映画の中の人たちはマスクをするべきなのか。
映画の学校で講師をしている。ゼミも持っているので、学生たちと一緒に作品を作るという作業もあるのだけれど、今年はちょっと悩みどころだ。
新型コロナの厄災で、授業がオンラインになったり、夏休みが短くなっていつもとスケジュールは違っていたりするのだけれど、そんなことはこの際、どうでもいい。悩んでいるのは、マスクをすべきかどうかだ。
コロナの前と後ということが言われるようになったけれど、例えば、映画のなかの若い男女が付き合い始めるとする。今までなら、手をつないでキスをして、やがて抱き合うのだろう、ということが容易に想像できるので、そのあたりはどんなふうに演出しても構わない。けれど、いままさに、ということになると、最初はマスクをしているだろうし、もしかしたら、潔癖な人なら、そう簡単に手をつないだりしなくなるかもしれない。または、好きな人と手をつないだ後でもゴシゴシと手洗いをするのが普通になるかもしれないし、マスクをしたまま抱き合うカップルもいるかもしれない。
そんなふうに考えると、今まで通りの恋愛シーンを撮っている場合じゃない!という気もする。逆に、今の状況をあんまり取り入れると、「ああ、そういえば、コロナの頃はこんな感じでしたね」とすぐに古びてしまう映画になるかもしれない。
いや、本当に悩んでいる。新しい映画にしたい。でも、すぐ古びるようなのはいやだ。コロナの影響と言うよりも、コロナを経過したからこその価値観とか、そういうもの。
う〜ん、そのあたりは若い学生の方から何かが滲んでくるのかもしれない。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ
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okosama
uematsuさん、こんにちは
作る側ではないので、その悩ましさ、分かる!とは言えませんが、過去作をどう見るか、新作をどう見るか、見る側もちょっと戸惑っています。
いまの状況を取り入れた作品だとしても、このあたりは変わらないねぇと言う普遍的な価値観を見出そうとするかもしれないし、以前と同じシチュエーションでも新しい解釈を試みるかもしれないし。
いずれにせよ、私は審査員じゃないので、今後も映像作品を、見る側から楽しみます(^^)
uematsu Post author
okosamaさん
ほんと、どうしたらいいんだろう、と悩んでます。
正直、SARSだってしばらくすれば、元通りの生活になったわけだし、という気もするのですが、
作るときに、そういうことを一度も気にしたことがない、
というのもなんだか違う気がしてしまって。
ほんと、悩ましい。