ゾロメ日記 NO.73 部屋とTシャツと私
◆7月20日 Tシャツ好き
7月20日はTシャツの日だそうだ。
Tシャツは長年ずっと、自分にとって身近なファッションアイテムであり続けている。若い頃は、今はカジュアル系の服が好きでも、トシを重ねたら好みの傾向が変わるのだと思っていた。人ってそういうもんなのかと。が、まったく変わらなかった。ヒールやハイブランドものや身体の露出が多いなどの「緊張感のあるファッション」とはほぼ無縁の人生を現在も驀進中である。
もし身体に緊張感を持たせる必要に迫られたら、もしスタイルよく見られたいというスケベ心が発動したら、私は明らかに、ファッションではなく筋トレでなんとかしようとするタイプである。
Tシャツで出勤することはさすがにないが、家に帰ればソッコーでTシャツに着替える生活だ。そのTシャツは、自然素材100%が絶対条件で、首周りがヨレヨレしていればしているほどいい。「今、自分が何を着ているか意識していない」がサイコー。…裸がいいって意味じゃないですよ。
これからもたぶん私はTシャツを着続けていくだろう。はた目には貧相で痛々しく(or勘違い風でふてぶてしく)映るとしても、洋服ダンスからTシャツが消えることはないだろう。そして、Tシャツを着続けるためなら多少の努力はするだろう。身体にフィットするプチバトーのTシャツもたまには着て出かけたいから。
おしっ!がんばろ。
◆7月23日 プチリフォーム・イブ
築30余年のわが家のリフォームが明日からはじまる。
大掛かりではないものの、一週間はかかるので、その間の義母の居場所を決めあぐねていたが、そんな矢先、義母が転倒して入院してしまった。図らずも、リフォーム中の義母の滞在先を迷う必要がなくなった。
プチリフォームだから、と軽く考えていたが、事前準備がけっこうタイヘンだ。甘かった。やることが山のようにある。そして連日の暑さが恨めしい。
今の家は、家族で一から間取りを決めた。土地がとても狭いので限られた選択肢ではあったが、素人なりにいろいろ考えたものだった。本当は、三階建てにして一階に駐車スペースを作りたかったのだが、着工時(1985年)の建築基準法ではまだ木造三階建ては許可されていなかった。
それからすぐに法律が変わり木造三階建てがOKになったので、もう少し待てば良かったと当時は後悔したが、家族の高齢化が進み、特に義母の足の具合が悪化するにつれ、老親が頻繁に階段を使う間取りにしなくてよかったと思った。
間取りを決めるとき、家族の増減はある程度想定できても、加齢による可動可能領域の変化まではなかなか予想できないのではないだろうか。私はできなかった。三階建ての家だったら、とっくに、リフォームではなく建て替えを迫られていただろう。
家、そして間取りは、住む人の状況や志向や嗜好と共に、一定方向ではなく複合的に変化するものなのだと最近つくづく思う。仕事の種類が変わったり、犬や猫を飼ったりすることでも大きく変わる。おもしろい。家って有機生命体みたいだ。そう思ってマンションの広告を見ると、まさに生き物を選ぶ感覚になって、畏れ多くて選べない。ま、今のところ、選ぶ可能性はまったくないんだけど。
そんななか、『間取りと妄想』(大竹昭子/著)を読んだ。
個性的な間取りにまつわる13の短編が収録されている。わかりやすいオチのある話は一個もない。まず間取り図があって、それぞれの話が始まる。こっちは、その図を脳内に落とし込んだつもりで読むわけだが、必ずといっていいほど間取りトラップに足元を掬われる。なんなんだろうこの幻惑感。
もちろん、ストーリーの妙味もあるけれど、ここでもまた自分の「家は有機生命体だ」理論(?)が立ち上がってくる。きっと、だから掬われるのだ。この本に登場する間取りはどれも一癖あって艶かしいので、必然的にどの話も怪しく妖しいのだった。
所詮、人間は家から逃れられないのかも。思い通りの家を手に入れたつもりでも、あるいは、家なんていつでも壊せると思っても、結局は絡めとられて、徐々に朽ちて行くのは人間の方なのかもしれない。それって怖いが、どこか小気味いい気もする…という読後感だった。
家好き、間取り好きこそ、覚悟して読むべき本かも!?
by月亭つまみ
第1木曜日 まゆぽさんの【あの頃アーカイブ】
第2木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 月刊 切実本屋】
第3木曜日 はらぷさんの【なんかすごい。】
第4、5木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 ゾロメ日記】
まゆぽさんとの掛け合いブログです。→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
okosama
お久しぶりです、つまみさん
加齢による可動可能領域の変化は、ほんと予想つかないですね。
リフォームされたあと、暑い最中にモノを戻すのもたいへんな作業かと…。ボチボチいきましょ〜。
つまみ Post author
okosamaさ~ん、おはようございます。
お久しぶりです。お元気ですか?
リフォーム、心の準備がまるでありませんでした。
モノを戻すの、たいへんです。
そして、雨が降ったりして、室内で補強板の裁断などをしたので、細かい木の粉が家中に!
見えるところは大工さんが掃除してくれますが、全ての隙間に入った木粉に手を焼いています。
もっと、ちゃんと考えておくべきでしたが、after festival!
ボチボチいきます(笑)。
権太
リフォーム終了おめでとうございます。
「家って有機生命体みたいだ」うれしいなぁ。
そう思ってくださる方ばかりだと仕事もやりやすいですわぁ
業界内では「家は生きてるんだな」ってよくいってるんです。
雨が降ればゆるむし乾燥すればきつくなるし。
ありません??そんなこと(笑)
なので、完璧な家よりも遊びのあるというか、どうとでもなる家、が一番理想かもです。
しかし、人生で一番高い買い物なので、完璧を求めるってことも重々承知しております(笑)
saki
ファッションではなく筋トレでなんとかしようとするタイプ!素敵ですね!!
うう、ファッションでなんとかしようとしてる我が身…
ジャスミン
私も見栄えが良くなるよう、筋肉で何とかしようと筋トレ等、頑張っています(*^_^*)
うちはリフォームを施工する側です。リフォームするのに掃除を全然してないお宅とか
(リフォームよりハウスクリーニングの方が良くない?)物が多すぎるお宅とか
かなりありますよ~。
ちなみに築26年の我が家も、お盆過ぎにプチリフォームします。
と言っても間取りは、いじらず、畳とふすまを綺麗にして
外壁の塗装と屋根の漆喰をやり直します。
つまみ Post author
権太さん!
そうかそうか、権太さんちは業界関係者なんですね。
家、生きてますよね。
温度や湿度で伸縮したり、経年疲労やリフレッシュでももちろん感じますが、住む人の日常という歴史が刻まれ続けることで、家族のクセとか、色とか、嗜好も反映される気がします。
ズボラ一家に住まれたわが家がことさら幸せだとも思わないですが、家族そろって家にいることが好きなのは間違いないので、ロートルな住人と一緒にもうしばらくがんばってくれたまえ、と家にお願いしています。
とにかく、災害よ、来るな!
つまみ Post author
sakiさん、いや~、お恥ずかしい!
いいトシして、ファッションがわからない、わかろうとする能力にも欠けているので、開き直っているだけなのです。
自分がなんとなく好きだなあというファッションでスタイルが悪く見えるのと、あまりしっくりしないけれど体型がスッキリ見える服(色も含む)があるとしたら、迷わず前者を選んでしまうのですよねえ。
これはいかがなものか、とは思うのですけれど。
つまみ Post author
ジャスミンさん、こんにちは。
おおっ、ジャスミンさんも施工する側の方でしたか。
>リフォームするのに掃除を全然してないお宅
痛いっ!耳が激しく痛いです。
我が家もお恥ずかしい限りでした。
物も、ずいぶん捨てたつもりでしたが、まだまだいろいろあります。
でも、リフォームは本当に気持ちがいいものですね。
クセになりそう!?