今年もやってきたあいつ。
11月になりました。今年もあいつがやってきた。毎年この時期になるとやってきて春が来るまで居座り続けるあいつです。そう、あいつの名は「季節性気分障害」。平たく言うと季節によって起こるうつ病のことらしいです。
最初に異変に気付いたのは47歳のときでした。11月に入り気温が低くなりだすと同時に吐き気を覚えるようになったのです。ごはんもおいしくないしやる気もでない。いつも胃のあたりが重苦しくて気持ちも下がり気味でした。漢方を処方してもらって冬をやり過ごすことがいつしか慣例になりました。
ところが季節性だったはずの吐き気が一年中わたしを悩ますようになり、朝目が覚めるともう気持ちが悪い。ごはんを食べても食べなくても気持ちが悪い。病院で胃腸の検査をしてもらったり、胃腸薬を処方してもらったりしたけれど一向に改善しない。唯一、精神安定剤を処方してもらったときは劇的に効いたのですけど、症状が改善したのでいったん薬をやめたら再発し、再び精神安定剤を処方してもらったときにはちっとも効かない!という何ともつかみどころのない症状でした。
結局この年はいくつ病院をまわったかわからないほど、あいつに翻弄された年でした。そして病院廻りにもほとほと疲れ、なかばあきらめ気味に「もうほっておこう」と決めた後、しばらくして気づいてみるとあいつがいなくなっていたのです。何が効いたの?何がよかったの?狐につままれたかのようなまったく不思議な気持ちでした。
そのあとは何年かはあいつが顔を出すことはなかったのですが、去年ですよ、去年!
11月の声を聞いたころからあいつが顔を出すようになったのです。もう治ったと思ったのに、ほんとがっかりです。
でも、今のわたしは翻弄されるばかりだった頃のわたしとは違います。こういった場合、追えば追うほど事態は悪化するということを学んでいるのでもう大丈夫。
吐き気がしても気分が悪くてもいちいち大騒ぎせず、「あーはいはい、そうですね」ってな具合に対処しています。
そして何か集中できることをやったり、友達とおしゃべりして笑ったりしていると自然に治っていることに気づくのです。
先日、80歳になる母が電話で股関節が痛くなって困っているという話をしてきました。
気持ちもすっかり落ちてしまっているようで、足の痛みもさることながら去年まで何ともなかった股関節が急に痛くなってしまって、このまま歩けなくなったらどうしよう、寝たきりになったらどうしようと不安でしかたない様子でした。
わたしは言いました。
「お母さん、いまは急にいままで何ともなかった股関節が悪くなってショックを受けているから余計に痛く感じてるんだよ。こころの痛みが体の痛みを増大させてるの。体はちゃんと変化に対応して痛くないように動けるようになっていくはずだよ。だいじょうぶ、寝たきりになんかならないから。」と言いました。これだけのことで、母の気持ちは軽くなったようで、あれやこれやとしゃべっているうちに「なんだか痛みが軽くなった気がしてきた!」とまで言いだしたのです。恐るべし、言葉のマジック!
いつかの空に現れた巨大ゴーヤ
年齢とともにいままでなかったような変化が訪れます。たいがいはあまり喜ばしくないものばかり。
あたふたして右往左往するとやつらのおもうつぼです。
そんなときは、わたしの身体は変化にちゃんと対応してくれすはず。そう信じて身も心も軽やかにいきましょう~。
m
ヨガクラブを立ち上げたおはなしに続いて、今回の記事で、mikity さんのファンになってしまいました!ちょっとだけ先をいくお姉さんのお言葉、心に留めておきます。お母様、mikity さんが娘としてそばにいてくださってよかったな〜。
mikity Post author
mさん!
栄えあるmikityファンクラブ会員ナンバー1番の会員証を送りますね(笑)
こんな頼りないお姉さんでよければ、なにかの参考にしてくださいね。
うちの母は、「お医者にいくより、おねえちゃん(わたし)と話している方が
元気になるわ~」といつも言います。
高齢者専門の心のクリニックでも開こうかしらん。
いつもうれしいコメントありがとうございます~!