セクシャリティーのしっぽをつかめてないまま、 季節が去ってゆく感じです。
この連載がスタートするいきさつは、こちらをご覧ください。
あきらさんは、女性です。
【カリーナ → あきら】
エロなことや、性欲のことを
知的にドキドキすることとして語ってくれませんか。
あきらさま
先日、いきなりあきらさんのブログのコメント欄に「お願いしたいことがある」なんて書いて
それからナシのつぶてですみません。
・・・って取り立てて待っておられないとは思いますが(笑)
実は、映画をですね。
「官能」の角度から語るコンテンツを
やっていただけないかなと思っているのです。
ベタにいえば、「ここがそそる」とか「ここがゲンナリ」とか
そういうすっごく性的な角度(しかも徹底的に女性)目線の。
前に「変態になればいい」と書いた私のブログ記事に
コメントいただいたことがあるじゃないですか。
あのあたり、というか、それ以前からずっと
「エロいことや、性欲のことを
知的にドキドキすることとして語れないかな」と思っていて
あきらさんなら、映画もたくさん見ておられるし、
そういう方向から「女性はこんな描写で感じる」的な
そういう記事が書けないかなと思ったのです。
この俳優のこのタイプの演技が、
つまりは性欲にズバリと表現を与える(下品でなく)という感じです。
そんなコンテンツを月に1本でもいいのでお願いできたりしませんか?
いや、ここからアイデアを広げてもらってもいいんです。
映画というのは一例なんで。
なーんか、妄想広げて面白い企画になりませんかね。
お時間のあるときにでもご検討くださいませ。
【あきら → カリーナ】
セクシャリティーについて、
なーんにもしっぽをつかめてないまま、
季節が去ってゆく感じです。
親愛なるカリーナさま
こんばんは。
エロと映画だなんて、なんてワタシ好みなんでしょ(笑)。
すこぶる光栄な、すこぶるツボをついたお申し出に、恐縮しております。
いえ、言ってるだけじゃなくて、ホントにホントに恐縮しています。
もったいないご親切をありがたく、うれしく思っています。
漠然と思うことは。
すごく興味があります。人間の物語にエロが表出しないわけがない(笑)。
うまい書き手の方がいらしたらワタシが読みたいです!! しかし、
じぶんがよけりゃそれでいいというブログと違い、
人に読んでいただける文章ということがまったく想像できないんです。
着眼点とか、視線の角度とか、そーゆーことも含め、ワタシには技量がありません。
そうしますとね、ちーともおもしろくないものを書くというのは心が折れそうです。
だけど、おことわりするのはもったいないんです。
むかしむかしカリーナさんがコメント下さったような記憶があったのでじぶんちを
たどってみましたら、やはり吉本隆明が性に触れたところでいただいていました。
今にして思えば、カリーナさんファンになったのはそういう感覚を何か共有できた
感じがあったのもひとつだったのかもしれません。
最近の自分というのは相変わらずですが、
終結に向かいつつある というか、 もう今日明日に終結なのかもしれない
セクシャリティーについてなーんにもしっぽをつかめてないまま、
季節が去ってゆく感じ。
映画でいうと、このあたり(「17歳」 フランソワオゾン監督)が今のところの
実感にいちばん触れるといいますか。
すみません、とりとめなく書いてしまいました。
ジュリーの舞台を観たことや(マキノさん作・演出)、
坂元裕二さんのセックス産業のドラマのことや(瑛太くんの弟主演)、
孤独のことやホルモンのことやだらだらしゃべってしまいそうです。
今日のところはどーぞ、読み流して放置して下さいませ。
すこし、ワタシのなかで、転がしておいて、またメールさせて下さいませ。
あきらさんのプロフィール
昭和37年生まれ。広島市在住。自営業。
ダンナとダンナのママンと3人暮らし。
大学生をやっている息子と娘あり。
空の巣症候群に属し、更年期にも突入。
さみしさのあまりアクアリウム始めました。
あきらさんのブログ→「群青色ノート」
れこ
こんばんは。
性について語ることは、場所や人を選ぶものであるし、
照れも手伝って核心に迫れない事が往々にしてあるので、
この往復書簡がこれからどう展開していくのか、
とても興味深いです。
17歳を描いた映画としては、
やはり「17歳のカルテ」が思い浮かびますが、
この「17歳」もなかなか手強い作品ですね。
あまり混雑していない映画館で、ひとりでじっくり鑑賞したいです。
(はっ、もう劇場公開は終わっているのですね!レンタル予約しました)
今回のやり取りで「セクシャリティーのしっぽ」
というワードが出てきたのですが、
斬新な表現だと思った一方で、
不思議と違和感を感じなかったのです。
それはどうしてだろう、と一晩考えて、
「ああ、これは仙骨のことだ」と合点がいきました。
仙骨は、お尻の谷間の終点に中指を添えた時、
ちょうど手のひらが捉える骨(骨盤の一部)です。
先っぽのとんがりは、私たちがケモノだった頃の
しっぽの名残と考えられています。
この仙骨を外側から温めると、
内側にちょうど子宮と卵巣があるため、
生殖器系の各種問題にダイレクトに効く、らしいのです。
あきらさんの表現にものすごくリンクしている、と感じました。
次回から、セクシャリティーのしっぽをそっとつかまえて、
じんわり温めるようなメールを楽しみにしています。
パプリカ
あきらさま
初めまして。
カリーナさんとあきらさんの
『SEX & AGE』往復書簡シリーズ
土曜日9時を
胸ときめかして
楽しみにしています。
『17歳』DVDで観ましたです。
映画館で上映している時から
気になっておりましたが、
そのチャンスを逸してしまい
あきらさんの推しで
早速レンタル致しました。
女性目線で観ると
主人公イザベルは父親の愛に
飢えていたのかなあ…
警察の審問で状況を質問された時、
ジョルジュをSEXの行為で
死なせてしまったと話すときに
一筋の涙が頬をつたい
ジョルジュへの愛を感じました。
それ以外は冷感症
はじめての行為の時さえ、愛を感じることもなく…
仕事を始めてからは
ただ、淡々と約束をこなしているだけ。
ジョルジョの事件後、つかのま、クラスメイトの男の子とも
bedを共にするのですが、
結局わかちあえない…
最後にジョルジュの妻と
行為のあったホテルの部屋でともに
横たわるのですが、
若く美しいイザベラとジョルジョの妻(C・ランプリング)の
二人のシーンは共に愛する人を弔う許しへと浄化されて
すっごく飛躍しますが、
ロゴージンとムイシュキン公爵の
死んだナスターシャの通夜の場面
が思い浮かびました。(白痴)
エロチカ感想については
バリエーションが多くて、感嘆!
長い手足の美しい肢体は
本当にバリエーション映えがします。
髪の動き、首、背中、うなじ
なめらかなおしり、ひざ、
肘たて、上目使い
イザベルの白い肌に
口紅の赤がそそられました。
年代的には
イザベルのママ側ですから
17歳の娘を再婚の夫との同居は
悲劇の崩壊さえ予測できます。
映画の中のイザベルのママは
夫以外にピーターとも疑惑あり。
モテモテですね。
環境がかけ離れすぎて、
ジブンに投影することはできませんでした。
あきらさまの映画の解説を
楽しみにしております。
あきら Post author
れこさま
こんばんは。コメントを下さってとってもうれしかったです。
どう展開するのかワタシもわからなくて困っています(笑)
カリーナさんの文章を読むためのしかけに参加させていただこうというほどの
心構えで、まったくおぼつかないです。
どうぞ一緒に、おしゃべりしながら、お付き合い下さいね。
しっぽのことも、とーってもありがとうございます。
れこさんの優しいコメントを読ませていただきながら、腰にミニカイロを
貼りつけてしまいました。
あきら Post author
パプリカさま
はじめまして。
わー、読んでくださって、早速ご覧になって下さったんですね。
いえいえ、ワタシは解説はムリムリで、パプリカさんの洞察に感心しています。
おーー、もろもろそうだなぁ。
愛ということばをいつもつかいあぐねるのですが、
ベッドと愛は不可分でもあり、かつ引き裂かれてもいるように思えて。
あまり考えたくなくなってしまいます(笑)
どうぞゆったりとご一緒にまいりましょう。よろしくお願いします。
小関祥子
おもしろいなあ、おもしろいなあ、とうなりながら読みました。
最終的には、ごく個人的なことを話すしかなくなるのが「性」の話だと思うのですが、
話しているうちに、つながっていったりもしそうで、冒険のようにも感じています。
既婚の友人が、結婚の予定もないわたしに「結婚したらとりあえず寝室を別にしてはいけない。
寝室を別にすると、喧嘩をしたときにいつまでもひきずってしまうから」と言ったことがありまして、
それってもしかしたら、ものすごい生きた知恵なのかもなーと思うこのごろです。
(彼女はまだ結婚して数年なので、年月を重なればまた見解も変わるかもしれませんが)
今後も楽しみにしています。
あきら Post author
> 祥子さま
おはようございます。 映画のおはなし、たのしみに読んでいます。
そうですよね。行きつくところは個人的な体験や感情で計るしか。
年をとったらとったで、お互いの健康状態を知るためや、スキンシップの
ために寝室は一緒がいいというのも本当に生きた知恵だと思います。
添い寝というセクシュアリティーの保ち方かな?
残念な映画監督みたいに、デビュー作がいちばんおもしろかったかも
ってならないかなと心配でもあります(笑)