上から目線、下から見るか、横から見るか。
ときどき、なぜそんなにあなたは上からなのか、と思うような人がいる。そういう人のことを「上から目線だな」と言うようになったのは、いつからだろう。少なくとも僕が子どもの頃に周囲の大人たちが使っていたという記憶がない。近い言い回しだと、「見下している」という言葉が近いだろうか。
「あなたは私を見下しているのか」と言うことはあっても、「あなたは上から目線だ」と言うことはなかったような気がする。すると、「見下す」という言葉では使いにくく「上から目線」だと使いやすい理由がなにかあるはずだ。または「あなた、私を見下しているんですか」よりも「あなた、どうして上から目線なのですか」のほうがしっくりくる何かがあるのだろう。
まあ、そういうことは専門の先生にお任せするとして、この「上から目線」という言葉を耳にする度に想像してしまうのだ。「上から目線」をさらに上から眺めてやればいいんじゃないかと。嫌な相手が「上から目線」でものを言ってくるなら、こっちは立ち上がってさらに上から文句を言ってやる。または「上から目線」を避けて、ちょいと横に移動して上から目線を直接受けずに相対化してやる、というのはどうだろう。
いやまあ、ちょっと横から眺めるだけで「上から目線」を相対化できているかどうかはわからない。それに「上から目線」のさらに上というのが実際に実感できるくらいの行動なのかどうかもわからない。どちらかというと、単なる言葉遊びのような気がする。気はするのだけれど、こんなことを考えることが、いまのややこしい時代をシュシュシュッと生き延びる術のような気がしているのだ。本気で。
ああ、なんだかとてもえらそうに「上から目線」で物を言われたなあ。と思った瞬間に相手の目線よりもさらに上から目線で応える。マウントポジションを取りにきた相手の「上から目線」を避けて横から目線で対応する。実際にできていても、できていなくても。可能でも不可能でも、そんなことを想像するだけで、しているという妄想に浸るだけでなにかが変わるような気がするである。と本気で思っているのである。57歳のおっさんが。
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ
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