過去への信頼が崩れる、ちょいハードな経験も新聞連載に。
こんにちは!カリーナです。
この記事を読んでくださっている方は、ほとんどがご存知だと思いますが、わたしの夫は昨年9月1日に脳内出血で倒れ、現在に至ります。遷延性意識障害(植物状態ともいう)の確定診断を得て、寝たきりの状態で入院中。そういうわけで、この8カ月あまり、激動の日々を過ごしてきました。
当初、一番、不安だったのは「現在」と「将来」でした。救急搬送時に「手術は救命目的。植物状態の可能性高し」と言われていたので、元気な夫にもう会えない事実を受け入れることがつらかった。これは、まだ完全にクリアできない問題です。夫は、愛くるしく、可愛げのある、楽しい人だったので、いっしょにいて愉快だったのです。
その後、約300万のカードローンの存在がわかりました。まったく知らなかったので驚天動地!銀行に問い合わせても個人情報保護を理由に明細を開示してもらえず、「会社のために使ったのかな」「誰かに頼まれたのかな」と思いながらも突きとめることをせず、全額返済しました。
先週の土曜日のことです。その日は、理学療法士さんによる数回のレッスンを経て、家族だけで車椅子に乗せてよいと許可された日でした。屋上にある気持ちのいい庭に連れていき、のんびりしようと思っていた矢先、ふとしたことで娘が夫のかつての借金明細を見つけたのです。
それは、債務整理を完了した弁護士事務所からの書類一式でした。過払い金の払い戻しと借り換えによって任意整理は免れたのでしょう。その後、クレジットカードの利用にも制限はありませんでした。
あのカードローンは、消費者金融からの借金を返済するために借り換えたものだったのです。彼が消費者金融からお金を借り始めたのは、1996年。なんと20年以上も前のことでした。何枚にもおよぶ、借りては返した明細を見つめて、何ともいえない気持ちになりました。
なかには田舎に帰る直前に多額のお金を借りていて、誰かを助けたのだろう…と思われる数字もありました。自分が代表取締役になったときに借りたお金もありました。このように、いくつかは、その事情を慮れるものがあるものの、何となく引き出した、何となく借りたとわかる少額の数字が大半を占めています。
もともとクレジットカードやキャッシングの利用の多かった人なので、金銭管理ができなかったのでしょう。ズラリと並ぶ数字の裏に、わたしの知らない彼が隠れているのだろうとも思います。
現在と将来への不安に加え、過去への信頼が崩れる。これは、なかなかハードなことでした。長きにわたって隠し通した夫をねぎらいたいような、憐れむような、「もう、大丈夫。やり直そう」といって抱きしめてやりたいような、そんな気持ちもないわけではありません。
同時に、すべての思い出をかつてと同じくまっすぐに、何の曇りもなく慈しむことはできなくなりました。
そういうわけで、一筋縄ではいかないすったもんだの経験を、全国各地の新聞に『献身と保身のはざまで』というタイトルで連載しています。最終回は、このことについても書く予定です。ツイッターの引用で恐縮ですが、以下の新聞で現在、連載中です。
私の連載コラム「献身と保身のはざまで」、信濃毎日新聞でも掲載が始まったと教えていただきました。現在、熊本日日・岐阜・山陰中央新報・四国・茨城・秋田魁新報・山陽・埼玉・愛媛・神戸・徳島・北日本・岩手日報の各新聞にも掲載されています。お住まいの地域の皆様、よかったらお読みください。— Carina (@t_Carina) 2019年5月18日
もし興味をもっていただけたら、お近くの新聞社に以下のように電話していただくか、ホームページに要望を送っていただけたら、掲載される可能性が高まるのだそうです。
掲載紙一覧はこちら↓
https://www.kyodonews.jp/company/members.html
もし、お暇なら(小声)、お住まいの地域の新聞に「『献身と保身のはざまで』という連載が共同通信から配信されていると筆者のブログで知り、近隣の新聞社ではもう掲載が始まっていて話題になっているらしいのですが御社ではいつ始まるのですか?」と電話していただくと掲載率がグッと上がるそうです。— Carina (@t_Carina) 2019年5月19日
オバフォーは、今週もコツコツと更新します。
今日は、先月お休みだったプリ子さんの「日々是LOVE古着」が公開されています。今回は、家具!いま、部屋をプチリフォームしたいから興味津々!大阪でも探してみよう。ゆみるさんの「黒ヤギ通信」は、長かったゴールデンウィークのこと。どちらも愛猫の話題にも触れていて、そこも見逃せません。ゆっくりどうぞ。