第75回 機動戦士ガンダム 水星の魔女
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」は、今季一番楽しみにしている作品です。企画・制作はSUNRISE。1970年代終盤に始まった「機動戦士ガンダム」、その四十余年の系譜に連なる最新シリーズです。
こう書くと、長い歴史を知っているから味わえるのでしょう?過去作を見ているから古いネタや設定が分かるのでしょう?と思う方がおられるかもしれません。しかし、それで敬遠するのは実にもったいない。なんなら、ロボットSFアニメを見たことがないの…という方でも大丈夫!なぜならば、本作は学園ものだから。過去作とほとんど関係ないと言っても良いです。
===
宇宙産業大手のベネリットグループが運営するアスティカシア高等専門学園。水星から来たスレッタ・マーキュリーは、入学早々に出くわしたある人物を助けようと(ほぼ行きがかりで)、ホルダー(学園の決闘で一番強い生徒)であるグエルと決闘することになります。スレッタの駆るモビルスーツ・エアリアルは圧倒的な力の差を見せつけて彼のモビルスーツに勝ったのですが…。
===
学園運営の大人たちや決闘委員会(生徒会的な何か)の学生らの会話を通して彼らの目的が、一般の学生同士の会話を通して宇宙での格差が、世界設定が徐々に明らかになってきます。
決闘ってなに?モビルスーツはそもそも身体保護目的?それを軍事転用しようとしている?大手企業の推薦を受けて入学した学生が牛耳る学園?ダブスタくそおやじ?子どもが口出しするな?辺境の星・水星から来たのはスレッタだけ?エアリアルに使われている技術は学園のそれとは違うの?などなど、毎回疑問が出てきて、気になる気になる!
一言でいうと学生の群像劇なのでしょうけれど、それぞれの立ち位置はその親世代(あるいはもっと前の世代)や星々の歴史が大いに関係している様子。社会構造やキャラクターのセリフで、色んな価値観が交差する「今」を取り込んでいることが分かります。この先どのような未来を見せてくれるのか?今季だけでなく2023年4月から2期目が始まる予定なので、気長に追いかけるつもりです。
===
オープニング曲は、YOASOBIの「祝福」。久々に私好みのアニソン登場に浮かれ、Official Music Videoを毎日聞いています。励まされるのよ、これが。
キャラクターデザインも色味も落ち着いていて、絵のきれいさは言うまでもありません。
日曜午後5時からテレビ放送されており、視聴者層を選ばない全方位型のアニメです。配信サイトも多数ありますので、よろしければ、白いモビルスーツがあればガンダムって言うのね-くらいの軽い気持ちで見てみてくださいね。
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」公式サイトのURLはこちら↓
g-witch.net