ゾロメ日記 №57 みんなこぞって○○中 劇場
【主な登場人物】
★Mちゃん・・・一回り年下の友人。何年も一緒に自己流バイオリンでアンサンブルを楽しんできたが、現在は私の都合で中断中。ごめんごめん。
★KKさん・・・一回り年上の頭文字ゾロメ仲間の友人。家事とせっかちの達人。日中携帯にメールするとたいてい街歩き中。
★義父・・・93才。歩いてくれ!起きてくれ!現在も、朦朧中。
★義母・・・米寿。日々デイサービスやデイケアでリハビリ中。
★夫・・・脚を剥離骨折中。ウチヅラの良さは筋金入り。
★私・・・小学校の図書室でパート中。身体も小さいがキャパも体力も小さめで正念場中。
◆10月某日 夜の詰め合わせ
夕食が終わって、ゴミを家の外の容器に捨てようと玄関を開けると、見慣れない紙袋が置いてあった。中を覗いてみると、とれたてとおぼしきじゃがいも、真空パックのお惣菜やチキン、皮むきリンゴ、乾物などがぎっしり。直前に帰宅した夫が、誰かからもらってきてドアの前に置きっぱなしにしたのかと思ったが、知らないとのこと。誰かが家を間違えたのか、わが家の前に落ちていたのを誰かが見つけて置いたのか…。わからない以上、処分するしかないなあと思った矢先、私の脳内電球が点灯!
これってMちゃんじゃね?!
あわてて、そのへんに置いたままにして数時間経つ携帯を見ると、案の定、少し前にMちゃんから着信あり、だった。
同じ区に住むMちゃんは、以前から何度か「日持ちする食材の突然の宅配」をしてくれているであった。名目は、実家の家庭菜園でたくさん採れ過ぎた野菜を引き取って欲しいだが、そういう言い方が全くMちゃんらしい。そして、電話に出なかったら、来てもピンポンすら押さないMちゃん方式(?)にも「らしいなあ」と思わず笑みが出る。
ちなみに、Mちゃんと私はバイオリンだけではなく、キング・オブ・コメディの単独ライブに一緒に何度か行ったお笑い好き仲間でもあるのだった。
キンコメのライブ、いろいろな意味で感慨深い。
10月某日 贈り物百点
KKさんから「けっこう面白い人の文章が載っているから」と『銀座百点』のバックナンバーが何冊も送られてきた。以前にも送ってもらったが、思えばKKさんは、2004年に義母が首の手術をしたとき、義母の入院する秋葉原の病院まで、お惣菜を持ってお見舞いに来てくれたのであった。それ以後も、こちらが困っているときにさりげない心遣いが送られてくる。贈られてくる、の方がしっくりする感じ。ありがとう、KKさん!
10月某日 祭りの感想
10日前から嚥下性肺炎で入院していた義父が退院。この病気は繰り返すことが多いし、年齢的に言っても完治は難しいらしいが、熱も検査値も平常に戻り、入院期間が長引くほどに認知症の症状が進むのが明らかなので、ひとまず退院となった。
愕然とした。甘かった。熱や検査値には出ない義父のADL(activities of daily living)レベルは入院前とは全く違ってしまった。10日でこんなに歩けなくなって、こんなに眠ってばかりいるようになるとは思わなかった。いや、ある程度想定していたつもりなのに、なんの準備もしていなかった。本当に甘かった。
夫と義姉と私で、今後の相談をする。ヘルパーさんにもお願いすることにした。ちなみに、3人+外部でローテーションをする際に夫が提示した優先順位1位は、私の、パートと、このサイトの参加の存続が可能な時間を作ることだ。
夫は、私がここでどんな文章を書いているかも、このサイトの名称すらも知らない。今まで、その手のことを私は夫に言ったことがないから。
ただ、私がWEB上のどこかで文章を書いていて、その中には、よく自分とも話をしてくれる妻の友達(はらぷさん)や、夜、突如ハヤテのように現れたのでどうしていいかわからず、とりあえずコーヒーを煎れてみた人(cometさん)や、自分が参加した都内のジャズフェスを見に来てくれた人(webデザイナーのNaomiさん)などがいることは知っている。(夫が実際に会ったことがある人を挙げてみた。)そして、妻は、どうやらそこで文章を書いたり、その人たちとの集いに参加することを、パート仕事と共に、今の生活のある種の心の芯棒にしていることを知っている。
最優先する理由としてはそれで十分なのだろう。実は私も十分だと思っているのだが、こちらから言葉にしなくても伝わっているのはありがたい。自分で言ってしまうと、ちょっと違うものに加工されてしまいそうだし。
そんなこんなで、とっちらかって、前回言及した木内昇さんの『光炎の人』をまだ読み終わっていない。オバフォー祭りのことも、いろいろな気持ちが散らばったまま、ちゃんとまとまっていない。
強引にまとめれば、オバフォー祭りにまつわる出会い(遡ってこのサイトに参加したときからも含む)が、なんとかけがえのない稀有なものであろうと再認識したことなのだが、このところの、SNSとは無縁だったり、ふだんは連絡を頻繁にとりあっているわけではない友人たちの違う方向からの違う角度のあたたかい心遣いに触れたことは、なにかを「まとめる」ことが、個を見えづらくさせたり、気持ちが雑になることであってはダメだよなとあらためて思い知ることでもあった。
基本はやっぱり1人1派閥(笑)がいい。オバフォー祭りも、集った人が50人いたなら50派閥、読者の方がたとえば1000人いるなら1000派閥で、しばしばシンパシーを覚えたり歩調が合ったりはするけれど徒党は組まず、ペース配分や気分やスタンスは得手勝手で、共通認識があるとしたら、そのズレや違いこそを面白がること、正しさを決めないこと、だったら、風通しが良くて、このサイトはこれからも楽しそうかもと思った。
…と、今ここでオバフォー祭りに対する感想をまとめてみた。あ、やっぱりまとまってないかも。
by月亭つまみ
★毎月第一木曜日は、まゆぽさんの「あの頃アーカイブ」です。お楽しみに!
いまねえ
つまみさん
こんばんは。オバフォーでお別れするときに思わず「つまみさん、若い!」と
声を掛けてしまいました、私と一つしか生まれ年が違わないのに、どう見てもつまみさんは40代!
可愛いお姿でびっくりしました。
・・で、今回の記事にあった、
『基本はやっぱり1人1派閥(笑)がいい。オバフォー祭りも、集った人が50人いたなら50派閥・・・・しばしばシンパシーを覚えたり歩調が合ったりはするけれど徒党は組まず、ペース配分や気分やスタンスは得手勝手で、共通認識があるとしたら、そのズレや違いこそを面白がること、正しさを決めないこと』
おお、これだなぁ、と感心しました。本当にそう思う。
そして夫さんのつけた優先順位のその的確さ、ほんとうに素敵だと思います。
かつ、このサイトの詳細を知らないという点が更に更に良いなあ。
傘地蔵さんのようなお友達Mさんも興味深い。
つまみ Post author
いまねえさん、おはようございます。
望外なお言葉と、記事に関するうれしい感想、ありがとうございます。
あの日は場のパワーに酔って、なんだか夢うつつでした。
いまねえさんとも、もっとおはなしすればよかったなあ。
望外なお言葉をいただいたから言うのではなく(笑)。
私もこう見えて、オシャレについて考えることが好きだと自分では思っているのですが、他の人に比べて、なにか決定的に足りないと思うのです。
その証拠が、「会った人のファッションをほぼ覚えていない」なのですが…いまねえさんははっきり覚えています!
雰囲気、声、と一体になったファッションで、本当に素敵でした。
爽子
二週間たっても、やはり、あの日のことを思い出します。
1人一派閥、なるほどね。
わたしも、きちんと覚えてないなー。
つまみさんの靴が可愛らしくて水色!てこととか。
すごーく断片的、みんなどうして他の人の洋服覚えられるんでしょう?←おい。
行けて良かったな〜〜と、ぼんやり考えてしまいます。
つまみ Post author
爽子さん、もう二週間以上経ったんですね。
あっという間でもあり、もっと時間が過ぎたようでもあり。
1人1派閥は、以前の職場で言われていたのです。
あまりに個性的な人が多くて派閥すらできない、という文脈で語られていました。
爽子さんの醸し出すイメージというか、色味(?)は覚えてますよ。
別れ際にハグハグしていただいたことはもちろん!
水色の靴、他の方にも言及していただきました。
実はウォーキングシューズです。
ほぼそういう靴しか履けない自分が情けなし!