第84回 ゆるキャン△
あまり間をあけずいくつか映画を見ると、前に見たものが残っていて、次のコンテンツを消化できないことがあります。思い出しては高揚感や沈鬱な気分を反芻したりして。刺激を刺激で上書きするのはちょっと疲れるのです。
そんな時は「ゆるキャン△」。(△は読みません)
この作品、例えるなら中華料理における杏仁豆腐。ざわつくココロをリセットしてくれます。
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志摩リンはひとりキャンプが趣味の高校生。ある冬の日富士山を臨む本栖湖畔のキャンプ場で、静岡から引っ越してきたばかりの各務原なでしこと出会います。
なでしこはリンと出会ったことでキャンプに興味を持ち、転校先の本栖高校で、大垣千明と犬山あおいが結成したばかりの非公式部活・野外活動サークル(野クル:のくる)に加入します。リンの友人斎藤恵那は野クルメンバ-とは距離を置きつつも、外遊びに興味がある様子です。
リンはもの静かな行動派。なでしこはおいしそうにものを食べ、おいしそうなものを調理するのが得意なふんわりキャラ。千明は言い出しっぺのリーダー的キャラ。あおいは軽い嘘で周囲をからかう関西弁キャラ。恵那はペットのチクワ(犬種:チワワ)といつも一緒にいたい愛犬家。ドライブが趣味の各務原桜は、さりげなく妹のなでしこを見守っています。
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彼女らはSNSアプリで、今ここにいるよと写真を送ったり、次はこんなことしませんか?と軽く誘ったりして交流しています。過度な遠慮や詮索のないあっさりした距離感が心地よいのです。アルバイトでお金を貯めては少しずつグッズを買い足していく、地方の高校生らしい堅実なお財布事情も好感度高し。なにより、山梨や静岡の風光明媚なキャンプ場で、彼女らが温かいキャンプ料理をいただく様子を眺めていると、知らず知らずのうちに頬が緩んできます。
嫌なキャラクターはおらず、たまに知識不足や事前準備不足で困るけれど、未然に防いでもらって事故はない。恋愛要素もない。ソロキャン女性を狙う輩もいない。気持ちが波立つ要素がありません。
わざわざ遠出しなくても、キャンプ場でまったり、温泉でゆったり気分が味わえて、息抜きにぴったりの作品です。ロケハンをした美しい背景美術も癒し効果を高めてくれます。青空や星空にそびえる富士山を見るとスッキリしますよ!
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原作は、あfろによる同名漫画(2015年~2019年 まんがタイムきららフォワードに掲載)。アニメーション制作はC-Station。2018年からSEASON1が、2021年からSEASON2がテレビ放送され、2022年公開の映画では、野外活動好きが高じてなんとキャンプ場を作ってしまうのです!アマプラにて3作すべて見ることができます。Netflixは4月初旬で配信終了のようです。
アニメ「ゆるキャン△」公式サイトURLはこちら↓
https://yurucamp.jp
きゃらめる
ゆるキャン△、つい最近はじめて見ました。やはり漫画が原作なんですね。なんとなくそんな気がしました。
また見ようと思っています。
SHOJI Post author
きゃらめるさん
コメントありがとうございます!
「また見ようと思っています」とおっしゃっていただいて気が付きました。
そうですそうです!
ぐいぐい来るストーリーではないので、「気が向いた時に一話見る」のんびりさが合うと思います。
画面のなかでも野外は楽しいですね!
実写ドラマ版もあって、今を時めく福原遥さんが主演です。