つかの間だからこそ、ゆっくり味わう。来年もまた!
こんにちは、カリーナです。
昨日は、友だちとふたりで近所のビストロにランチを食べにいきました。久しぶりだったのでお店の奥さんに近況を聞かれ、夫のことを話したらものすごく心配してくれました。このあたりに引っ越してきて約20年。いつの間にか顔なじみができて、会話を交わす人が増えている。住み慣れるっていいなあ。とても温かい気持ちになりました。
友だちとおいしい料理を食べながら、話題は今後の話へ。40代後半の彼女は、いつか夫婦で海の近くに住みたいと言います。海の近くに住んで家庭菜園もやりたい。センスがよく料理上手、手先も器用な彼女なら、きっと楽しい。堅実ながらも決断するときはスパッと決める夫婦なのできっと実現するだろうと思いました。
そしてほかの友だちの顔を思い浮かべたのです。仲良し4人組のあの人は、ずっとここに住んでいるだろうか。実家に帰るって言っていなかったっけ?あの人は、どうだろう。わたしたちのマンションはすでに築40年近く。そもそも住み続けられるか否か、ビミョーなところなのです。
「長崎に住みたいと思わへんの?めっちゃいい場所やん」と目の前の友だちに尋ねられました。具体的に考えたことはなかったけれど、「そうか。そういう考え方もあるんだな」とちょっと驚くとともに、「住み慣れたこの場所も変っていくんだ。終の棲家ではないかもしれないんだな」と改めて思ったのです。
今年は、「ずっと続くだろうと思っていた現実が、突然変わってしまう」ことを地震や台風、そして何より夫の重篤な発病で身をもって知ることになりました。いま、毎日のように通っている病院の窓から見える風景にも来年の春には別れを告げ、二度と見ることはないかもしれません。
しかし、思い起こせば、そんな場所ばかりです。小学校、中学校も。仕事で通った場所も。仲間と集まった場所も。生まれ育った家すらも、そうです。あんなに慣れ親しんでいたのに、足を運ぶことがなくなったか、すっかり様変わりしてしまったところばかり。
人生は、旅だなあ。
月日は百代の過客にして、行かふ年もまた旅人なり。本当だなあ。
しみじみ。
とはいえ、生きてきた時間を旅のように振り返る、というのは悪くありません。来年もまた旅を続け、つかの間かもしれない出会いを、ゆっくりと味わいたいと思います。
ウェブマガジン「どうする?Over40」(オバフォー)は、27日からお正月休みに入ります。それまではコツコツと更新しますので時間のあるときに遊びにきてくださいね。お待ちしています。
個人的なことになりますが、この誌面やツイッター、わたしのブログのコメント欄を通じていつも温かく見守っていただきました。お一人お一人にいただいた言葉に支えられ、励まされ日々歩むことができました。ほんとに、ほんとに、ありがとうございました!感謝しています。
わたしのオバフォーでの記事は、今年最後です。いいお年を!!来年もまたお会いしましょうね。