11月22日はカレー記念日

カレー記念日

落ちてゆく 枯葉のごとし 抜け毛かな

11月22日はカレー記念日

Jane

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
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なんかすごい。

自問自答の日々

 3回目のワクチンを打って3日撃沈し、目覚めたら(比喩)春どころか夏が来ていた。

 え…?ダウンジャケットはおってワクチン打ちに行かなかったっけ…?からの、麻のシャツがふさわしいような陽気。今年も春は奔流である。
 今年は特に、何かにつけて、「これを見るのも今年が最後になるかもなあ」という感慨がわいてくる。私や世界に何が起ころうと、季節は平等に、手加減することなくやってきて、それは救いでもあると同時に、ちっぽけなおのれの事情や逡巡などまったく意に介しない、ある種の残酷さを含んでもいる。

 春の気配とともに、自分の中に勝手にわきあがるエネルギーや喜びに、素直に身を委ねることができないでいるのは、やはりウクライナの戦争に動揺しているからだと思う。
 猫をなでるとき、夜ふとんにもぐりこむとき、ちょっと寒いな…と思って気軽にヒーターをつけるとき、日常のあらゆる場面で、こうした「ふつう」が、文字通りある日突然破壊された人々のことを考えてしまう。一週間前までこれらすべてがあったものが、今日は着の身着のままで、路上にいる、あるいは国境で、見知らぬ誰かに我が子を託している、学業や芸術の道半ばで、戦場にいる。
 それがなぜ自分の身に起こっていないか、畢竟ただの偶然にすぎないことを、本能が知っていて、悲しみ、憤り、恐れ、それでも、一日のうちの多くはそれを忘れて過ごしてしまえることに、罪悪感を感じている。

 同時に、なぜウクライナなのか、とも自問する。私が生きてきた46年間、この世界に戦争が止むことはなかった。今この瞬間もあちこちで、戦火や弾圧におびえ、死んでいく人々がいる。それなのに、わたしは、わたしたちは、どうしてウクライナの状況に、こんなに激烈に反応するのだろう。

 きっと理由はいくつも挙げられる。
この戦争が、「内戦」などという言い訳がどこをどう押しても通用しない明白な「侵略」であること、それを、常任理事国である超大国が堂々とやってのけたこと、第三次世界大戦の懸念を多くの人が抱いていること、ロシアが日本の隣国であること、そして、これが「ヨーロッパで起きた戦争」であるということ…。

 先日、義母とスカイプで話していて、やはりウクライナの話になった。そのとき義母が「わたしが生きているうちに、まさかヨーロッパでふたたび戦争が起きるなんて。」と言ったので、しばし言葉につまってしまった。

 ひとつは、義母は英領時代のインドで生まれ、イギリスに移住したのは、アジア各国の植民地が次々に独立した1960年代後半だ。つまりヨーロッパの世界大戦をじかには経験していない。それでもなお、義母には「欧州の記憶を共有するヨーロッパ人である」という自我があるのだと思ったこと。
もうひとつは、言うまでもなく、第二次大戦終結後から現在までに、ヨーロッパは大きな戦争を経験している。旧ユーゴスラビアの戦争、そしてチェチェン戦争だ。

 そのことを、わたしはとっさに義母に聞けなかった。もし聞いていたら、「そうだ、ほんとうにそうだわね。」と言ったかもしれないし、「あれは戦争ではなくて内戦だった、しかも旧東側の混乱期のことだから。」と反論したかもしれない。
どちらにしても、義母の中で、あるいはヨーロッパに住む多くの人々にとっても、地理的距離にかかわらず、当時の旧東側は「あちらがわ」であり、今日のウクライナは「こちらがわ」であると認識されているのかもしれない…と思った。これは、はっきり聞いていないのだから、日頃の義母の発言傾向に基づくわたしの憶測にすぎないのだが。

 時を同じくして、いわゆる西側陣営の報道で、「これは、中東や南アジアで起きているのではなくて、まさにヨーロッパで起きている戦争なのです」、というような発言が複数あり、「中東やアジアでは戦争が起こっていてもしょうがないというのか」「差別意識が透けて見える」とSNS上でもたいへん批判されていた。

 そうした発言の無自覚さに、わたしも違和感や反撥を感じながらも、やはり自分の中に、濃淡こそあれ同様のバイアスがかかっていることを認めないわけにはいかなかった。
報道される情報量とその熱量に圧倒的な差があることを差し引いても(それがすでにこの世のありようを如実に表しているのだが)、他国の戦争と比べて、自分の日常が侵食されるほどウクライナの人々のことが気にかかるという心の動きも、「まさか現代に、お前の国はオレのもの、という理屈(もっと背景は複雑なのにせよ)を堂々と掲げて他国に攻め入る先進国が存在するとは…」というショックも、根をたどれば、同じなのではないか。

 きっと、普段のわたしにそれを突き付けたら、「そんなことはない」と反撥するだろう。今もそう思いたい。でも、あるのだ、奥底に。シリアから逃れてくる人々を見て、「ほんとの難民だったらスマホを持ってるわけがない」などと言う人々がいる、その想像力の欠如に憤るわたしの中にも、こういうときにパッと、理性をおしのけて海面に浮上してくる、隠れている「あちらとこちら」の感覚が。

 先の報道のひとつに、「私たちと同じ顔をした人々が…」という発言があったと聞いて、うわあ…と思いつつも、わたしはそれを自分の身に置きかえて、ゾッとするような気持ちで聞いた。
遠く離れた、ウクライナを訪れたことがない、アジア人のわたしは、何をもってウクライナの人々を、「自分と同じ」と感じているのだろう。

ギボウシの芽も出てきた

 ウクライナの状況に心をいためるとき、同時にいくつもの感情にさいなまれる。
何もできないもどかしさ、安全な場所から何かをいうことの無責任さ、今まで、他の国にそんなに気持ちを寄せたことがあるのかよ、と問うてくる罪悪感。
 開戦が伝えられた日からこっち、そういうひとつひとつの気持ちがどこからくるのか、こうだったらどうか、ああだったらどうかと、手に持っては検証して、輪郭をなぞって確かめている。一朝一夕に、答えは出ない。

 そして、覗いた自分の卑小さに嫌悪をおぼえながらも、やはり思うことは、命や生活がおびやかされるという根源的な恐怖を前にしてなお、「同じではない」と思える何かが、この世にあるとは思えない。
その土地を知っていれば、そこに住む誰かを知っていれば、人ごととは思えなくなる、だから知ることが大事。わたしもほんとにそう思う。でも、知らなかったら共感できないのだろうか、ほんとうに?そもそも、どんな場所であれ、人が生きているということの意味を、「知らない」はずないのに。

*********

 ほんとうなら、ここで止めておくべきなのかもしれない。
でも、こうした自問自答が、しばしば相手の口を封じ、無力化する手段として使われてしまうときがある。

無力な己を恥じて、沈黙し、強者に身を委ねよ。

なので、野暮は承知でもう少し書くことにします。

 わたしは、自分の奥底を自覚しながら、そうありたい姿を模倣することを、偽善的とは思わない。
逆に、罪悪感やいたたまれなさに耐えきれなくなって、考えてもしかたないととうそぶいたり、平和を願う人々を揶揄して、自分をリアリストだと思い込もうとしたり、そうした露悪に逃げ込まない勇気を持っていたいと思っています。

 わたしは、今のところ偶然戦火を免れているに過ぎず、起きてしまった戦争を止めることもできない。でも、戦争をやめろと世界中が叫ぶことは、無意味ではないし、現に大勢のロシアの人々が、いのちがけで戦争に抗っている。わたしたちは、まだ起きていない戦争を始めないために、何かをすることができる。
わたしたちは、無力ではない。

でも、事態は本当に、本当にひどい。今死んでいく命を、つなぎとめることができない。

 戦争は日常も人生も叩き潰すけれど、その中にもまた日々の営みがあって、にんげんは死ぬまでは否応なく、たくましく生きていってしまう。

 そのことを教えてくれる一冊が、戦時下のセルビアで、難民となった人々の食事を綴った『パンと野いちご 戦火のセルビア、食物の記憶』 山崎佳代子/著(勁草書房 2018年)だ。

 画面をクリックするとe-honのサイトが開きます。

 当時15歳のバカ者だったわたしが、その地で何が起きていたかをおぼろげながらも知ったのは、ずいぶん後になってからのことだ。
戦争は、今わたしがいる世界と同じ、カラーなんだと、若いわたしに教えてくれたのは、旧ユーゴスラビアの戦争だった。

まじめに書いたら真夜中になってしまい、大きな地震があったのでびっくりしている。

ねこの幸福よとこしえに

by はらぷ

※「なんかすごい。」は、毎月第3木曜の更新です。

※はらぷさんが、お祖父さんの作ったものをアップするTwitterのアカウントはこちら。


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コメント、ありがとー!

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    saki

    この記事を書いて下さり、ありがとうございます。
    すごくよく分かります。私も何故、今回の戦争にだけ特に心を乱されるのか、それは偽善的では無いのかと考えました。

    ロシアのウクライナへ侵攻に、あまりにも動揺してしまって、ここ数日、ニュースや新聞の記事を追っては小学生の子供たちに言いふらしていました。

    私の一方的な解説により、子供たちの意見は「ウクライナ攻めるロシアは悪い国!」→「いやロシア人は悪くない、プーチンを倒せばいい!」という流れに。

    しかし先日の新聞で「若く、大統領に当選したばかりのプーチンは、当初は、意見の言いやすい国にして、西側とのつながりも大切にしたいと言っていたが、残念ながら今では逆行している(意訳)」と読み、自分の一方的な偏りを反省しました。

    プーチンも若き頃は理想と意欲にあふれた人だったと。

    むろん、一国の大統領として、多くの人の命や住まいを破壊する事態を引き起こしたことは、許されることではありません。

    しかし、東北大震災やコロナのように、
    (この3つを乱暴に並べてしまうのは浅慮でお恥ずかしい限りですが)
    何か大きな困難が起きたとき、たった一つの方向への巨大な流れになり、他へ向かう人には弾劾的な空気になること、それに自分が染まってしまいがちなことが、少し怖いです。

    ああ〜、めちゃくちゃ長々と書いてしまい、すみません!
    読み逃げばかりですが、初回の記事からずっと、はらぷさん独自の視点が面白くて、いつも読ませて頂いてます。
    地震、けっこう揺れて怖かったですね〜!

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    AЯKO

    私はドイツにいた時の同級生にシリア人、セルビア人、ウクライナ人(人生初のウォッカを飲ませてくれた)、ロシア人も多数いたので、紛争の度にハラハラするし、連絡取ってない人はまさかの事態になっているかもと思うのだけど。
    やはり今回は報道量が物凄くて、扱いの差に違和感があり、あまりに西側の情報ばかりで、そのまま受け止めていいのか不安があります。
    ウクライナ人が被害に合っているのは間違いない。
    30年以上独立してるのに、政治に口出しされる上に、クリミア併合されるは攻め入られるは、我慢ならないと思う。
    徹底抗戦というのもわかる。家族離散しようが許せない気持ちは…。
    しかし他の国がロシアを国際社会から締め出すのや街でロシア人を差別するのも、事態を拗らせロシアを暴走させるだけなんじゃないか。
    あまりに経済制裁を課すとロシア人はプーチンを嫌悪する前に欧州を恨んだりしないか。
    もっと間に立って話し合いの場を設けられないのか。大人なんだから。
    まず一刻も早く停戦してほしい。
    破壊と殺人を続けてほしくないです。

    今は同じヨーロッパ人という連帯感があっても、300万人ともいわれる難民を受け入れるなんて、明らかにキャパオーバーで、問題が多発するのは目に見えているよ。
    一人の難民が外国に馴染んで、経済的基盤を整えて暮らすのに、どれだけ時間と苦労が必要か!これは我が家の実感です。

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    プリ子

    知人とウクライナの話題になったので、「でもシリアとかはそこまで報道されてなくて、ちょっと人ごとなのはなんでですかね」と言ったら、「それはやっぱり(我々が)西側だからかなあ」との反応。西側ってなんか懐かしいな、と。東側、中東、で、日本は西側??そういう「あちらとこちら」が(多分自分にも)染みついているのかも、とちょっと怖くなりました。

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    アメちゃん

    私は世界情勢に詳しくないし、自宅にテレビを置いてないので
    せいぜいラジオの報道を聴くのみですが
    ちょっとマスコミの報道の仕方が異常な気がしますね。
    プリ子さんがおっしゃってるように
    シリアやリビア、イラクやアフガニスタンの時、
    こんなに一方に肩入れした報道と支援をしたかなぁ??って。
    あと、これは今回に限らずですけど
    マスコミが、やたら人の感情(可哀想とか)を揺さぶる報道をしてるときは
    注意が必要だなと私は思っています。
    いわゆる西側が報道しない事実や、歪めて報道してる事もあるでしょうし
    なので、私はマスコミの報道には距離を置いてます。。

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    はらぷ Post author

    sakiさん

    こんにちは!コメント、ほんとうにありがとうございます。
    迷いつつ投稿(それが文章にも表れている!)したのですが、sakiさんからのコメントを読み、ぐらぐらだけど現在の座標として書いてよかったなと思っています。

    そうかあ、プーチン氏にもそんな若き日々が…。
    現在のウクライナの惨状について、それを実行したプーチンの責任は計り知れないほど重く、やっぱり許せないですが、そこにいたるまでの様々な背景を思うと、歴史は一人に作られるものではないし、「この人さえいなければ…」と誰かを悪人としてすませていいようなものではないですよね。と同時に、権力のある一人の人間の決断が、何百万もの人々の人生をめちゃくちゃにしているという事実に戦慄もし、その間をぐるぐるしています。

    そして、sakiさんのおっしゃるように、ひとつの悲劇(それも巨大な)を前にして、巨大な流れが生まれ、「ちょっと待てよ…?」と立ち止まることがゆるされない雰囲気は、ほんとうに恐ろしいと思います。自覚的でいるつもりでも、いつのまにか影響されているこわさ…。
    何かを悪として全体で糾弾しようとか、この方向しかない、という空気が生まれるとき、その背後にはいつも、うしろめたさや罪悪感や、見たくない現実がひそんでいるような気がする。
    そして、矛盾するようですが、世界が一丸となって平和を作ることができないものかなあ、と、子どもみたいな気持ちを抱いてしまう自分がいます。

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    はらぷ Post author

    AЯKOさん

    こんにちは、コメントありがとうー。
    この戦争が始まって以来、この文章を書いているときも、AЯKOさんだったらなんて言うかな、どう考えるかな、と思っていました。

    わたしも本当に同感で、プーチンのしていることは許しがたいけれど、こんなにもロシアを追い詰めていいのか…と不安です。
    現在は、自国の暴挙に困惑し、なんとかしたいと思っているロシアの人々と連帯する空気も強く、それが救いですが、草の根や芸術の交流すら距離を置こうとする風潮もあり、とても心配…。
    国の孤立や制裁で実際に困窮するのは市井の人々で、そうなったとき、怒りの矛先が、一気に外国に向かう(向けられてしまう)可能性は大きいとわたしも思います。
    特に西側は、そもそもの対立を深めた背景についていえば当事者であり、責任の一端があります。それが現在プーチンがウクライナで行なっていることを正当化するわけでは絶対にないけれど、冷静に省みて、ほんとう、大人なんだから、老獪に停戦につなげてほしい。
    ひとつでも多くの命や建物が失われないでほしい。

    卑近な話になるけれど、図書館でクレーム対応をするときに、相手の主張が100パーセント理のないものであったとしても、こちらの正しさを立証してこてんぱんにして事がおさまったケースはないよね…だいたい最悪なことになるよ。
    どんなトンデモ主張でも、そこにはその人なりの、そこに至るまでの論理があって、その人になんとか正当化の逃げ道というか負けの花道を用意してやらない限り、解決にはつながらない。
    追い詰めすぎて大変なことになった歴史を、ヨーロッパは経験してるはずなのに!

    ヨーロッパ諸国は、現在官民あげて難民を受け入れているけれど、長引くとどちらも疲弊して、だんだん摩擦が生まれてくることは避けられない。
    苦しみを抱えながら国を離れ、言葉や文化の違う場所で、自尊心を失わずに暮らしていくことは、本当に難しいことだと思います。

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    はらぷ Post author

    プリ子さん

    こんにちは!
    コメントありがとうございます。
    そう、ほんとうに、まさにそれ!そうなんです!

    自分ではそういうことについて、今までわりと懐疑的なつもりでいたのに、そういう自分の実体験とかに基づかない、手で触れない作られた概念みたいなのを、自分がこんなに内面化していたのかということにびっくりして、こわくなりました。

    それに気がついた時の居心地の悪さが、今回このコラムを書いた一番の理由だと思います。

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    はらぷ Post author

    アメちゃんさん

    こんにちは。コメントありがとうございます!
    わたしも、家にテレビはあるのですが、音楽やテロップとともに流される報道映像というのが苦手で、コメンテーターの言いっ放しの発言にも疲弊するので、ほとんどテレビは見ていません(ほんとは極度のこわがり)
    でも、ほんとうに、今回のウクライナのことと、これまでにシリアやアフガニスタンで起きていたこととの報道の差(情報量も、報道され方も)はすさまじいですよね。。。
    こういう不均衡な世界にわたしは生きていたのか、と愕然とします。

    ここに至るまでの背景は、あまりにも複雑で一朝一夕には理解できるものではないし、対立を深めた責任の一端は、明らかに西側諸国にもあるのに、ロシア対正義の全世界というような報道一色なことにおそろしさを感じます。
    一方で、今ウクライナの人々に起きている侵略、市民への攻撃、破壊という現実については、中立な目線でいるということは難しいと感じています。

    その中で、アメちゃんさんがおっしゃっているように、「やたら人の感情(可哀想とか)を揺さぶる報道がされるときには注意が必要」ってほんとうにそう思います!
    とくに、誰かをことさら英雄視したり、立ち向かう人々の勇気を讃え、悲壮な決意として美しくえがいたり…
    ウクライナの市民に言わせたら、美談にするな!そんな勇気発動させたくなかったわ!
    と言うだろうし、戦時下では、ひとりひとりの迷いや弱さや、自分の命や人生を大事にしたい気持ちは乱暴に袋の中に詰め込まれて、「国の物語」とされてしまう。国のリーダーを単純にヒーロー扱いするのもこわいです。

    きっと全世界が、すさまじい情報戦にまきこまれていることは確実で、その中で冷静に情報を取捨選択し、自分で判断するということは、自覚をしていたとしても、ほとんど無理なのではないか…とすら思えてしまいますね…。

    ウクライナの人々に関する報道に触れるたび、今までこういうことは世界中でずっと起きていたのに、見ずにすませていたんだなあというふうに感じています。
    同時に、この世にあふれんばかりのすべての苦しみに真っ向から向き合うことは不可能なわけで、結局これからも、情報量や、自分のバイアスに引きずられて、生活の合間につまみぐいしていくんだろうなあ…とも思っていました。

    そんなとき、アメちゃんさんのコメントは、あ、自分がキャパを超えて浮き足立っているかもしれない!とぎゅっと地面にひっぱってくれました。
    感謝です!

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    Jane

    「どんなトンデモ主張でも、そこにはその人なりの、そこに至るまでの論理があって、その人になんとか正当化の逃げ道というか負けの花道を用意してやらない限り、解決にはつながらない。」というところ、私も自分の身近な例でよく分かります。ルールを持ち出して正攻法で道理を説いてもどうにもならない人がわんさかいる。子どもでも生まれつきの性向なり、家庭環境の影響だったり、大人になればそれこそ長い人生の過程で培われたもの。だからって「あの人には通じないから」ってやりたいようにさせておくと増長する。そこで「介入」役の力量が問われるけれども、その介入役の人が相手を怖れさせる権力を持っていて、その場をとりあえず収められたとしても、また同じようなことが繰り返される。色々な人から色々な場面で大なり小なり繰り返しの介入が積み重なって、やっと少しずつ変化が見られるものだと思います。成果がなかなか表れない人に介入を続けるのって、自分をじわじわ疲れさせますけど(私の自分でも訳の分からない疲れの主な理由がこれじゃないかと今分かった)….、プーチンも最初は権力のない子どもや若者だった…。最後まで私の日常から出れない話ですみません。

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    アメちゃん

    はらぷさん。
    先日のコメントを書いてから、ああそうだった、
    はらぷさんはご家族がヨーロッパにいらっしゃるんだったと思い出しました。
    私と違って、我が事のように感じるのは当然ですね。

    私は、戦争というのは
    ある国同士の諍い、領土の奪い合いというのは、まぁいわば表向きで、
    もっと上の方、というか、向こう側に、
    真の戦争の仕掛け人がいるんだろうと思います。
    戦争で利益を得たり混乱を起こしたい者、そういうのが火種を作って煽るんだと。
    ジョンレノンが「世界は狂人によって支配されている」と言ったそうですけど
    私は今、この、世界を支配してる者たちが
    戦争を起こしたくてウズウズしてるんだなーと感じます。
    なので、これからメディアを使った揺さぶりも多くなるかもしれません。

    はらぷさんがおっしゃるように
    こういうときは、情報合戦、プロパガンダ合戦となって
    何が嘘で、何がホントか分からないです。
    現に湾岸戦争では、あとになって「えー!あれ嘘やったん!?」という
    映像がメディアで堂々と流されましたよね。

    誰にとっても平和な世界を願っています。
    なんとなく今、(日本政府も含めて)世間がきな臭くなってきてると感じるので
    私自身、外の情報や揺さぶりには気をつけようと思っています。

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