寝ているネコと起きてる飼い主と、 寝てるんだか起きてるんだかわからない首相のこと。
マスクが小さいとか、イヌ抱いた動画をInstagramにあげてるんじゃないよ、とか。なんとなくみんなが同じように思ってるだろうことを書きつつ、なんかいやな世の中だねえ的なことを書いたりしていたけれど、なんだろう、この国というか、この国のえらい人というか、アベちゃんはやっぱりダメなのかあ。
空気が読めないとか、そういうことはもうどうだっていいんです。どうだって。または、ど〜だって!!! 空気が読めない首相なんてこれまで何人もいた。でも、もうちょっとどっしり構えていた気がする。いくらなんでも、「配布するマスクにいろいろクレームが入っていますが」と記者会見で聞かれて「御社もマスクを売っているのを存じていますがね」なんて逆ギレして答えたりしているのを見ると、ホントに嫌になる。もう、政策があってるとか間違ってるとか、そういうことじゃなくて、器が小さすぎる。マスクが小さくても別にいい、この際。でも、器が小さいのはやっぱりいかん。
コロナ騒ぎで、みんなが不安のどん底にいるときには、やっぱり「みんな任せとけ。とりあえず金の心配はすんな。あとで皆で頑張って補ってちょうだい。ひとまず、俺に任せとけ」なんて言って欲しかった。そうだな。やっぱりそう言ってほしかったんだな、おれは。
コロナで緊急事態宣言が出てから、仕事がほとんど先送りになったり、なくなってしまったりしているわけだけれど、ネコのマロンはなんだかよく寝ている。もう12歳で歳をとったというのもあるだろうけれど、たぶん、家族みんながほとんど家にいるからだと思う。実はこの3月の終わりから4月のあたまにかけて引っ越しをしたのだけれど、家に付く、と言われているネコのマロンが最初っからすっかり落ち着いて新しい借家に馴染んでいる。新しい家よりも、馴染みの家族がみんな家にいるということが彼を安心させている気がする。
最近、家にいるから、毎日ニュースを見てしまう。そして、毎日アベちゃんを見る。アベちゃんを見て、「安心させてくれよ」と思う。いや、最終的には自分たちでしっかりやらなきゃいけないのはわかってるんだけれど、せめてさ、と甘えたい気持ちになる。いくら「私たちが頑張るわ。密はさけてね」とドヤ顔で言われても、小池都知事には甘えられないのだ。なぜだか、甘える気持ちにはなれない。やっぱり、年老いたセントバーナードみたいに肉がプルプルしたアベちゃんや、田舎のマフィアのドンみたいなタロウちゃん見たいな人に甘えたいんだよ。
というかさ、甘えてもいいような面をしているくせに、実は甘えるほどの度量がない、器が小さい男たちなんだということに、僕らは苛立っているんじゃないんだろうか。
うちのネコのマロンが、不安そうなら、「マロン、大丈夫だよ」と僕は言うよ。うちのヨメがいま「大分に旅行に行くわ」なんて言ったら「みんなに家にいろって言ってるんだ。お前もじっとしてろ!」っていうよ。あとで、辻褄が合わせられないことだってあるかもしれないけどさ。それはみんなで乗り切ればいいじゃない。なんか、あんたらのやり口を見てると、「あんたら、おれらを信じてないんだなあ」って心底思うよ。
さて、このコラム。来週と再来週、2週続けてお休みなのだ。ということは、次に書くときには緊急事態宣言が一応あけているはずなのだ。そして、僕は5月7日に始まる大阪の映画の学校で教えていたり、ばりばりコピーライターの仕事をしていたりしているはずなのだ。けれど、予断は許さない。これからの2週間でなにがどうなっているんだろう。ということについては、連休明けの再開されるはずのコラムで。
それでは、しばし、アディオス!神と共に行け!
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→★
「ネコのマロン」販売サイト
https://store.line.me/stickershop/product/1150262/ja
クリエイターズスタンプのところで、検索した方がはやいかも。
そして、こちらが「ネコのマロン、参院選に立つ。」のサイト
http://www.isana-ad.com/maron/pc/
植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ
★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。
Jane
人間期限があると頑張れるところがあるけれど、逆にその期限に望みをかけすぎると、期待が裏切られたときに心が折れてしまいますよね。
学校が秋学期まで登校なし、と州知事より通達がありました(アメリカ)。そうなるんじゃないかなーと思ってはいたし、各学校レベルではそれを想定してオンライン授業を始めていましたが、やはり公式に通達されると、子供が大喜びするのと反対に大人はがっかりするものです。まあ今の状態で密密な学校に子供をやることもためらわれますけれどね。教育も、意外に、不要不急だったんですね。
オンライン学習の鍵は学習者の自制心。年齢の低い学習者の場合、やらせようとする親とやりたくない子供のバトルになったりしますけど(うちです)。大学生なら分野によりかなりいけます。日本の大学でもオンラインで始めるところもあるようだし、植松さんの学校でもそういう流れになったりして?
ちょびちょび期待を持たせながら期限を延ばされるより、私はもういっそバシッと長期で決めてもらったほうが心構えもできます。
uematsu Post author
Janeさん
先は読めませんが、信頼できるトップがいるかどうかでだいぶ気分は変わるでしょうね。
ドイツの首相の評価がこんなに高まっているのは、一重に国民が信頼できる言動と行動をとることができたからだという気がします。
なんか、今回の一件で本当にがっかりしてる自分がいるんですよねえ。
Jane
色々なタイプのリーダーがいますが、このような危機の時には断固たる姿勢とか明確さが必要とされますよね。
で、多くの国民が自国のリーダーに失望して、それが社会の変化につながるのか。よい変化につながれば、必要な痛みだったのだとか、後で意味付けできますが…。
uematsu Post author
今すぐ評価を欲しがってる気がしますね。
評価は後世に任せればいいのに
Jane
私は動画であまりニュースを見ないので、 なんだか小池都知事には甘えられないけどアベちゃんやタロウちゃんには甘えたいという、植松さんの仰りたいことが直感的によく分からないのですが。名前の呼び方がヒントですか?
uematsu Post author
Janeさん
なんだか、「こいつら大人のふりしてるだけ」ってきがするんですよね。
小池ちゃんはあざとい大人って気がします。あざとくでも大人なだけましかと(笑)
匿名
そうかな?そんなに不安?
まあ地震とコロナは違うけど、
阪神淡路の時の村山さんとか
東日本大震災の時の菅さんに比べたら、
今回のコロナの時の首相が安倍さんで良かったなあって私は思ってますよ。
ちなみに阪神淡路も東日本も被災したんだけどね笑
甘えたいっていうのがよくわからないけど、
アメリカやヨーロッパのリーダー達のような
熱く語ってオレに任せろ!な人は
私はゴメンだな。
GWゆっくりお休みくださいね。
uematsu Post author
匿名さん
ありがとうございまーす。
ゴールデンウィーク、
ゆっくり過ごしまーす
Jane
ああ、マスクの回も読み直してみて、「甘えてもいいような面をしているくせに」ってってところがポイントだったんだ、と思いました。ビジュアルアーツの専門家ならではの美意識とこだわりからくる視点なのでしょうか。普通の人だったらマスクの大きさにうん?と思ってもそのまま流しちゃうかもしれないけれど、もし映画のディレクターだったら、そこは「差し替えて」って言わずにはいられないですよね。
映画のキャスティングの時には、ビジュアルが役柄に合っているかはまず大事ですよね。別に俳優でなくても政治家でも、お店の売り子でも、その人のビジュアルって(若さや性別や肌の色を含め)、人が自分で認める以上に、心理的に支持や売り上げを左右すると言われますね。
でどういうタイプを好むかは人それぞれですが、政治家といえば「清濁併せのむ老練な家長あるいは親分」タイプは一つの典型でしょうし、特に国より小さなユニットで周りの面倒をみてきた、喰わせてきた、という責任のある立場にある人は、自分の経験からくる価値観を反映してそういうタイプを好む傾向があるかもしれません。
それで、安倍さんや麻生さんはビジュアルはこの国家的危機という映画のリーダーとしてはマッチしているけれど、演技が…という植松さんのぬぐえないミスマッチ感になったのかな、と勝手に腑に落ちたような気にさせていただきました。
以上長々とどうでもいいことを書いて失礼しました。暇なんですね私。暇疲れ?
uematsu Post author
Janeさん
Janeさんのおっしゃることはよくわかります。
僕は古い人間なのかもしれないんですが、
「ちゃんとして」というところがどうしてもあるんですよね。
熱く語って「俺に任せろ」なんていうバカは僕もいやですよ。
だけど、ちゃんと言葉にできない、ちゃんと伝えられないヤツに、
国の政に手を出す資格があるとは思えないんです。
別に清濁あわせ呑まなくてもいいんです。
どんなに政治家ぶっていても、リーダーぶっていても、
嘘をついたり、姑息な真似をする奴らはどうしても厭なんです。
アベちゃんやタロウちゃんは、
どうしたって、売り言葉に買い言葉みたいな、子どもじみた喧嘩をするし、
いろんなところで都合よくいろいろ解釈を変えてみたりする。
そうじゃなくて、肝心なところは、この人たちは嘘をつかないはずだ、と思わせて欲しい。
ただ、それだけなんですよね。
そういう意味では、そう思えさえすれば、
アベちゃんのマスクが多少小さくても「あべちゃん可愛いよ」と思えた気がするんです。
だけど、そう思えないんですよねえ。
こんな人たちがトップを務めていて不安にならない人がいるんだ、
という驚きと絶望のようなものが……。
って、僕も暇なんですね。暇すぎて、色んなコト考えすぎて、疲れました(笑)。
Jane
コロナはそれまでそこまで目につかなかったものをより顕著にしますね。個人から国政レベルまでいろいろと。
話は変わりますが、植松さん、引越ししておいて良かったじゃないですか。従業員の生活の心配しないですむ仕事の形態にしておいたことも。
早く植松さんがサンマルクやお気に入りの喫茶店に行ける日が来ますように。
uematsu Post author
Janeさん
たしかに新型コロナは、
いろんなことを浮き彫りにさせた気がしますね。
で、僕の仕事や暮らしに関する選択が
正しかったかどうかは……
そのうちわかるんでしょうね(笑)
kokomo
私も「もうちょっとビシッと言ってくれないかなぁ」派です。日本は空気を読んで動くことが多いですし、どんな決断でも文句や批判は出てくると思いますが、国民と一緒におろおろするトップの役割って何?と思ってしまいます。
去年、娘が初めての選挙をしました。当時「誰に入れたらいいのかわからない」と迷いながら選挙に行ったのですが、今回のことで和牛券やお魚券が配られていたかもしれないから政治家を選ぶのは大事、と学んだらしいです。それがよかったことでしょうか。
uematsu Post author
kokomoさん
オロオロした後、「一緒に考えよう」でも「こうすればいいと思うんだが」でもいいと思うんですよね。
ただ、首相の周辺への配慮とか、そういうものが彼らをおどおどさせたり、逆ギレさせたりしているのがもろ分かりなのが情けないですよね。
マスク業者4社のうち1社だけ言えないってどういうこと?!とか思っていると情けなくて。
Jane
トランプの消毒液注射もぶっ飛びでした。
uematsu Post author
Janeさん
あの人、頭の中どうなってるんですかね