あなたたちの責任で、フワちゃんを許してあげてもらえないかね。
お笑いタレントのフワちゃんが芸能活動を自粛している。同じくお笑いタレントのやすこのSNSの投稿に不適切なリプライをしたことが原因だ。
僕自身は正直、フワちゃんにもやすこにもあまり興味がなかった、というより、どちらかというとあまり好きではなかったので、この騒動もちょっと引いた感じで見ていた。
そもそもの発端となった騒動だって、「生きてるだけで偉いので、皆 優勝でーす」という投稿がよくわからない。オリンピックで金メダルを獲るために必死になってパリに来てるんだから、「目指せ金メダル!」と応援してあげたほうがいいのでは?と思ってしまうし、「生きてるだけで」がつくと、オリンピックをネタに誰かを励まそうとしてるのだろうか、などと考えてしまう。
それに対するフワちゃんの言葉も、これがバラエティの番組上なら、やすこが「なんだとー!」と返して、フワちゃんが「めんごめんご」と謝れば済んでいた話かもしれない。だったら、今回のやり取りだって、許してやればいいのに、と思う。文字に書いてしまうと、確かに番組で冗談めかしていうよりも、強く受け取られてしまう。だけど、その後、両方が会って謝罪して、相手が受け入れてるんだからもういいじゃない。もともとフワちゃんが大好きだったみなさんは、フワちゃんのそういう危ういところも含めて好きだったんじゃないの?
フワちゃんがやすこの「皆 優勝でーす」という言葉に、なんとも言えない気持ちの悪さを感じたことが、フワちゃんをフワちゃんたらしめているところではなかったのか、と思ってしまうのだ。
正直、僕はフワちゃんもやすこも面白いと思ったことがないので、テレビで見られなくなってもかまわない。逆に大先輩たちに礼儀を欠いた対応をすることで笑いを取るフワちゃんが苦手だった。だから、テレビに出ているとヒヤヒヤしてチャンネルを変えていたくらいだ。だから、あの事件というか騒動は、起こるべくして起こったことのような気がする。「ほら、見たことか。もともと偉そうなキャラが嫌いだったんだ」というのもかまわない。
でも、せめて、フワちゃんのことを面白いと思って応援したり、SNSをフォローしていた人たち、あとテレビ番組に担ぎ出して、稼いでいた人たちは、そろそろ彼女を許してあげてほしい。あのギリギリのせんを狙うことで成立していたフワちゃんが、ちょっとさじ加減を間違えただけじゃないか。違うのかなあ。う〜ん、SNSは難しい。
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植松事務所
植松雅登(うえまつまさと): 1962年生。映画学校を卒業して映像業界で仕事をした後、なぜか広告業界へ。制作会社を経営しながら映画学校の講師などを経験。現在はフリーランスのコピーライター、クリエイティブディレクターとして、コピーライティング、ネーミングやブランディングの開発、映像制作などを行っています。