<今月の質問 回答(おまけ)>母からわずかの株を相続。運用したほうがいいでしょうか。
プリ子さんの質問への回答が充実し、なんと4回目となりました。詳しい質問内容とにゃまの先生の回答1回めは、こちらから。2回目はこちらから、3回目はこちら。今日は、プリ子さんの質問に登場したカリーナから始めます。
というわけでカリーナです。さっき、自分がいつNISAを始めたのかなと見てみたら2017年11月。もっと早かった気がしていたので、「なんだ、それぐらいか。もっと昔からだと記憶違いしてた」と思いました。オバフォーのオンラインイベント「プロに聞こう」でにゃまの先生をお招きしたとき、私が「NISA、やってるよ」と言ったら、「そんな人だと思わなかった」を言われたのは、プリ子さんの質問に書いてあるとおり(笑)。ひどいわ(笑)。
なぜ、始めたのか、あんまり覚えてないんですよねえ。ただ、うちは亡夫は小さな会社経営、わたしはフリーなので老後が不安だったんでしょう。あと樹木希林が常に「いい不動産情報を探していた」とか武田百合子が「株の投資が上手だった」(娘さんの花さんの弁)と知って驚き、つまり、「そうか。表現や芸術と蓄財は両立できるんだ」と思った。二宮尊徳も「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」と言ったそうだし、経済的裏付けは何かと必要なんだろうと。しっかり蓄財しつつ、社会貢献できている人、最強ですよね。わたしは、お金を稼ぐのも増やすのもまったくもって上手じゃないから憧れます。大人な感じ。
特に実もない話から始まりましたが、NISAを始めて8年。その間にいろいろあったけど、元金を割ったことはないし、やっぱりそれなりに増えているので、あのとき始めてよかったんじゃないかなーと思っています。
ここからは、にゃまの先生が「おまけ」として寄せてくれた原稿を掲載します。
「投資信託(ファンド)とは」から始める方へ
運用を前にして立ち止まっている人は、聞き慣れない日本語や良くわからないカタカナばかりでみんな詐欺師に見えてしまうと思います。そこで簡単な役割(システム)と良く出てくる投資信託の説明をします。何物かを知らないと始められないですよね。
「投資信託(ファンド)とは何か」というとよく福袋に例えられます。株や債権、不動産、コモディティ(金など貴金属や原油などエネルギー資源 他)、という資産をひとつの袋に一杯入れた商品です。
この福袋は誰が作るかというと運用会社で、袋の中身を選ぶのがファンドマネージャーという人です。そして売るのは販売会社で銀行や証券会社などです。つまり私たちの前面に出てくる銀行や証券会社はあくまで窓口でしかなく、客に売ったときに受け取る手数料(1回だけ)で儲けるため客に必要ない売り買いをやたら勧めます。
なぜこんな福袋をつくるかといえば、それは資産を「分散」させるためです。1つ会社の株だと会社がつぶれたら投資したお金も0円ですが、何百もの株の入っている福袋なら少しぐらい会社が倒産しても大きな問題ありません。つまり分散させてリスクを回避するのです。
もうひとつ良いところは「少額から始められる」ことです。投資信託は毎日変動する基準価格で売り買いします。株だと基本的に単元株(百株)での売り買いですが、投資信託だと一口以下の取引もできて、毎月数千円の積立から始められます。
この福袋、本物の福袋と違うのは透明の袋に入っていて何が入っているかわかることです。つまり透明性がかなり高い商品といえます。
例えば有名な「オルカン」という商品は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称で、全世界の株式(先進国・新興国)に投資するインデックスファンドで、1本で世界に分散投資できます。名前から中身がわかり、公開している目論見書には何にどれくらい投資しているかその成績はどのくらいか詳しく書いてあります。
すでにNISAだのJリートだのインデックスファンドだのわからない言葉で混乱してると思いますが、投資信託はいろんな資産を詰め込んだ福袋にすぎず、この袋は
・1つで沢山のものが手に入るので分散投資に 向き、リスクを減らせる
・かなり透明性が高い
・少額で始められる
・もちろん値動きはあるが、個別株のように乱高下がなく、気持ちが振り回されない
・株の掟のようなもの(損切、ナンピン買いなど)を知らなくても大丈夫
・運用を人にまかせるので手数料(信託報酬という ずっとかかる)がかかる
という点を覚えていただければ充分だと思います。
運用は、最初はインデックスファンド(投資信託の一種で指標に合わせている。信託報酬が安い)から始め、慣れてきて興味があれば、応援したい企業の株を買ったり、Jリート(不動産に投資)や特色あるアクティブファンド(目利きのファンドマネージャーが運営するファンドで信託報酬が高い)など進むのがいいかと思います。別に進まなくてもずっとインデックス投信でも長期に運用すればそれなりの結果はついてくるでしょう。
にゃまの先生、ありがとうございます。最後の段落、上級者への道が書いてあるけれど、よくわからないので「不安」という霧が視界を遮る(笑)!!どこから始めればいいんですか!?
にゃまの先生、ありがとうございます。最後の段落、上級者への道が書いてあるけれど、よくわからないので、またもや「不安」という霧が視界を遮る(笑)!!どこから始めればいいんですか!?
…と知りたいことは尽きませんが、今回でこの連載は最後となります。
にゃまの先生、「保険や相続なんかの質問がくるといいですね。金投資なんかも興味あるかな?」とおっしゃっているので、聞きたいことや知りたいことがあればお尋ねください!にゃまの先生にお尋ねしてみます。先生、惜しみなく教えてくださってありがとうございます。おかげで楽しくて役立つコンテンツになりました。
質問をくださった方々、読んでくださったみなさんもありがとうございました。
→→→質問はこちらからどうぞ!←←←
★講師 ファイナンシャルプランナー 長野 郁子さんI
現代ビジネスでは記事を連載中。どれも面白いです。
【PROFILE】
1956年 静岡県生まれ。会社員、自営業を経て化粧品通販会社で経理・総務を担当し、取締役をつとめる。2008年に退社しFP資格の勉強始め、2010年 CFP®認定者と1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。「お金塾.jp」を開設し、現在FPとして活動。ほぼ同時期に区立保育園の非常勤職員(保育補助)になり、2022年退職するまで11年間、0歳児と1歳児のお世話をした。今は区の子育て支援員(ファミリーサポート)をしている。また老後の楽しみとしてボードゲーム「オンリーワン同好会」の運営委員を夫婦してやっている。
著書に「老後の住まい:老後の自立は小さな家から」(Kindle版)がある。新刊出ました!年を取ったら狭い家: 66歳FPの老後住み替え体験記 (こちらから、記事の一部を読むことができます)新刊についてのカリーナの記事はこちらです。待望の紙の本が出ました!こちらからご購入いただけます。
★長野郁子さんに直接、相談したい方は、こちらから。
匿名やニックネームでもOK。
保険などの商品の売り込みは一切ありません。
知識豊富で信頼できるFPさんを探している方には全力でおすすめします。

















































































