ブラッシングの中断
うさちゃんは2,3か月に一回お店で爪切りやブラッシング、簡単な身体チェックをしてもらいます。
ブラッシングは家でもできますが、お店でしてもらうと「こざっぱりしたうさぎ」になり仕上がりが全然違います。
家のブラッシングでは私は首も背中も痛くなり、うさぎはうんざりモードになり、双方ひと仕事感があります。
お店では店員さんのお膝の上で軽い仰向きで歯をチェックしてもらい、シッポまわりをきれいにしてもらい、右向きや左向きで体全体ブラシをかけてもらいます。
爪を切るとき店員さんは上からかぶさるようにのぞき込んで前足後足の爪を一本一本面取りしながら素早く、でも丁寧に切ってくれます。
店員さんは若く、のぞき込む姿勢もしなやかで黒い髪の毛がお店の照明でツヤツヤ光ります。
うさぎの毛が舞うなかで一生懸命きれいにしてくれる様子を見ながら「上手だなあ」と思うのと同時に「店員さん若いなあ、体柔らかいし白髪なんか一本もない。昔、実家のうさぎの世話をしていた頃は私もこんなだったのかなあ」と感慨深くなります。
今回もそんな風にいつものブラッシングと思っていたのですが、店員さんのお膝の上のうさちゃんがなんだかおとなしい。おとなしいというよりくたっとしています。ブラッシングを始めはしたけれどうさちゃんを仰向けにするところで店員さんは手を止めて意を決したように「今日はいつもと違う感じですね。中止しましょう。仰向けはストレスになりますし」と言いました。
うさちゃんは家では普通に元気だったのでものすごく心配になることはありませんでしたが、もちろん店員さんに従いました。
うさちゃんは実際少し疲れているようだったし、店員さんが言いにくいことをちゃんと言ってくれた、安全策をとってくれたことに感心したこともあります。うさちゃんのために準備一式そろえて1/3くらいは行程をすすめてくれたのに「料金はお返しします」というのも申し訳ありませんでした。
「ものすごく心配」ではなかったけれどやはり私の表情には心配が現れたと思うのです。そういう客、下手したら文句を言ったりどこが変なのですかと食い下がる可能性がある客を相手に、自分が危ないと思ったら揺るがずにしっかり中止するのはまあまあ勇気がいるのではないでしょうか。店員さんはうさちゃんをキャリーに戻した後も心配そうにうさちゃんを撫でたり様子を見ていました。
余談ですがグルーミングはいつもお昼に近い時間にしています。私とうさちゃんがお店にいる間に家族が隣のお弁当屋さんでお弁当を買い、みんなで家に帰ってお昼ごはんという流れができていたのですが、今回はのんきにお弁当ができるのを待っているところに私がうさちゃん入りのキャリーバッグをもって合流したのでした。
家に帰って一休みしたうさちゃんが牧草を普通に食べるところを確認して、人間もお昼にしましたよ。

うさちゃんは前回グルーミングからの3か月で店員さんの記憶よりも年をとったのかもしれません。移動も疲れたのかもしれません。
徒歩でも車でもキャリーの中は時代劇の駕籠みたいに揺れるのです。揺れるたびキャリーの中で踏ん張りがきかずにいたのでうさちゃんの体に手を添えて支えてやる必要がありました。
大切なうさこ姫、今度からキャリーに丁度よいクッションを入れてやろう。
