いつまでたっても子どものようだ。
若い学生たちと話をしていると、「大人なんだからしっかりしている」とか「大人なんだから迷うことがない」と勝手に思い込まれていると感じることがある。確かに、学生のように経験のなさからくる迷いは少ないかもしれないけれど、日々右往左往しているのは同じで、逆に若い奴らのように素直にあたふたしないだけタチが悪いと思ったりもする。
「いつまでも、子どもじゃないんだから」と言われていたのは小学校の真ん中あたりから成人するくらいまでだっただろうか。その辺りから、さすがに大人のふりをすることにも慣れてきて、「子どもじゃないんだから」なんて言われることもなくなってきたような気がする。
ところが、最近になって…つまり、五十代も半ばになってから「子どもみたいだ」と言われることが再び、多くなってきたような気がするのである。前述のように教えている学生といるときには、できるだけしっかりとした大人を気取ってみたりはするが、こちとら日々の生活に怯える市民なわけで、子羊のようにプルプルと震えながら子どものように日々翻弄されているのである。
それに加えて、加齢による集中力の弱さ、忍耐力の低下が顕著だ。やろうと思っていたことを投げ出してみたりすることが多くなった。さらにさらに、大人のフリをして強がって見せることもやめて、嫌なもんは嫌だと言えるようになってきた。嫌なもんは嫌だし、好きなもんは好きだし。もうここまで生きてきたんだから、いいじゃないか、我慢しなくても、という気分になっている。
本当に子どもだった頃に「もう子どもじゃないんだから」と言われている状況とは根本が違うのである。子どもが知らず知らず子どもっぽいことをしているのではなく、大人が開き直って子どもっぽく振る舞っているのである。そう、そういうこと。オッサンの子どもっぽさは、どうしようもなく身勝手な子どもっぽさなのだと思う。
というわけで世間のみなさま。いつまでも少年ぽさを忘れないオッサンという得体の知れない存在にはくれぐれもだまされないように、お願いします。
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。
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okosama
uematsuさん、こんにちは
少年ぽさを忘れないおっさん期の次には、大人なオジイサン期がくるのでしょうか? 知らんけど(笑)
uematsu Post author
okosamaさん
たぶん、子供じみたジイさん期が、やって来るものと思われます。