伊達に年をとっていないのだ。私たちは見抜く。空気の変化を。
こんにちは。カリーナです。
先日、美容院に行きました。この美容院は、以前通っていた美容院から独立した男性美容師さんが一人でやっているところです。
この美容師さんの接客が好き、というのもあるし、その人が前にいたお店の店長さんを好きじゃない、というのもありました。わたしは一度も担当してもらってないけど、どーも、店長が隣でお客さんの髪をカットしながらおしゃべりする内容が、ちょっと偉そう、というか、自分語りが過ぎる、というか。この話につきあうの疲れるだろうなー、という感じだったのです。
そもそも、その美容院は、あるとき、チェーン店からフランチャイズ経営に変わりました。「店長」は、「店長」から「経営者」になったわけです。それで、経営方針がいろいろ変わり、わたしがついていった美容師さんは辞めてしまったと。こういう顛末です。
その独立した美容師さんが面白いことを言っていました。
元いた美容院がチェーン店からフランチャイズ店に変わった当日。店のインテリアはそのまま。備品もそのまま。スタッフもそのまま。つまり、パッと見は何も変わっていない日。
70代のお得意さんの女性が椅子に座って開口一番、
「あれ?店の経営、変わった?」と尋ねたそうです。
美容師さんは、びっくり仰天して「え?どうして気づいたんですか」と聞いたら、「なんでやろ。なんでかわからんけど、そう思った」と答えたのですって。
その70代の女性と話してみたいよー。
「どんな感じの人ですか」
「普通の人ですよ」
「普通の…おばちゃんって感じの?」
「どっちかっていうとそうですね。地味な方です。でも、はっきり話す人ですね」
そうか、パッと見は普通のおばちゃんなのか。
でも、伊達に年とっちゃいなんです。
人生経験豊富な高齢女性の勘の鋭さよ!
経営者になった店長が店全体を眺める視線の変化を見抜いたのか。
店内に新たに生まれた権力と序列が、うっすらとした緊張感を招いたのか。
かく言うわたしも、あるとき、「あ。この店、街の美容院から、町の美容院になった」と感じました。
志って、空気を作るんですね。でもって、わたしたちは、その空気の変化にものすごく敏感なんです。70代の女性のように端的な言葉を口にするかどうかは別にして、明らかに気づいている。そこにいる人間たちの関係や心の動きが創り出す何かの違いを。
そして、それは結構当たる。わたしたちって、目も、鼻も、効くんだなあ。
あ。目も鼻もで思い出しました。花粉がすごいことになっています。お大事に!
オバフォーは今週もコツコツと更新します。時間のあるときに遊びに来てください。待ってます。