片付けは、今を快適にするばかりじゃない。過去と出合いなおす行為。
家を少しだけリフォームするので、あちこち片付けています。「普段、使わない棚」は、過去の収蔵庫。「あ。こういうものがあったな」と、完全に忘れてしまったあれこれが出てきます。
昨日は、2001年、娘の4歳の誕生日に、夫が何を思ったのか長野の家具職人さんに頼んで作ってもらったテーブルに関するメールが出てきました。職人さんから夫へのメールをプリントしたものと設計図に、「ワンちゃんがいるんですね!うちも走り回っています」と書かれていて、夫がメールに書いた内容も想像できました。先代の犬・パロンがまだ一歳になる前です。犬も、娘も、家のなかを走り回っていたころです。
そのあと、アルバムも捨てようか、整理しようか、どうしようかと迷いながらページをめくりました。新婚旅行(といっても夫の友だちと3人で行った、おかしな旅行)では、初めてのニューヨークにバカップルがはしゃいでいます。どこかのポールの上に立ち、バランスをとりながら微笑む夫。その様子にあきれるでもなく、上機嫌にポーズをとる自分。
結局、家具職人さんからのメールをプリントアウトしたものも、場所をふさぐだけのアルバムも捨てませんでした。枚数を減らして整理することもしませんでした。
写真は、「撮った直後」と「片付けるとき」ぐらいしか見ないものだけど、それでいいんじゃないか。本来、そういうものなんじゃないか。
「片付ける」という行為は、「今」を整然と快適にするための行為とばかり思われがちですが、「過去と出合いなおす」行為でもある。わたしが、次にこのアルバムを見るときは、また片付けるときかもしれないけれど、そのとき、また違ったカタチで過去と出合うんじゃないか。
全部を残して死んじゃうのは、一人しかいない娘に申し訳ないので、せめてちょくちょく片付けて、過去と出合いなおして、「もう、いいや」という瞬間を逃さず整理するようにしたいと思います。ま、でも、そのまま残してもいいっちゃあいいか。
昨日で夫が倒れてからちょうど一年が経ちました。新婚旅行の写真に写る夫は、ショートボブ風のヘアスタイルをしてBIGIのセーターを着た、ザ・80年代の姿をしていました。わたしの好きな雰囲気で「ああ。もう一度、会っても好きになるな」と思いました(ノロケ)。アルバム、とっておいてよかったです。
今日は、ゆみるさんの「黒ヤギ通信」が公開されています。スイスに旅行中の友だちに送ったカード!「わたしにも送ってくれ!」と思わず声に出すほど、楽しさと工夫が満載です。ぜひ、ご覧ください。
Jane
ああ私も今夜、息子が8歳の時から使っていた寝具を捨てたり丸洗いしたり、ついでに自分のも新調して、息子の部屋を私の部屋化しているんですよ。大物動かすと掃除もしないといけないし、結構体力使うので、夏の間はほおっておいたのですが、いよいよ今日スイッチが入ったのでした。昼には庭の生垣バサバサ剪定して、夏に消化しきれなかったエネルギーを昇華?季節の変わり目ですね…
いまねえ
時々定期的に片付けたくなる時があります。
今年の初めには思い立って日記類を全て処分しました。
文字は生生しい感じがして。
写真は。。。ほどよい距離感というのかな。
片付けている中で思わぬ過去との遭遇、ありますしね。
大きなアルバムは埃にまみれて、色褪せて、
写真は「常に今」を撮っているはずなのに手に取ると
驚くほどに「時代物」な被写体たち、滑稽なようないとおしいような。
写真を撮ることはあっても、撮られることは少なくなりました。
そういえばプリントアウトしてある写真よりもスマホやPCに
保存したままの写真のほうが多いかもしれません。
もっと年老いた時、これらの写真を思い出して眺めることはあるのかなあ。。