レジェンドなんかにゃなれないが、四十路のイバラを突き進む。
みなさま、ソチオリンピックはご覧になりましたか?
四十路すぎてめっきり夜ふかしができなくなった私は、観る気満々でテレビつける→気づけば沈没→目覚めたら結果出てて興ざめ…という負のスパイラル。もっぱらニュースとYoutubeでつまみ食いする程度でしたが、それにしても心に残るのはスキージャンパー、葛西紀明氏であります。
現在41歳の銀メダリスト、レジェンド葛西。オバフォー世代としてはその強靱な肉体と精神に興味を感じますが、しかしアテネ五輪の時に同じ41歳で同じ銀メダルをとったアーチェリーの山本博先生みたいに 中年の星 呼ばわりされませんよね、葛西選手。やっぱあの爽やかルックスだからかしら、なんて思ったんですけど。
それがですよ、どなたか葛西選手が銀メダルを獲った翌日のスポーツ新聞ご覧になりまして?
悲願のメダルなのに、そっちか(笑)
葛西選手ってすごく落ち着いているイメージだったから、独身とは意外だったー。しかも橋本聖子のコメント「あそこまでいくと彼女はいると思うんだけど…」って何だよ「あそこまで」ってどこよ?
まあいつの世も気になるのは色恋沙汰ってことですかね。葛西さんには優しくておおらかな奥さんを見つけてほしいです。いつも冷たいところで戦ってるんだから。ま、私にはスポーツ選手の妻、ムリですけど。(およびでない)
そんなこんなで、久しぶりに婚活話など。過去の婚活はこちら↓
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葛西さんじゃないですけど、独身者としては他人の動向はやっぱり気になります。特に四十路から婚活を始めて、その道のりの厳しさを痛感したもので、同世代の人はどうしているのかなあ、うまくいっている人もいるのかなあ、そのへん知りたくてしょうがない。とはいえリアルライフでは婚活仲間がほとんどいないので、もっぱら情報はネット頼みです。
アラサーの婚活ブログはたくさんありますが、アラフォー、アラフィフでも婚活ブログを書いている人はちらほら。婚活ブログってわりとアフィリエイトがあからさまで、読んでてグエッとなるのですが、四十路以降は環境そのものが厳しいせいか、素直に感情を綴っている人が多い気がするんですよね。それを読んで「うんうん、わかる」「わーそれひどいなあ」「その人やめとき!」とか、勝手にツッコんだり励まされたり。
そうやって一方的にブログを読んでいる人が数名いたのですが、苦戦気味だった何人かが年明け早々そろってブログを閉鎖。別の人は「40すぎて婚活を始める人へ。肩の力を抜きましょう」と書いたのを最後に更新ストップ。1年ほど前に結婚相談所で彼氏を見つけてラブラブそうだった女子も、まさかのブレイクアップで婚活を再開。言葉すら交わしたことのない他人ながら、苦しい胸の内を想像してはひとりションボリ…。
そんな時でした。我が家に1枚のハガキが届いたのは。
「それほど高くも険しくもない山を、一歩ずつ
足元を確かめながら、登ってきたような年でした
息が切れれば立ち止まり、ゆっくり整えてはまた歩き
発見と感動を重ねながら、少しずつ増えていく手応えと確信
いい一年でした」
結婚して新生活を始めた、サラさんからのたよりでした。
サラさんとの出会いは、本当にひょんなきっかけです。6年ほど前、遠い町で暮らすいとこから「ダンナが大学のOB・OGで自費出版の本を作った」という連絡が唐突に届いたのです。いとこのダンナが大学時代に所属していたゼミの卒業生の同人誌という、接点がないにもほどがあるその本は「制作費かかっちゃったんで買ってくれないかな」という、それだけの理由で私のもとに舞いこんできたのでした。
100%義理買いだったので興味をそそられるテーマは一切なく、でもせっかくなのでとパラパラページをめくっていたその本の執筆者のひとりがサラさんでした。堅苦しい内容が続く中、サラさんだけが自らの体験を素直に綴ったエッセイを寄稿していました。やりたいことが見つからず、旅ばかりしていた学生時代のこと。旅のはてに、地域に根ざした憩いの場を作りたいと思ったこと。夢を追う中でパートナーとの予期せぬ別れをして、長い間苦しんだこと。ようやく光が見えた時に、奇縁が重なってお店をオープンさせたこと。そこで出会った、さまざまな人とのやりとり。
音のない、とても静かな筆致でした。なのに私は彼女の言葉に激しく心揺さぶられ、寝ても覚めてもそのことが頭から離れず、数日後とうとう私は彼女の店に宛てて手紙を書くという暴挙に出たのです。(ギャーはずかちい〜〜!)
そこからサラさんとのつきあいが始まりました。
彼女とは一度も会ったことがありません。メールやチャットでしょっちゅう連絡取り合う仲でもありません。もっぱらお互いのブログで近況を確認しあうくらい。それでも彼女が綴る日々の出会いやふれあいに心和む自分がいて、知らない町で同世代の彼女が暮らしている、それだけでなんだか十分だったのでした。
そんなサラさんが、お店を閉じて「ふたり旅」に出たのはおととしのこと。
良縁に恵まれ、彼女は別の町で新生活を始めることになりました。彼女がパートナーを見つけたことは本当に嬉しくて、同世代で結婚する人が現れたことも大きな励みになりましたが、正直「ああ、またひとり向こう側へいってしまった」という思いにかられたこともまた事実。
結婚したらば、以後、疎遠 (←独女あるある)
ちっちぇーな自分。ちっちぇーよ。でもしょうがないもん寂しいんだもん。
そんなこんなでサラさんとも音信不通になっておりましたが、年明けに冒頭のハガキが届いた時、なんだかとても清々しい気持ちになったのです。戸惑いながらも力強く前進している彼女の姿を想像して、ああやっぱりこの人好きだわと、この人が幸せなのは嬉しいわと、素直にそんな風に思いまして「今こんなことを書いているんだよ」と返信がわりにこの連載のことを知らせました。すると、こんな返事が届いたのです。
「四十路独女のキモチは、わかるぅ~~~の連続です。まだ全く遠くへは来ていないので叫びがリアルに迫るというか、笑えずうーーーむ(-_-)と唸ることも。いや今のおぬしにはもはやわかるまい!という気持ちまでわかります。(あら、思ってない? 私は同調してくれる既婚者には何かしら思ってましたね(-“-)
出逢いがない、誰でもいいわけじゃない、自信もない、コンプレックスいっぱいなわりに変えられない、仕事は好き、ただ気持ちに誠実に、不器用に強く生きるしかなかったような私などは、全く紙一重のように思えます。もしかしたら今も、お店を続けていてもおかしくないと思うし。
そうそう、検証結果報告を。夫は43歳ですが、「40代独身には何かある」には1ポイント! でも、こちらにもすんなりと結婚できた人たちとは違う「何か」がある自覚は十分あるし。なので私の分も1ポイント! お互いに許容できる範囲も断然広がってたりするので、うまいことできてるなぁと妙に関心したり、人間的に尊敬することの方が圧倒的に多いので、男の深みは「40代から」にも1ポイント入れてやってください。そんな集計は無い?(-_-)
不器用でちょっと変わっていたりもするけれど、こころのやさしい、噛みしめれば味のある方が、まだまだ独身でいらっしゃる気がします。その中に、気の合う人がいる奇跡も、ちゃんとあるように思いますよ。だから、あんまり男前になっちゃだめですからね! まだまだオンナノコ! 目指せ、頭ポンポン(される方!)」
やだ、なんだろう泣ける(T_T)
四十路の道はイバラ道。好きになれる人に好きになってもらうなんて奇跡じゃないかと思ったりもしますが、こうしてめでたく夫婦になった人に「四十路の男って面白いよー」なんて言われるとなんか嬉しくなるじゃないですか。折しも同じ時期に、独女の友人がひとり入籍。もうひとりは彼氏と同居を開始。さらに婚活ブログを読んでいた人が最近、婚活サイトで知り合った方と結婚することになったと書いていました。おお、いいんじゃない? なんか流れ、きてるんじゃない?
じじょうくみこ、46歳。まだまだ絶賛、崖っぷち。
でもそんな崖にも春は来て、そろそろいい風吹くんじゃないかなオホホホホ
By じじょうくみこ
Illustrated by カピバラ舎
*「崖っぷちほどいい天気」は毎週土曜日更新です。
nao
こんばんは!
まだわたくしが22,3歳だった頃、母がやさしくかつ真剣に
「お母さんね、あんたが選んだ人ならヤクザでも文句は言わないよ」
と、言いました。
ど、どうして私がヤクザと???
びっくりしましたが、そこまで親が譲歩してもなかなかに縁遠い娘でありました。
結婚は妙な縁があって、出会って数ヶ月でしてしまいました。
人生ってわかんないもんだなーと思いますです。
花緒
葛西選手、私もブログに書きたいと思っていました。
結局書いていませんが(^^;
今までフューチャーされていなかったんですね、お名前しか存じなくて、今年初めてお顔も拝見する事になりました。
急にいろんな情報がわかりましたね。
年齢とともに減量が難しくなり、3日間断食をすると言っていました。
山本さんも41才でしたか、ずいぶん違いますね~。
サラさんとの出会いステキです!
最初にじじょくみさんのお手紙がうれしかったんだろうな~、気持ちが伝わったんですね!
そして、私も晩婚で5年目なので、サラさんに共感します。
同世代で未だに独身の女性の気持ちは、分かるつもりです。
大海原の小島の崖に立っているような…。
ところで熊谷真美さんが結婚されて、ノロケまくっているシーンを見ると、彼女の今までの人生はいったい何だったんだ?と思ったりもします(^^;
芸能人も結婚するとちやほやされるけど、ずっと独身で頑張っている人をもっとねぎらうような事はないのかな~と思ったりします。
難しいかな?
じじょうくみこ Post author
>>naoさま
こんにちわ♪コメントありがとうございます〜(*^_^*)
「お母さんね、男の人を愛せない人がいてもいいと思うの」
と言ったうちの母とは違いますが(笑)
たぶん方向性は同じかもしれません。お母さんの愛がしみますねー。
naoさんは電撃婚だったんですか? う、うらやましー!
電撃婚、憧れですうぅぅ。今やるならそれです。虎視眈々と狙ってます。
じじょうくみこ Post author
>>花緒さま
こんにちわー♪ コメントいつもありがとうございますm(_ _)m
スポーツ選手は年を取ると減量に苦しむみたいですよねー。けがもなかなか治らないし。
それにしてもオリンピック後すぐにレースに出ているし、試合数がすごいですよね。
あれだけの数を常に第一線で戦うのって尋常な体力じゃないわー。
それにしても、比べると当時の山本さんと葛西さんがとても同じ年と思えない(笑)
でも山本さんは先生ということもありましたし、オッサン然としていたキャラでしたよね。
あとは今が40すぎてもオッサンくさくならないのが当たり前みたいな時代になったのかも?
熊谷真美さんの結婚、知りませんでした。ずいぶん年下のダンナさんなんですねー。
なんとなくはしゃぐ気持ちはわかりますが(私なら絶対はしゃぐw)
ちなみに独身者は税金もご祝儀も取られ放題、何の手当も割引きもない哀しい生き物です(泣)
青緑
じじょうさま、年初にも書きましたが、念を入れて応援しています。
そのままを愛してくれる人が絶対現れます。入院先の看護師さんが、「なかなか彼ができない。どうしたらいいの。」と嘆いておられましたが、「男と結婚したければ、男がいるところに積極的に行くべき」とアドバイスさせていただきました。相手が年下だからと遠慮もダメですよ。わたし?(聞かれてないか)会社帰りの小汚い寿司屋で夫と出合いましたよ。旅人のような仕事であんまり一緒には住んでないですけど、たまに帰宅します。夫とは、ほんと縁ですね。
じじょうさまの結婚式には祝電打つからね~!鉄道マンはどうなの…?(お節介か)
つまみ
じじょくみさん、こんばんは。
レジェンド葛西とキムタクは同い年だと聞いたような。
ってことは、アテネ五輪のときの山本先生とキムタクも同い年ってことですね。
ってことは、キムタクと同い年だというマツコ・デラックスとも、レジェンド葛西とアテネ山本は一緒なんですね。
う~む、感慨深い。
彼らの一回り上の(山本先生はあくまでも「アテネのとき」ですが)熊谷真実の近況、知りませんでした。
18才下っすかあ。
同世代としてまず「元気だな」という感想を抱くのはかなり間違っているとは思いますが、30数年前、紀伊國屋ホールで、つかさんの舞台の裏方を嬉々としてやっていたオーバーオール姿の新妻の彼女を間近で見ている身としては、隔世の感、しみじみです。
じじょうくみこ Post author
>>青緑さま
こんにちわ!お返事遅くなってしまってごめんなさい〜m(_ _)m
いつも温かいお言葉、本当にありがとうございますううう〜〜〜。
その青緑さまの「念」で私めに「縁」を授けてくださいませ〜〜(他力本願ダメすぎ)
「男と結婚したければ、男がいるところに積極的に行くべき」
胸にズドンと響きましたです。
よく考えたら男は男でも珍獣しかいませんでした。
友人にも「婚活とかちまちましてないで、黙ってひとりで飲み屋へ行け」と言われました。
やっぱり大人の出会いは飲み食いベースですかね。小汚いとこ、得意です!
てかダンナさん!「旅人のような夫」ってなんですか気になりすぎるんですけど!
たまにしか帰ってこないダンナ・・・ああ理想、理想すぎるわそのライフスタイル・・・(妄想)
私も鉄道好きの旅人でたまに帰ってくる(けどお金は置いていく)ダンナを捜したいと思います。
じじょうくみこ Post author
>>つまみさま
いや〜〜んコメントうれしいです♪
キムタクとマツコとレジェンドとセンセ(当時)がタメですか。
キムタクとマツコとペヨンジュンとホリエモンとレジェンドとセンセがタメですね。
軽く胸やけしますね。46歳でよかった(なんでや)
それにしても、つか妻だった頃の熊谷真美さんをご存じとは!そっちのほうがすごい〜!
私の中では熊谷真美さんてテンションの高い、いつもコロコロ笑ってるかわいい女性、
というイメージでした。お祭りとか率先してやりそう。
ああいう女性はかわいく見えるのかしら。
いつか、ちいさいオバアチャンになれたらやってみたいと思います。