新連載「母を葬る。」のお知らせと、私たちの「かなぱく」
こんにちは、カリーナです。
まずは、新連載のお知らせから。「ただいま、閉活中!」で、最近も閉経後の新たな地平(つーか、日々更新される悩み)を惜しげもなくシェアしてくれているプリ子さんによる新連載が始まります。
その名も、「母を葬る。」
母娘の数だけ存在する、母と娘の関係。この連載は、プリ子さんが突然、お母さんの病状悪化と入院を知らされたときからスタートします。絶縁状態にあったプリ子さんは、その人を前に何を思い、何を考え、どう行動するのか。なぜ「やーめーてー、 気持ち悪いー」と心のなかで激しく嫌悪するのか。娘の視点から描かれる母、そこに生まれるダークな感情。来週月曜日から毎週第4月曜日の更新です。ぜひ、お読みください!
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そして、毎週金曜日のポッドキャストとこちらの記事で募集した「悲しみの心拍数をあげる『かなぱく』は何?」に投稿をありがとうございます!ああ。改めて読んでもグッとくるー。一挙、ご紹介します。
【アメちゃんさん】
私のかなぱく音楽は、デヴィッドボウイの『モダン・ラブ』ですね。
これを耳にするとスッと、高校を卒業して春から京都の大学に進学するために
引っ越しの準備をしてた当時の私に引き戻されます。
卒業直前だったのかなぁ。
洋楽好きのクラスメイト(女子)がデヴィッドボウイの『Let’s dance』を
カセットテープにダビングして、なぜか私にくれたんです。
当時は洋楽にあまり馴染みがなかったので、デヴィッドボウイが新鮮で
一人、部屋で引っ越しの準備をする時にずっと聴いてました。
カセットテープを何度も何度も繰り返しリバースして。
その『Let’s dance』の一曲目が『モダン・ラブ』です。
これを聴くと、18歳で初めて親元を離れることになって
たぶん寂しかったと思うけど、生来感情を表に出す子どもじゃなかったから
そういう寂しさを胸に隠して、淡々と準備をしてた自分を思い出します。
大学で着るための母に買ってもらった新しい服を
衣装ケースに詰めたりして。。
我が事ながら、切なくなります(笑)
【いまねえさん】
わたしの、かなばく曲は「さすらいの口笛」です。映画「荒野の用心棒」のテーマ曲。中学時代の下校時間の曲でした。部活動終えての最終下校時間に流れたのだと思います。いつからこの曲だったのか知らないのですが映画公開が1965年私の中学入学が1971年ですからさほど時は経っていませんね。当時も好きな曲でしたが今は耳にするとなんだか切なくなります。中学時代に良い思い出があるのでもないのに、この曲からは懐かしさがこみあげてくるのです。
それと坂本九さんの「上を向いて歩こう」。これも夕方のイメージ。外で遊んでいる幼い私が「ご飯だよ」と呼ばれて弟と二人家に入る風景が浮かびます。懐かしさは夕方の空と暖かい夕飯の匂いに埋まっていてそこへ繋がるのがこの2つの曲なんです。
【にゃんぱらりさん】
ポッドキャスト、いつも作業部屋にこもって楽しく拝聴しております。
「かなぱく」・・・新語として広まって欲しいくらいいい感じの言葉ですね!
私の「かなぱく値」をグッと上げて来るものはやっぱり音楽で、高校生の頃毎日のように聴いていた、ビリー・ジョエルの「素顔のままで」でが今思いつくところでは「かなぱく第1位」です。
わがままで世間知らずのおバカなりに悩み多き乙女だったあの頃を思い出し、とにかく切なくなってしまいます。
後これは「かなぱく」ではないのですが、この曲を聴くと瞬時にこの場面が蘇ると言う曲があって、ちょうど40年前に流行っていたカルチャークラブの「カーマは気まぐれ」と言う曲。
短大の帰りにDQ(デイリークィーン)で友達とアイスクリームを食べるのが定番だったのですが、ある時いつものように友達と向かい合ってアイスクリームを食べていたら彼女が急に身を乗り出してきて小声で言ったのです。
「私やっちゃった。彼すごく上手だった。あはっ。」といきなり初体験の告白でした。
その時ちょうど店内に流れていたのが「カーマは気まぐれ」でサビ部分の「カマカマカマカマ、カマカミ〜リオ〜ン」と彼女のなんとも言えない笑顔が重なって・・・
彼女のセリフと音楽と若い自分たちとアイスクリームと・・・そのシチュエーションが、そこだけ切り取ったらドラマみたいに完璧だったもので(笑)忘れられない一瞬になりました。
【あまからさん】
『かなぱく』ここはあえて変化球で行きたいと思います苦笑。
私は所謂『毒親、毒家族』育ちで、話すと長くなるので詳細は省きますが、キレイな思い出ではなく、本当に悲しくなる『かなぱく』の一つが「おにぎりの海苔」です。子供に手間もお金もかけない親でしたので、遠足のお弁当も周りの子とは違い、本当に彩りのない寂しいものでした。その時のおにぎりが全て海苔に覆われ真っ黒だったのを覚えています。本当は
↑こういう絵に描いたようなおにぎりがよかったのですが、当時の私は、それを家族に言う事すらできませんでした。そんな雰囲気の家ではなかったのです。高圧的な祖父、怒ってばかりの母、何も言わない婿養子の父、優しいけど力がない祖母…つらかった子供時代を一気に思い出させるのが『真っ黒なおにぎり』です。今はスーパーで既に切ってあるおにぎり用海苔が売られていますが、当時は一枚(全型)を自分達で切って使っていたように思います。子供が生まれ、お弁当を作るようになってから、自分でもビックリするくらい拘っていて驚きました。そして今でもおにぎり用の海苔を切らす事はありません。たまにおにぎりを作る時は絶対に
↑こういうのを作ります。「あのつらかった子供時代から抜け出せた!」と思うと同時に何とも言えない悲しい思い出が蘇る、私のかなぱくです。
ああ。やっぱり、グッとくる。ポッドキャストでは2週に分けていただいた「かなぱく」について語っています。この記事を読んで「ああ、私も言いたい!」と思ったら、ぜひ、こちらにコメントください。また紹介させていただきます。ポッドキャスト、もし、めっちゃお暇だったら聞いてみてくださいね。
オバフォーは、今週もコツコツと更新します。遊びにきてくださーい。
Jane
私もデヴィッドボウイの曲は、ちょっとかなぱく曲です。大ファンとかじゃなかったけど、今に至るまで唯一好きだった歌手で(つまり歌謡曲全般に興味が薄かった)、『Let’s dance』のカセットテープも持っていました。『ラビリンス』の魔王は、私の好みの男性のビジュアルの根幹です。
大人になってからは、自分でわざわざ聴くということもなく、偶然どこかで耳にする程度でしたが、数年前のある日、普段歌なんてかからない食品スーパーで、なぜかボウイの曲が次々とかかってきて。「あれ、もしやボウイ?異国で聴く昔好きだった曲は味わい深いのう….。しかしなんで唐突にボウイ特集?」。
気になって、帰宅してボウイのことを検索して死去を知りました。中学の男子クラスメイトが「ボウイの『チャイナガール』のビデオ、やらしいよ」と言った意味が時を超えて判明。これも世の中コンピューター社会になったがゆえ。
子どもの頃好きだった人の訃報を聞いたような、淡いショックを感じた日すら、すでに昔のことになりました。
Jane
今日、デヴィッドボウイのことを書いたせいか知らないけど、坂本龍一が『戦場のメリークリスマス』を弾く動画がツイッターにあがってきて、これまたかなぱく。自分より年上の、今は亡き人が人生の盛りだった頃と、それを見ていた若き日の自分、がふと蘇る時の無常感。