膝が痛い(からの頑張るぞ宣言)
40歳を過ぎたあたりから走り始めて、もう10年以上になる。ずっと亀ランナーで、4時間を切ったことがない。それでも、毎回ちゃんと完走はしている。第1回の湘南国際マラソンから始まり、神戸マラソンや大阪マラソンも走った。
もともと走ることが大好きなわけでもないので、大会にエントリーして、当選すると「ああ、当選してしまった!」と慌ててトレーニングを開始する、という有様だった。
それなら、走らなくてもいいじゃないか、ということになるのだけれど、完走すると達成感がある。なんか、ゴール直前になると、勝手に映画「炎のランナー」のテーマ曲が鳴り響き、人生が走馬燈のように巡り、これから良いことがきっとあると思えてしまうのだから、仕方がない。それがちょっと癖になって、走ると「もう二度と走るか」と思うのに、ゴールしてしばらくすると、「よし、今度で最後にしよう」とエントリーしてしまうのだった。
僕はもともと運動部でもないし、どちらかというとマラソンをしている人たちのこともまったく理解できなかったので、いまでも真面目なランナーではない。ストレッチもいい加減だし、筋トレなんてまったくしない。体重管理も下手で、すぐに体重が増えてしまう。
そんなことをしていたからだろうか。いやはや、加齢によるものだろうか。一昨年、大阪マラソンを走ろうとしたとき、初めてトレーニング後に膝に違和感を感じた。痛いという感じじゃないんだけれど、違和感がある。でも、しばらく放っておくと治る。という感じで、とりあえず、大阪マラソンを走ったのだった。
あれから2年。また、大阪マラソンを走ることになって、自分なりに走り始めた。すると、膝が痛いのだ。痛いというか、違和感がある。2年前よりも強く違和感があり、時々痛む。
これは、もう走らなくてもいいよ、ということなのか、それとも、この痛みを乗り越えるのだ、という試練なのだろうか。
しかし、あれだ。膝の痛みは、後々辛くなってくる、というし、それなら今のうちに大人しくしておくほうがいいのか、とすでに弱気な僕がいる。
あと、2ヵ月。その間に、走るかどうかを決め、走るならちゃんとトレーニングをしないといけない。
と、ここでちゃんと考えよう。
(ここで本当に1時間ほど考えた)
もう、いいんじゃないかなあ。走るの。
体調万全ならいいけどさ、事務所も引っ越しとかいろいろあるし、今週末はなら国際映画祭もあるし、今年は学校で受け持っているゼミの学生数も多くてなかなか手こずっているし、走るのはもういいんじゃない?
ということで、今年の大阪マラソンは走らないことに決めた。いま決めた。歳も歳だ。そろそろ、いろいろ選んでいくことにする。だとすると、走るのは二の次だ。体力を保持するために、ジョギングはするとは思うけれど、フルマラソンはもうおしまい。出てもハーフにしよう。
あとは、撮ることと書くことにだけ集中しよう。そして、人の間に入って、右往左往するようなことにならないよう気をつけよう。
なんだこれ。フルマラソンの出場を止めよう、と決めただけなのに、とても気が楽になった。サボっている気持ちがみじんもないのが不思議だけれど、とても大きな節目に立っている気がしてきた。
今年の残りの月日と、来年あたり、ものすごく大切なことが次々と起こる気がしてきた。
みなさん。僕、頑張ります。これからも、よろしくお願いします。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→★
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。
★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。
紫アジサイ
植松さんの記事って、いつも私の人生のイベントの流れにグッドタイミングで降りてくるんですけど。私も数日前にフルマラソンをやめてハーフマラソンのみ続ける決心をしたところなんです。もののたとえで、本当に走るマラソンじゃないですけど。人生を左右するような大ごとじゃないけれど自分にとってはここ数年続けてきた思い入れのあるもので。ここで逃げちゃいけないんじゃないか、という思いと、でも無理してやるほどのものなのか、という思いが交錯して。私にも決めないといけない期限があったので、ぐっと15分ほど集中して考えて、2分ほど悔し泣きして、ハーフマラソンだけでも私には十分チャレンジだよというところに落ち着きました。どちらに決めてもおかしくなかったけれど、その期限間際の決断を正当化しながら、これで体調が良くなったらまたフルに挑戦してもいいんだしという希望を持ちながら、走っています。気楽とは言えませんが悲壮感はなくなりました。
本当はずっと前からコメント差し上げたかったのですが、私にとってあまりにディープなトピックだった時にはかえってコメントできませんでした。軽い話題でも重い話題でもその中間でも、ずっと読んでますから!そして心に響いていますから!
uematsu Post author
紫アジサイさん
コメント、ありがとうございます。
逆に勇気付けられました。
なんだか、いい歳をして、ここしばらく思い悩むことも多くて。
人生、出会いと別れを繰り返しているはずなのに出会いよりも、別れの辛さばかりに気持ちを持っていかれてしまう。
そんな時に、節目節目にマラソンの大会に出ていたのに、「膝が痛いのかあ、オレ」ということで、それなりに凹んでいました。
でも、結局、どんなことになっても、生きていれば人生は続く。
紫アジサイさん、コメントいただいて本当にありがとうございます。
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