年齢の地雷を踏む人は、親切な人。それだけに罪深い。
こんにちは、カリーナです。
先週は、高知に出張し、翌日、ちゃっかり観光するという楽しい時間を過ごしました。お天気がよくて最高だったんですが、その分、暑くてねえ。最高気温、35度ぐらい。桂浜から牧野植物園、高知城をまわるとへとへと。カフェで休むぐらいでは足りない。どこかで寝転がりたい、寝転がってのんびりしたいと思いました。
そうだ、お風呂に入ろう。
と思い立ち、スマホで探すと徒歩8分ほどのところに老舗旅館の日帰り温泉が。力を振り絞って歩いていくと、ありました。なんともいい感じの佇まい。お風呂は大きくて露天風呂付に違いない。
その時間帯は、お風呂棟で受付しているらしく、ホテルロビーから長い廊下を歩いてお風呂の受付へ。
年輩の女性が、小さなブースに座って迎えてくれました。
「1000円です」
「はい」
「タオルのレンタルもありますよ」
「あ。ください。バスタオルもお願いします」
「はい、どうぞ」
にこやかで、いい感じです。うれしいなあ。お風呂、お風呂。タオルを受け取り、お金を払おうとしたら、
「普通のチケットでいいですか」
うん?何を言っているのかな。
「65歳以上ならお安いです」
胸の中に張った喜びのテントのなかで、小さな私が、空中ブランコから真っ逆さまに落下する様子が見えました。
「はい。普通ので大丈夫です!」
にっこり微笑んだまま言ったから、この人は気づいていないでしょう。自分が傷つけたことを。そしてまた、よかれと思って別の年配客に言うのでしょう。
いい人なんです。お客さんに損をさせたくない。そういえば、「回数券をお持ちですか」とも聞かれたので、できるだけ特典を無駄にさせたくない。そんな使命感をもって働いておられるのです。
ただ、本人の意図とは別に、こういう発言は、「若いつもりでいるかもしれないけど、ちゃんと年相応に見えているからな」という指摘にもなりうることを、いかがお考えなのだろう。
わたしの場合は、61歳。「若いつもりでいるかもしれないが、年より老けて見えているからな」と言われたに等しい(涙)。60代の4年は大事なんだぞ。
姉は、60歳になったばかりのときに、スーパーを歩いていたら係の人が走ってきて「60歳以上の方が入れるカードができました!」と勢いよくリーフレットを渡されたらしい。年齢当てクイズなら正解。しかも、高得点!(笑)
今朝、散歩していたら、一人の女性が、自分の犬が親しげに近づいていった別の女性に「うちの主人の母に似ていらっしゃるから、この犬も好きなのかもしれません」と、どう見ても20歳も離れていない女性に丁寧かつうれしそうに言っていました。20歳差であっても、ビミョーだと思う。
年齢の地雷を踏む人は、みんな悪気がない。だけど、鈍感ゆえに知らず知らず残酷だ。
わたしが今朝の飼い主なら、眼の前の女性がどちらかというと若い服装でおしゃれに気をつかい、さらにウォーキングもしているような人なんだから、「主人の母」という「年齢」しか伝わらない例なんて出さない。もし、出してしまったら、「主人の母」が若くて素敵だと早口で付け加えるだろう。自分にとってそれが真実でも、相手には「それ、だれ?」でしかないもん。「主人」がすごく年下で、その「母が」若くて美しくても、相手にはまったくわからないもん。
わたしだって、ことさら若く見えたいとは思っていないし、若く見えるとも思っていない。年より老けているのかもしれないとも思う。
でも、年齢の地雷を踏むあなたが、自分のことだけは、すこーし年下だと勘違いすることでゴキゲンに生きているように、わたしも「実年齢よりすこーし若い」と錯覚して生きているのです。
きっと、みんなそうなんだと思うの。それぞれの錯覚を大事に尊重していきましょうよ。他人の「ゴキゲン」に無頓着な人は、そこに含まれる微量の「イジワル成分」に気づいていない。それって、ひしゃげちゃうのよ。思ったより、ずっと。ぺちゃんこになる。
オバフォーは、今週もコツコツと更新します。時間のあるときに遊びに来てくださいね。待ってます。
しまん
カリーナさん、こんにちは😃
以前THAT’s DANCEの「煩悩」の回で手紙を読んでいただいた、しまんです。
今回の年齢についてのお話、私も(アラカンです)最近似たような事があり。甥っ子の結婚式の家族写真を遠方に住む伯母に送ったところ、「しまんちゃんだけ、わからなくて。この人かなー、と思ったんだけど全然イメージと違って。」つまり、私だけ会わない間に分からなくなるほど変わった(老けた)という事なんですよね〜。かれこれ10年くらいは会ってないから仕方ないけれど、私だけ分からない、ってところが、少しだけ少しだけガッカリでした😞^_^。
これは自分観測なんですが、細身だったり小柄だったりで、ファッションセンスが良くカジュアルシンプルを好む人が比較的、見た目年齢で、ちょっと悲しいこと言われがちかと。(私は違うんですが)
すごくオシャレで素敵な40代の友人がよく栗原はるみさんに似てると言われるそうで、「栗原さんは素敵だけど70代、さすがに複雑ー」と苦笑いしています。
同窓会なんかでも「お、相変わらずカッコいいな!」と思う友人は、あまり「若い」とか「変わらない」というところでは賞賛(笑)されていないような。
総じて言えるのは、人に対して年齢の事で雑なことを言う人は、その人自身あまりセンスが良くなく、洗練されてないですよね!プンプン😡
ただ伯母はもう90歳、仕方ない、許すよー、と思っていますが。
長くなりました。またコメントさせて下さい。^_^
カリーナ Post author
しまんさん
わあわあ。どこにでも「その一言、なぜいう?それ要るか?」という人がいますが、
しまんさんのおばさんもそのうちの一人だーーーーー!
「全然イメージと違って」の後に「本当にきれいになって。いい年の重ね方をするってこういうことなのね」
ぐらい言わんかい!!笑
しまんさんの自己観測がすばらしかったので思わず飛びつきそうになりましたが、
(まあ、どちらかといえば)細身、小柄、というところ以外は、
私も該当しませんでした笑 でも、しまんさんの分析の中に入っていると思って
あの高知の悲しみを忘れよう!
そうなんですよ。人に対して年齢のことで雑なことを言う人は
おそらく「人の振り見てわが振り直す」という回路がちゃんと動いておらず
「自分もババア」という認識が薄い、
すなわち「センスがよくなく、洗練されていない」のです。(言うたった!)
服装だけでなく、社交的なセンスも。
溜飲を下げてくださり、心から感謝します。
伯母さま、許してさしあげてください。
代わりに私が根に持っておきます笑