633通
気がつけばもう12月も後半、大変ご無沙汰しておりました。
4か月ほど勝手にお休みさせていただいたのは、
8月の半ばに夫がたちの悪い癌と診断され、
それからひと月もたたないうちに天国にいってしまったから。
夫の訃報に白ヤギさんやにゃんこ先輩や友人、オバフォーのメンバーの
方たちからも励ましのメールやお手紙を頂いてとても慰められたのですが、
お礼を返す元気も余裕も全くなくて本当にすみません。
そして暖かいお気遣いをありがとうございました。
心から感謝しています。
私と夫は結婚前から折に触れてお互いに手紙を書いていたのですが、
葬儀の朝に書いた633通目が夫への最後の手紙となり、
二人の手紙たちは棺に入れて夫と一緒に旅立っていきました。
そして今日12月21日は私たちの結婚25周年の結婚記念日であり
夫の百箇日。
今年は銀婚式だったのにその代わりが百箇日とは神様って意地悪^^;
百箇日は遺族が嘆き悲しむことから卒業する日らしいのですが、
私は今日もまだ鼻水を垂らしています。
どんなに鼻水を垂らしても時間は戻ることもなく止まってもくれず、
夫が亡くなったその瞬間から私は手続きと相続という未知の世界に、
ネットの情報を杖にしてほぼ独りで進んで行くことになりました。
これから少し私の手続きと相続の体験を書かせていただこうと思っています。
今年もあと10日あまり。
皆さまにとって穏やかな年末年始でありますように。
mikity
ゆみるさん、お帰りなさい。
待ってましたよ~
黒ヤギ通信の再開は、もう少し後かなあと思っていたので、とてもうれしいです。
ゆみるさんと旦那様は、お手紙を送り合っていたのですね。
それも633通も!!
素敵です。
そもそも、わたしが手紙を書くようになったのは、ゆみるさんのおかげです。
でも、家族宛ての手紙ってまだ書いたことがないです。
面と向かうと言いにくいことも、さらりと書けてしまうのが手紙のよいところですよね。
そうだ!
この年末は、手紙で日頃の感謝の気持ちを家族に伝えてみようと思います。
まだまだ、お気持ちも生活も落ち着かないとは思いますが、どうぞ穏やかで静かな年の瀬でありますようにお祈りしております。
ミカス
ゆみるさん
お帰りなさい。
色々なこと、本当に大変でしたね。
もちろんこれからも大変なことはたくさんあるのだろうけど、
また黒ヤギ通信を書き始めてくださって本当にありがとう。
ミキティさんと同じく、私もゆみるさんのおかげで手紙を書くようになりました。
メールやSNS一辺倒の日々になっていたけれど、
日々の出来事や感じたことを綴って誰かに伝えることの楽しさを
改めて感じています。
そんな楽しさを、ゆみるさんと旦那さんが633回も交換したのですね。
そうそう、以前、黒ヤギ通信のコメント欄に「文通しましょう」って書きましたね、私。
色々なことが少し落ち着いたら、私のペンフレンドになって下さいね。
寒い毎日ですが、お体にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。
ゆみる Post author
mikityさん
待っていて下さってありがとうございます。
送っていただいた紅葉のポストカードを
TVボードの上に飾っているのですが、
プッチはその側を通ると必ず鼻をつけていきます。
とても気に入ってるようです。
そしてぜひご家族にお手紙を書いてください。
照れくさかったら誕生日のカードでもよいと思います。
夫の荷物を整理していたら、義父母が昔夫に送った手紙が
何通も出てきたり、留学中だった義妹に30年前に夫が送った
バースデーカードを見せてくれたりと、
家族の古い手紙を通して私の知らない頃の夫にいま出会っています。
ただそういう手紙もしっかり残っているくらいなので、
荷物がとても多く片付けが全然進みません^^;
つまみ
ゆみるさん、こんばんは。
今夜は上弦の半月に近い三日月ですね。
外気はキンと冷えて、東京も寒いですが、暖かくして過ごせていますか。
同じ東京、それもさほど遠くない場所で暮らしながら、ゆみるさんに起こったことがあまりに突然で、辛さ悲しさはいかばかりだろうと身悶えしつつも、なんと声をおかけしていいのか逡巡して、時間が経ってしまいました。
先日、ハガキを出させていただきましたが、書きたいことが多すぎるような、やっぱりかける言葉が見つからないような、なんとも中途半端で意味不明なハガキでごめんなさい。
相変わらず上手くは言えないのですが、自分が昔、かけがえのない存在を亡くしたとき、かつての同僚で、さほど親しい間柄ではなかった人から手紙をもらいました。
そこには「家族や、親しい友人の方などに逆に言いづらいことがあったら、私を思い出し、私に言ってください。なんでも聞きます」とありました。
それは私にとって、とても心に残る手紙でした。
今でも覚えているのがその証拠です。
結局、その人になにかを言うことはなく、もしかしたら返事すら出していないのかもしれません。
でも、自分にはいろんな知り合いがいて、その付き合いの深浅や濃淡はあれど、深いから、濃いから、自分にとって大事という、定義や法則が決まっているわけではなく、折々に他者に対する気持ちは変化して当然で、それはお互いにそうで、助けてもらったり、ちょっとサポートしたりしたときに「お互い様だから」と言い合える相手は、いろんな場所、意外なところ、にいて、いいんだな、そう思う方が生きていける気がするな、と思いました。
ああ、やっぱり上手く言えませんでした。
でも、私もゆみるさんに言いたい。
「仲がいい人、付き合いの長い人、にむしろ表明できない気持ちがあったら思い出してください。」
なんでも聞きます。
ゆみる Post author
ミカスさん
暖かく迎えて下さってありがとうございます。
痛み止めの麻薬でほとんど意識がなくなった夫に付き添っていた時に、
ミカスさんの老年になるということは色々な物を
失っていくことと書かれた記事を読んで、
私もいま大切な物を失いかけていると感じたことを思い出しました。
そして私の今の状況は人として特別なことではないと
慰められていました。
そんなミカスさんが書かれるお手紙を私も読みたいです。
ただ全然落ち着かないので(お母さまや伯母さまの手続きを
されているミカスさんならわかっていただけると思いますが
手続きって本当に面倒ですよね)
落ち着いたらぜひ文通をお願いいたします^^
ゆみる Post author
つまみさん
暖かいお便りとコメントをありがとうございました。
つまみさんは「中途半端で意味不明な」と書かれていますが、
全然そんなことはありません。
私のことをそんなにも気かけて下さっている人が
存在するということにとても励まされています。
そして近すぎる故にアドバイスや意見をしてしまいがちで、
ただ愚痴や不安や文句を聞いてくれるだけで十分なのに、
今はそんな話は聞きたくないと何回も思いました。
そして私ももしもこの先今の私のような境遇に陥ってしまった友人や
知人がいたら(そんなことがなければ一番よいのですが)
つまみさんのようなスタンスで接せることが出来たらと思っています。
今回黒ヤギ通信を再開したのも私の中のこの気持ちを聞いてほしいから
だったと思います。
実はわたしの話をただ「うんうん」と聞いてほしくて
「赤べこ」を買おうと思ったところでした。
でも来年は丑年なので私の欲しかったやや大きいサイズのものは
売り切れていました、残念^^;
まゆぽ
ゆみるさん、お帰りなさい。
633通の手紙が燃える炎を背に、
凛と仁王立ちをするゆみるさんの姿が
目に浮かぶような文章でした。
抱えきれないほどのいろいろな気持ちを
小柄な体に背負っているのだろうなあと考えるにつけ、
黒ヤギ通信があったこと、そばにプッチがいることを
本当によかったと、外野から思っています。
ファイティン!(韓ドラ沼から抜けられず…)
爽子
ゆみるさ~~ん。おかえりなさい。
がんばって書いてくれて本当にありがとう。涙
633通!
素敵すぎて、どう表現すればいいんでしょう。
↑みなさんが先に全部かわりにおっしゃってるので、無口な爽子はもう言うことも書くことものこってない!
何を書いても、今の気持ちにそぐわず、本当にこれ出す?というような返事に困る手紙を送り付けて申し訳ないやら、情けないやら・・。
でもね。わたしは「うんうん」と聞くのは、もしかして苦手じゃないかもしれません。
「赤べこ」コスプレでお邪魔しようかしら。(あ。コロナ自粛か
ゆみる Post author
まゆぽさん
「おかえりなさい」とエールをありがとうございます。
凛ととなんて全然していませんよ~。
鼻水でぐちゅぐちゅです^^;
でもまゆぽさんがおっしゃるとおり
プッチたち3匹を残してはいけないですし、
「黒ヤギ」に書くことで私の気持ちや体験を
どこかの誰かに活かしてもらえるかもと
心の拠り所的な感じです。
そしてすでに私の大変さを見聞きして、
子どものいない知り合いの2組のご夫婦が
遺言を書いたと報告してくれました。
ゆみる Post author
爽子さん
おもちたち3匹の絵(ファイルに入れて飾っています。
額を買いに行く元気がまだなくて)や絵手紙をありがとうございました。
とても励まされています。お返事を書けなくてすみません。
「赤べこ」じゃなくてお気に入りの服をきた爽子さんと
暖かくなったらお会いしていです。でも桜が咲く頃も
引越しなどで落ち着かなそうです^^;
ぺいたお
ゆみるさま
以前、コメントを書いてお返事をいただいたものです。
旦那様は切手収集少年でしたね。黒ヤギ通信に、ちらちら姿が見えて、「この夫婦は仲良いなあ」とわかりました。それも当然、ふたりは長く文通相手だったのですものね。
若い年齢のがんは、本人も看る人にも過酷です。まして、急で進行が早いのなら、なぐさめの言葉が見つかりません。
そこで、ゆみる夫妻に、往復書簡の形をとった戯曲の一節を贈ります。A.R.ガーニー作/青井陽治訳『ラヴ・レターズ』からです。
君に手紙を書くのが好きなんです。君に書くのが一番好きです。昔からずっと。本当に恋人だなって思えるんです、手紙を書いている時は。手紙を、自分の手で書く。自分のペンで、自分の字で。どこからでもない、自分の中から湧いてくるものを。そうして君に、自分を送る。タイプでは駄目です。もちろん、タイプを打てるけど。コピーも取りません。もちろん、カーボンを使っても良いんだけど。電話も違う。切ればそれでおしまい。そう、手紙がぼくなんです。たった一人のぼく。書いているぼく。書くのがぼく。自分がなりたい自分になって、君と向かい合う。遠い所から、ぼくを送る。自分の許には何も残さず、ぼくの全人格を送る。君はぼくの封を切り、ぼくを取り出す。ぼくを手許に置き、ぼくを読んでくれる。今日も、明日も。好きなだけ、死ぬ日まで。
ゆみる Post author
ペイタオさん
暖かいコメントをありがとうございます。
まだこれはとても大がかりなドッキリなんじゃないかと
思いたい自分がいます^^;
ペイタオさんが引用して下さった「ラブ レターズ」の一節に
とても心引かれたので検索したら、日本でもずいぶん長く
公演された戯曲なのですね。
図書館に所蔵されていたのでさっそく予約しました。
素敵な本の紹介をありがとうございました。