うさちゃんの一年
今年のうさちゃんは7歳、人間にすると50後半で私とだいたい同じ年頃でした。私自身50代でがくっと気力体力の低下を感じるようになりましたが、うさちゃんもなんだかおとなしくなりました。
ウサギのお店が発行している小冊子にちょうどシニア特集が載っていました。そのなかにウサギがシニアだと感じたのはウサギが何歳の時からだったかという調査結果がありました。5歳以上からそう感じる下僕が増え、一番多いのは7歳で、私も全く同じように感じています。
昨年ぐらいから年をとってきたのかなと感じていましたが、今年はもっとはっきり、うさちゃんは年をとったんだと思いました。
一番感じたのは縄張りを狭めていること。いままで出ていたベランダや端まで行っていた廊下などすべて行かなくなりました。今年の初夏には嬉しそうに小さいベランダを一周していましたが、秋には気持ちが良い季候になったのに外に出ません。窓の近くで外に興味あるそぶりはするのですが、結局顔を引っ込めてマットの上に戻ります。
いざというときに自分の安心できる場所に素早く戻れない距離だと感じるのでしょうか。
筋力も弱くなりました。もともと少し麻痺のある脚が座っているときにしっかり曲げていられずに伸びてしまったり、狭いところでの方向転換に苦労していたりします。
くつろぐときも昔は頭を持ち上げていましたが最近はアゴを直にマットの縁や両手の上に載せています。(これは超絶かわいいポーズですが)そしてよく目を閉じて眠っています。眠るときも目を開けていることが多かったのですが、年とともに慣れてきてくれたのなら嬉しいです。
また、そんな風に少し弱々しくなればなるほど甘えるようになってきたようにも思います。若い頃は頭以外にさわると「ぶぶっ」と嫌がって体の向きを変えていたりしましたが、今は気持ちよさそうに歯をコリコリいわせています。ブラッシングの後に下僕の腕にアゴをのせて目を細めてひと休みする時すらあって、ほろりとしてしまいます。
うさちゃんの顔の前に手を置くと、ナデて(ナデろ、かも)と頭を手の下に潜り込ませてきます(!)。
ゆっくりとナデているとなんだか手から力がうさちゃんに流れ込むように感じます。うさちゃんの暖かさが私に戻ってくる感じもあって、下僕のみぞおちや肩はふわっとゆるみます。
まるで、お疲れ~と挨拶をかわしているみたいです。
ちょっと上から目線で「年をとったね」とうさぎに言ってしまうような、下僕がうんと若かったのはもう過ぎた昔。今は「お互い過ごしやすく毎日を少しずつ変えていくね」という気持ちです。
今年一年のうさちゃんを見ていたら、年をとるにつれうまいこと人懐こくなるとよさそうだと思います。
ただ、「ウサギあるある」なのですが、人懐こくナデコを要求するわりに位置が微妙に遠いのです。これはまねた方がよいものかどうか・・・。
ナデる側は肘や腰が微妙な角度になって少々疲れますからね。