第163回 最近なくしたものを語ろう
まゆぽ:
ま、あっちこっちで愚痴ってるように
なくしたものは猫 (←詳細はクリックしてください)なんだけどさ。
それ以外で最近なくしたものを考えてみました。
まず、夜をなくしたね。
とにかく暗くなるとすぐに眠くなる。
夕ご飯を食べるとくうっと寝てしまう。
夜のテレビ番組にはすっかり縁遠くなって、
Yahoo!トピックスに出てくる名前なんて知らない名前ばかりだよ。
誰かと誰かが別れたとか、くっついたとか、
知らなくてもいいんだけど、ここまで知らない自分が怖くなる。
普通の世間話についていけなくなってるよ、絶対。
夜をなくし、世間知をなくし、話し相手をなくしていくのかしら…。
あら、すっかり暗い方向に来てしまったけど、
7時に寝ちゃって、2時ごろ目が覚めて、
2時間くらいネットフリックス見たりはしてるんだよ。
日本の芸能界に疎くなったぶん、
韓国芸能界にはちょっと詳しくなったから1勝1敗ってことで。
つまみちゃんのなくしものは何?
つまみ:
猫の喪失感はデカいよねえ。
犬もデカかったなあ。
母親や兄が死んだとき、そりゃあ悲しかったけど
亡くなる直前は一緒に暮らしていたわけじゃないから
猫とか犬の、日常の一部がすっぽり抜け落ちた感じ、ではなかった。
ああ、日常をなくすってつらいよね。
それにしても「夜をなくした」ってなんかやたらカッコイイ。
トマス・H・クックあたりの小説にない?「夜をなくした女」。
7時に寝るってすごいね。
それだと、2時起床でも7時間睡眠か。
築地…違った、豊洲市場勤務並みだわ(テキトーに言ってる)。
でも私も、録画したクイズ脳ベルSHOWを見るのに忙しくて
テレビ、他はほぼ見ないよ。
流行りモノに疎い自覚は昔からあるけど、加速度ついてる。
もちろん、ネットフリックスも見たことない。
最近なくしたのは記録と思い出かなあ。
パソコンが壊れて、中に入れてた大量の写真や住所録や家計簿や読書録、
義父の葬儀のときの記録や、義母の介護日記的なものが
一切合切、何もかも、全部なくなった。
頻繁に見てたわけじゃないけど
写真はやっぱり残念だわ。
前の職場のとか、このサイトの過去のお食事会のもあったしなあ。
どなたか、私の思い出になりそうな写真をお持ちでしたら
送ってくだされ~。
まゆぽ:
「夜をなくした女」ありそう、ありそう(くふふ)。
確かにクックっぽいわ。
そうかあ、日常の抜け落ち感なんだな、猫喪失や犬喪失は。
自分でもとっとと猫グッズ捨てたり、人にあげたりして、
自らまるで猫などいなかったかのようにしゅるしゅるとビフォアー猫の
暮らしに戻ろうとしてるくせに、
そのことが同じ自分の中で妙に腹立たしかったり、悔しかったり、
虚しかったりしてるんだよな。
分析しながら、気持ちに名前とかつけると少し落ち着くよね、変だけど。
でさ、大変じゃん、パソコンの中身!
たしかに仕事では気をつけてバックアップとるけど、
プライベートなデータって意外にぼんやりしてて、
なくなって騒いだり、諦めたりしてること多い気もする。
写真や家族の記録、そりゃ激しく残念だ。
どっちかっていうと、この年齢だと、なくすものばかり多くて
新しく拾うものとかゲットするものって減っていくばかりなんだから
断捨離の一方で、大事なものはしっかり残すこと、超大切だね。
断捨離だって、「大事なもの」を残すために、
いらないものを捨てる作業なんだよ、きっと。
つまみちゃんの写ってる昔の写真、探してみるね。
って言っても、私も自信ないんだよなあ、写真管理。
写真ブスを自認してるから(実物のことは置いといて)、
写真に愛着持たないようにしてるとこあるんだー。
お葬式するとしても、遺影なしって遺言しようとか思ってる。
遺影がわりにここで使ってるイラストにしたいわあ
(中島慶子さんに感謝!)。
つまみ:
「断捨離は大事なものを残すための作業」って名言!
そう考えると、寿命やアクシデントや不注意でなくしたものたちも
少しだけ報われるような気がする。
そうやってちょっと強引なヤリクチでも場所を明け渡して
これから大事なものを際立たせたり
もっといろんなスペースに余白を作ったりして暮らせってことかな、と。
…う~ん、ムリに納得させようとしてるのが見え見え?
と言いつつ、今の住まいに越してちょうど一年だけど
なんやかんやモノが増えてるのが歴然。
おっかしいなあ、脳内イメージでは減ってるのに。
まゆぽ:
そうだね。
還暦過ぎたからって、これから拾う出会いもあるかもしれないし、
これから大事な思い出化する事実もあるかもしれない。
そういうのしまうためにも余白をつくろう。
それは空虚とか空白なんじゃなくて、
大事なもののための予約席なんだと思って。
なんだか結局やや低空飛行のままのチチカカ湖になってごめん。
コロナ再拡大はめちゃ怖いのに、
相変わらず「一人ひとりが気をつけろ」しか対策がない、
外国の会社がワクチン完成して売ってくれるの待つしかない、
明るくなるには難しい世の中だけど、
来月はもう少し元気復活して、大変だった2020を締めくくりたいぞ。
By つまみ&まゆぽ
「布イラスト」の画像は、布絵作家・佐藤知津子さんの作品です。
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