いや、もうボクはいいです。
いま大流行しているウイルスも最初は丁寧に新型コロナって言ってた気がするけれど、もうコロナと言えば新型コロナのことだろうってことで、みんな「コロナがね」と言うようになった。そして、あれが効くらしいとか、あれが危ないらしい、という情報にもだんだん疑い深くなってきて「ほんとかね」と懐疑的になってきた。
これで、ゆっくり収まってくれればいいんだけど、今の様子を見ていると、収まるどころか、という雰囲気になってきた。もしかしたら、もう一度、緊急事態宣言が出されたりするんじゃないの、という話もあったりなかったり。
僕らもなんとなく「気をつけながらだったらご飯くらい行きますよ。少人数なら」という雰囲気になっている。ま、気をつけつつ、でも怖れすぎない、という感じだろうか。それでも、この程度で本当に大丈夫なの?という分からないことによる怖さはつきまとう。
でも、周りの若いのに聞くと、割と平気だ。なんだか大声で笑い合ってるし、カラオケにも平気で行くという。聞かれれば「マスクしながら歌ってますよ」とは答えるが、どうも怪しい。もしかしたら、自分たちには移らない、と思い込んでいるのかもしれない。こちらが「気をつけなさいよ」と言ってみたりもするのだが、「いやもう、ボクはいいです」と言う。
「ボクはいいです」というのは、「ボクはコロナに過敏に反応するのも嫌だし、自粛に協力したりするのは、もういいです」ということのようだ。そりゃそんな気持ちにもなるよね。若い人たち、特に学生たちからするとオンライン授業ばかりで、しかもバイトも入れる時間が少なくなったり、就活しようにも募集会社は減るし、内定取消だって増えている。そんな中、カラオケも行くな、飲みにも行くな、と言われても「いや、もうボクはいいです」って言いたくなる。
2020年も、もう12月。思い返すと去年の冬、マスクをしていると「武漢からお帰りですか」なんて冗談を言っていたのが嘘のようだ。冬からジワジワと始まった新型コロナの流行が世界的なパンデミックとなり、僕たちはコロナと共に新年を迎えようとしている。
「もうボクはいいです」と言う若い人たちに「いやもうちょい頑張ろうよ」と言いたくなる気持ちも少しはあるが、正直、僕ら大人だって「もういいや」という気持ちはある。みんながやけくそになる前に、海外で始まるワクチン接種が重篤な副作用なく普及して、このパンデミックが収まるのを祈るばかりだ。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→★
「ネコのマロン」販売サイト
https://store.line.me/stickershop/product/1150262/ja
クリエイターズスタンプのところで、検索した方がはやいかも。
そして、こちらが「ネコのマロン、参院選に立つ。」のサイト
http://www.isana-ad.com/maron/pc/
植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ
★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。