ゴールデンウィークがパッとしなくても大丈夫!懐かしさの「核」は意外に地味だ。
記憶って、不思議だなあと思います。
たとえば、わたしの場合、子どものころの思い出のなかでも懐かしいと感じるものは、ちっとも特別な出来事じゃありません。何かを買ってもらって喜んだことや家族旅行のことなども覚えてはいるんですけど、「その思い出に好んで浸る」ほどじゃない。「わざわざ引っ張り出して思い出す」ほどの愛着はないんです。
思春期のこともそうです。友だちと笑い転げたことも、舞い上がったこともあったはずですが、よく思い出すのは、「何となく連れ立って歩いた帰り道」とか「少し寂しい気持ちで立っていた待ち合わせ場所」など…。なぜ、そのシーンを思い出すかなあ?と不思議になるぐらい、どちらかといえば退屈で、やや憂いを帯びていて、至極あたりまえで、なんてことない場面ばかり。
亡くなった父母を思うときもそうです。どこにも出かける予定がなくて退屈だと感じていた午後、ごはんができあがるのを待って手持ち無沙汰だった夕方…。さらに玄関から居間、居間から台所、階下から二階の自室などに移動するときに見ていた風景、聞こえてきた物音、匂い、声、温度の変化などが懐かしい。できれば、もう一度、リアルに体験してみたいと思います。
一人しょんぼりと肩を落として歩いた道。いつもと同じように過ぎてしまった休日。そういう場面が懐かしいのは、なぜだろう。そこに、その時期のいろんなものがギュッと詰まっているんですかね?ひとつ言えることは、その当時、そのさなかに「この場面は憶えているに違いない!」なんてこれっぽっちも思っていなかったこと。どうでもいい、値打ちのない時間だと思っていたこと!
今週末からは、ゴールデンウィーク。予定のある人も、ない人も、お休みの人も、お仕事の人もいることでしょう。「なーんも実のあることはしなかった!」という一日を過ごしても大丈夫。いつか「ああ、あの瞬間をもう一度、リアルに体験したい!」と思う日がきっと来ます!(笑)
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