小保方さんの話。
もう、小保方さんのことを話したり、書いたりするだけでケガをすること必須です。擁護するふりをして非難するなんてテクは使えません。擁護するふりの部分で読むことをやめて、「なんで、男はあんなのにだまされるんでしょうね」というコメントを書き始めたりする。どちらにしても、STAP細胞があるのかどうかなんて話に至る前に、そのことを話している小保方さんの話し方がこびているとか、あの服装はなんなんだ、という話になる。
いや、あの違うんです。
小保方さんの是非を問うつもりはないのです。STAP細胞についても、あればいいなと思いますが、いまあるかどうかは別に僕には切実ではないので、正直どちらでもいいのです。
いま、僕にとって、大切なことは、小保方さんのあれやこれやを巡って、みんながどんな立ち位置で話しているのだろう、というのが興味の中心です。立ち位置によって、このニュースの見え方は変わる。変わるけれども真実は一つ、いや一つとは言わなくても、なんとなく核心みたいなものは、たぶんある。
立ち位置の違いだけで、それが大きく変わるほどぶれるとは思えない。なのに、STAP細胞を巡る話が小保方さんを巡る話になり、時には激論を招いてしまうという恐ろしさ。
なんだか、本当にこの話題は怖いのです。
男性陣の中でも、最初は「小保方さんは俺が守る!」と言っていたはずの人が、「いや、あれはどうも周囲の男にこびているようでいやだな」と言い出したり、女性陣の中でも最初「あの子は全部計算してるんじゃないの」と言っていた人が、「なんだか、小保方さんがかわいそうになってきたわ」と擁護派に回ったり。どうも、STAP細胞じゃなくても、小保方さんの周りをくるくる回っている間に、問題の核心がバターのように溶けてきた感じ。
そんな中、小保方さんの会見の翌日のスポーツ紙の大見出しがすごかった。
『小保方さん、隠しても隠しきれない巨乳!』
あほか!と思うと同時に、スポーツ紙の立ち位置をしっかりと死守した見出しに感動すら覚えました。あほか!と言われることを覚悟の上、この記事を書き、編集長はOKを出した。いや、見事な立ち位置です。
こうでなくてはいかん。
ということで、小保方さんについての僕の立ち位置は「きっと小保方さんは悪くない」であります。許してください。
植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、オフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京神楽坂で暮らしてます。
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いまねえ
お昼の会社食堂にて思わず膝を打ち、おー!っか!!…と立ち上がり
叫びそうになりました…。
そのスポーツ紙の見出し!
是非その当日に見たかった。
巨乳かどうかという検証はさておき
一夜明けての最もインパクトある一言として
この右に出るものはないのでしょうね⁈
泣く子も黙る、的な見事な一喝ですわぁ。
あ、こんなこと言うと女性蔑視と言われるかな?
uematsu Post author
いまねえさん
喜んでいただけて、こちらも本望です。
決して女性蔑視ではありません。
花緒
小保方さんのこの話題では、テレビを見るたびに、「上司は何をやっている!理研は何をやっている!」と怒っています(笑)
これからは判明した事実だけを淡々と報道してほしいものです。
…と、意見を述べたところで(^^ゞ
会見の翌日の見出しですか!
やはりスポーツ紙はすごいですね~。
見事な立ち位置、見事な安定感(笑)
uematsu Post author
花緒さん
理系の先生と本を一緒に書いたばかりですが、やっぱり事情説明とか下手なんじゃないかと。
学問は説明できても、人間関係の中で事情を説明するなんて、一番苦手な人たちにかもしれません。
まっつ★
その見出しはやっぱり「東スポ」でしょうか?
(河童や宇宙人とか、マイケルが生きていて
日本の高速道路でムーンウォークでなんて
書いているので^^;)
uematsu Post author
まっつ★さん
喫茶店で読んだので、
どこだったのかおぼえてないんです。
でも、報知は書かないですよね(笑)。
サヴァラン
わたしは1月の会見のとき
「このやり方、ヤバイだろー」と思いました。
あまりにも世間のマインドを刺激しすぎる。
ちょ、ちょっとみなさん
な、なんでそんな不慣れなやり方で
こんなに危ないことをわざわざするの?
もっと「らしいやり方」、あるでしょうに。
あのぉ、ちゃんと計算した?
ちゃんと展開を読んでる?
ちょっとなんだか慌てすぎじゃない?
ほんとに、ほんとにいいの?そんなに無防備で。。。
わたしはあの方々の「ひとの良さ」を認識するとともに
「ひとの悪さ」という自分の立ち位置を再認識しました^^
Miki
こんにちは。
猛反論を覚悟で書きます。
今回の一連の流れを見ていて、理系の方々には酷な要求だな・・・と思うことが多々ありました。
私自身は文系でしたが、在学当時は理系の友人もいたので何だかその頃の友人達を思い出しました。
コピペの問題もありましたが、論文を書く上で基本的な作法というものはあります。でも美しい文章が得意なら文系に進みますって(笑)。
文系だと論文と言えども文章力が求められますし、それがプラスにもなります。理系論文はこの点だけで言うと、文学的なものは求められてなし、化学の本質とは関係ないので評価対象でもないのではないでしょうか。報道をみるとあまりにも知らない人達が世間一般の常識をもとに発言していて、特殊なアカデミックな世界をわかっていないのかもと思うような発言が多かったように思います。特にマスコミはあまり的を得ず、どうでもいい事ばかりがクローズアップされていました。
もっとみんな男前になれ!男気はどうした男気は!どいつもこいつも!と何だか思いましたよ。(あ、私は女性です)
と同時に理研や小保方さんにやきもきもしましたよ、説明下手すぎです!って。
でも理系の友人達の事が脳裏をよぎったりもしました。
彼らをそういうことで責めてもだめなんです。
暴言失礼致しました。
理系と文系の分類は、理系が神の創造物に挑む学問であるのに対して、文系は人類が発展させてきたものに挑む学問、というような概念の元にされています。(そもそも学部の分類は欧米的概念がもとになっているのでキリスト教的神様や創造論が登場するのだそうです。日本での学部分類はまだ欧米基準に則していない部分もあるようです。)
そんな神の作った物に純粋に挑もうとする人達、そうじゃない科学者や同業者(地位と名誉を重んじる人達)、ビジネスにしようとする人達(企業)、応用技術で恩恵を受ける人達、どこにも属さない人達、その他諸々、それぞれの立場から見える事は自ずと違ってくるのかもしれないですよね。
個人的には虎視眈眈と狙っていそうな人達が気がかりです。
最終的にハーバードが(アメリカが)全部かっさらっていくような気もしないでもありません。
論文を取り下げないのはそれがあるからだったりして・・・。
お金絡みなんですよね、結局。
uematsu Post author
Mikiさん
文系と理系の壁みたいなものは確かにありますね。
数学の恩師と本を書いている時に嫌というほど思い知らされました(笑)
uematsu Post author
サヴァランさん
それ、わかります。
でも、あのやり方のドタドタした感じが、
今回の騒動のキモであり、
面白さの根源なんでしょうね。
アメちゃん
おはようございます。
ちょっとでも小保方さんを擁護すると「若くて可愛いから騙されてる」
とか、世間に言われちゃいそうですよね。
そーじゃなくて、小保方さんがオッサンでも、私は「悪くない」と思うんですけどね〜。
私も個人的にMikiさんの最後の方のコメントに同意です。
マスコミ総出の小保方サン吊るし上げを見て、
ああー、STAP論文つぶされちゃったなーと感じました。
STAP細胞が存在されると困る人達とか、、、医療業界とか、、、製薬会社とか、、、
特許とか、、、ドロドロしたものが裏にありそうですよね。
だから実験ノートは2冊しか提出しないんだろうな〜〜な〜んて思います。
uematsu Post author
アメちゃんさん
これがアメリカならサスペンス映画の一本でも作れそうなんですけどね。
ただ、この状況を見てると、お笑い番組でコントにされるくらいがオチかなあ。
ほんと、いつも表面的なあれやこれやで、本質的なあれやこれやが見えなくなりますね。
nao
小保方さんのものすごい反撃を期待してましたが
「STAP細胞は、あります」で終わってしまい、残念でした。
あんなずさんな論文が、Natureに載ったというのは
小保方さんの責任とは言えないと思うのですが
権威あるおじさま達は、彼女ひとりのせいにして終わらせたいようですね。
何かこのことで物言うのもどうかと思いつつ
みんなやっぱり何か言いたいんだなと
コメント欄を見て思いました。
私も言いたかったもん。uematsuさんありがとう。
uematsu Post author
naoさん
しかし、あの「STAP細胞は、あります」の威力はすごかったですけどね(笑)。
どう、あるのか、ということを知りたいんですが、
「あるんだもん!」と女の子に言われてる感じが、世の男性陣をキュンとさせてしまったのでしょう。
僕も正直、ちょっとキュンとしました(笑)。
STAP細胞、あるといいですよねえ。ほんとに。