収集してみてわかったのは、
・婚活サイトでは出会った人と早々に面会するケースが多い
・面会人数は10人20人当たり前。もちろん同時進行も当たり前
・婚活→疲弊→休会→復活を何年もくり返している人がわりといる
・結婚相談所では「見合いでは感情より条件でつきあえ」と説教される
どれも「そりゃそうだよね」という話ではありますが、早期面会とか同時進行とか条件優位とか、婚活に必要なことはどれも性に合わないことばかり。こうなってくるとそもそも自分はなぜ婚活してるんだっけ? ダンナではなく「愛し愛される関係」がほしいのでは? 結婚ではなく恋愛がしたいだけのでは? と疑念が湧いてきて…。
でもその裏側で、やっぱ違うんだよなーという思いもまた湧いてくるのです。
だってわたしは、家族がほしい。残りの人生、いいことも悪いことも一緒に越えていける、そんな相手がほしい。このトシになれば、誰かに幸せにしてもらおうなんて幻想はありません。自分にもあんまり期待、していません。できること・できないことが見えてきて、適度にくたびれて肩の力が抜けた今だからこそ、誰かと一緒に泣いたり笑ったりしながら生きていけるんじゃないかなあ…。
なーんて考えていたんですけど、四十路独女には叶わぬ夢なのでしょうか。
自分のことばかり考えるのも飽きました。
そんなこんなでスタート当初こそ「年内入籍!」なんて意気込んでいましたが、こりゃ本気でライフワークになるかもと思い直し、婚活サイトは「いい人がいれば結婚も考えたい」という消極的スタンスに変更。話の合う人でも見つかればいいかなーぐらいの気持ちで、ぼんやりと続けることにしたのです。
一方で「このまま一生独身の可能性大だぞオイ」と腹をくくり、故郷にUターンすることも視野に入れつつ将来を模索し始めました。仕事のこと、住む場所のこと、カラダのこと、老後のことなど、考えるべき項目をピックアップし、万が一のために延命治療拒否のリビングウィルは書いといたほうがいいかな、最近流行りのエンディングノートって買っとくべきかしら、などと考えていた矢先のこと。
「いっしょに旅の話をしませんか?」
婚活サイトにメッセージが届いたのは、ある春の日のことでありました。
(つづく)
By じじょうくみこ
Illustrated by カピバラ舎
よろしければ、過去記事をどうぞ。〜じじょうくみこ婚活編〜
↓
男のメンタルと乙女のココロ、すれ違うからビールはジョッキで。
*「崖っぷちほどいい天気」は毎週土曜日更新です。
(第4土曜日休/2月は28日にお休みいただきます)
爽子
ほほう!来週楽しみにしてます〜〜、
もう、ぎりぎりしないことに決めました。
夫が二度見!の広告は、なんかフェイスブックで、よく出てくるんですよ。
わたし、ダイエット関連、クリックした覚えないのになぁ。
あれ〜?おかしいな。笑
takeume
えっ!?えっ!? 出会いの予感!!???
次号、期待大ですので、裏切られませんように。。。。
さて、ここで問題です。
私はどちらを持って「裏切り」と判断するでしょうか。
1:素晴らしい出会いで良いご縁を期待したのに、
やっぱり「さすが!!じじょくみさん!!」と言う結果だった
2:「さすが!!じじょくみさん!!」と笑いたかったのに、
素晴らしいご縁との出会いだった
答えは・・・・
自分でも不明です(==;)スンマセン
じじょうくみこ Post author
>>爽子さま
こんにちわ〜早速コメントありがとうございますm(_ _)m
これまでの婚活まとめを書いているうちにスペースが足りなくなってしまい
ひっぱっちゃってすいません(^_^;)
Facebook、わたしもよく出てきます。
通販買ってません(笑)
あれってプロフィールで連動しているのかなと思うんですよね。
そう考えるとSNSも何読まれてるかわかんないなあ〜と思ったりします。。。
じじょうくみこ Post author
>>takeumeさま
こんにちわ〜コメントうれしいです(*^_^*)ありがとうございます!
えーと、とりあえずどっちに転んでも
「裏切り」カウントってことでよろしいでしょうか(笑)
自分のことってなかなか書くのが難しいですね(^_^;)
次回は必ず、どっちか裏切ってみせます!?
マーキョン
次回楽しみです!!
良いご縁の予感??
私が男ならじじょうくみさん、放っておかないのに。
こちらの読者さんは殆どが女性ですよね?
男性にも読んで頂くようになると、じじょうくみさん引く手あまたかと思います。カリーナさんにお願いして読者のターゲットを広げて頂くとかどうかしらん??
花蓮
はじめまして。ずっと読む専だったんですが、まさかの展開に思わずの書き込みです。
とうとう最後の砦(?)じじょくみさんまで行ってしまうのか!?
あいや、私50代で全く事情は異なるのですが。
どちらの裏切り展開になるのか、私も楽しみにしています。
じじょうくみこ Post author
>>マーキョンさま
わーこんにちわ!コメント嬉しいです♪ありがとうございます(*^_^*)
んまあ〜なんて素敵なことをおっしゃってくださるマーキョンさま!!
現実世界ではついぞ言われたことのない、お褒めの言葉でございますう〜〜(T_T)
ひく手あまたどころか、両手両足あいてます状態です(笑)
カリーナ様に「ほぼ女性と男性誌」に変えてもらうように頼んでみます!
じじょうくみこ Post author
>>花蓮さま
はじめまして、コメントいただき嬉しゅうございますm(_ _)m
ずっとお読みくださっていたとは光栄でございます!
しかし最後の砦って(爆)
うっかり佐々木蔵之介さまと肩を並べたかと思いました。
なんかどんどんハードルが上がっているようで
すごいプレッシャーですが(汗) 来週がんばりますドキドキドキドキ