Posted on by サヴァラン
〈 いろんな言葉 〉 しょうがない なあ…
しょうがない、と肩を落とすことと、しょうがないなあ、とため息をつくことは、
まったくニュアンスが違う。
こういうことは日本語の使い手でない人には説明しにくいところだ。
しょうがない、というのは、
ほかに選択肢がないことを不承不承認識した、落胆を含んだことばだが、
しょうがないなあ、の方は、
あきれた感じと、本来つきあいきれないものだけれど、つきあってゆくよ、という、
相手の存在を許して丸ごと受け入れる感じがあって、
これはなかなか英語に翻訳できない、
日本語、或は日本人独特の言語だと思う。
どちらかといえば母性的な味わいがある。
梨木香歩 「ぐるりのこと」 より ~
selected by サヴァラン
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nao
こんにちは。
「しょうがねー奴だなあ」と言いつつ、相手を受け入れ、面倒を見てあげるというのは日本的な包容力かもしれません。
近頃は些細な違いを受け入れきれなくなっている気もしますが。
程度はあるけど、しょうがないのもお互いさま
そう思うと、しょうがないなあという言葉もやさしいものですね。
サヴァラン Post author
naoさま こんにちは。
わたしの愛想のない引用だけの上の記事に やさしいお書入れをありがとうございます。
そう。そう。そうなのと。
気持ちをあたためていただきました。
「しょうがねー奴だなあ」と「お互いさま」で思えることが
いろんなことの角を丸くしてくれる気がします。
お返事遅くなりました。
どうぞ佳いお年をお迎えください。