ミラノマダムのリアル髪色事情。
いつも小ざっぱりとおしゃれなスペイン人友ローラが、その時どこかやつれたかんじ。なんだかとっても老けて見える。ふと、彼女の頭の方に目をやると、生え際2センチほどの髪の根元が真っ白。
申し訳なさそうに彼女が言った。
「私白髪が多いのよ、ここんとこ忙しくって、美容院にいけなかったの。」
「心配しないで、私も白髪染め手放せないから。」なんだかこっちも言い訳がましく言ってみたが、続く彼女の予想外の言葉に返す言葉を失ってしまった。
「もともとの私の自毛は真っ黒であなたの髪の色とほぼ同じよ。」
だって、私が自毛と思い込んでいた彼女の髪色は、ちょっと黄味かかった自然な感じのダークブラウン。彼女はスペイン南部出身なんで黒髪でも何の不思議はないんだろうけど、例えばみんなで撮った写真なんかでは、薄いのやら濃いのやらの髪色のママたちがいる中で、常に唯一真っ黒な私の髪で、否が応でもここでは違うタイプの身体的特徴を持っている自分をはっきり自覚させられてきたんだもの。
なのに実は「濃いめの茶色」でもなくて、「黒」だったなんて、なんか勝手な独りよがり思考回路の中では、ウラギリにあった気分~。
私 「えっ!黒だったの!なんで違う色の染めるわけ???」
そんなん人の勝手とちがいますの、 と、心の中で自分に突っ込みを入れながら聞いてみた。
ローラ 「黒にすると重く見えて老けて見えるのよ。」
瞬時にローラの顔に上に海苔のごとく真っ黒な髪がある図柄を想像する私。
確かに、ありえない。黒だと一回りぐらい老けて見えそう。

ひときわ目立つ黒髪の日本人美少年(幼い日の息子です)
しかも彼女の話によると、彼女は白髪が出始めたのが15歳のころ。今では自毛は染めないと黒どころか真っ白になってしまうそうで、今では月2回は美容院に通わないとむりらしい。今となっては自毛が、「黒」ではなくてウルトラニュートラルなカラー、「白」になってしまった彼女にとって、何色に染めようが思いのままなのである。なるほど、なるほど。
その後の私の「リサーチ」によると黒髪が、さらに周りに二人いることが判明。一人は同じくスペインはバルセロナ出身エバ、残る一人は先日マレーシアはクアラルンプールに行ってしまったチリのサンティアゴ出身カテリン。実はお仲間が3人もいたのね!
が、しかし、もうそのままの色で行ってね!ほんとにナチュラルな感じで何の違和感もないんだもの。
他のママたちも好き放題に髪の色を変えていることが判明~!確かにもともといろんな色の髪があるのが当然なんだから、何も黒系にこだわる必要まったくなし! だったんだわ。
なんだかみなさん軽いんですね。髪の色でノスタルジー感じてた私って何ですの?
とはいっても逆にオリエンタルな顔の上に、あのような茶系といえども黄色系の色を持ってくるのは、無理があるような気がする。せいぜい茶系の黒止まりではない?東洋系の顔に黄色系を持ってくると、何とも言えず品がなくなるように思うのはわたしだけなんだろうか?
いやこれも 髪は元来黒 という固定観念から抜け出せない老朽化した思考のためなのか、思い悩む今日であった。
mity(ミティ)さんのプロフィール
1966年大阪市内の下町生まれ、下町育ち。「ひま!」を持て余して、野生児のように自由な少女期を送る。同級生だったオッチャン(夫)の仕事の都合で、海外生活は18年。
関西人的思考、生き方は海外では案外やりやすい、と実感を強めている今日この頃。現在はイタリアミラノ在住、3人の子供とワン連れのたくましくも美しい現在進行形大阪のおばちゃん。
★質問やコメントなどどうぞ♪ mityさんが実際に答えてくださいますよー!
伊坂陽子
そう、髪の色は外見上とても大きな要素です。子供の時、西欧人のような柔らかな茶髪の子を、いいなーと思ってみてました、たいがい白い肌とセットなんですもん。同じ日本人なのにずるいな、って。
で、私は、白髪が目立つようになって以来、10年ほど染めました。初めは美容師さんのアドバイスで、筋状に茶色を入れ、隔月ごとに部分を変えていろんな色合いの茶を足していく。それがしばらくするとミックスの私だけのカラーになり、おしゃれといわれ、または三毛猫みたいとも言われたのですが、…頭皮がかぶれるようになって断念。髪の色が変わって、よかったのは、いろんなカラーの服が似合うようになったこと。あるいは、チャレンジできたこと。それは今も楽しんでいます。
白髪が出てくると、黒と白のコントラストは、とても強くて目立ちます。
今、私は昆布のカラートリートメントで、たまに白を茶色っぽくしています。それだけで十分と思えます。で、黄色い髪が下品でもなく、どんなスタイルも、下品にはならないのが中年からの特権です。重ねた歴史が、貫録が、新しいステージを支えますから。ただし、美容院を厳選のこと。熟練のカラーリストが、相談に乗ってくれますので、まずはケチらないで、行ってごらんなさい。欧米の美容院では、カラーリストが最高の収入を得るということです。白髪そのものを楽しむのもいいけど、カラーもね!
mity
伊坂陽子さま
コメントありがとうございます。
実は私も昆布のカラートリートメント、日本より1年分を持ち帰って愛用しています。自毛が真っ黒で、最近白髪が目立つようになってきたので、手放せない存在です。色を変えないのは、自毛の黒に白髪の白、ここにほかの色を持ってくるのもなんだか面倒になりそうだ、という便宜上の理由も大きいです。
ミラノではまだ自然歯の染髪料が見つけられていない状況です。
まずは信頼できる美容院と染髪料見つけて、いろんな色にチャレンジするのも悪くないですね!確かに重ねた歴史が、なんとでもしてくれそうですものね!
iris
日本の雑誌の海外オシャレスナップではー自分に似合うものを知っているーなんて言うコピーを見かけましたが、髪色の悩みや他にも多々あるであろう地道な工夫をスコーンと飛ばしてましたね。実は「Tomiさんの最適解」ならぬ「ミラノマダムの最適解」的話もおおいにあるかも、ですね?
mityさんお友達の様に染めるかどうかは別にして、伊坂さんのコメントで、白髪になるのが楽しみになってきましたよ♪
mity
iris さま コメントありがとうございます。
髪の悩みも、生活の悩みも、基本どこにいても同じです。
髪に関していうなら、こちらでは薄毛に悩む女性が、圧倒的に多いような気がします。
Tomi*
日本でもミラノでも、女性達は白髪を染めることに奮闘しているようですが…
白髪を染めないという選択はないのでしょうか?
白髪のままでいる女性はミラノでも少数派ですか?
白髪の量がまだ少ないうちは染めるのも仕方ないと思いますが
月2回くらい染めないと追いつかない(私もそうでした)というようになったら、きっぱり白髪染めを止めたらいいのに…と思います。
いざ白髪頭になると、伊坂さんがおっしゃるようにいろんなカラーの服も映えるし、楽しいですよ〜♪♪
mity
Tomi’ さま
白髪を染めないという選択肢もあるんだとは思います。でもとりわけ次男のママ友の中では、私がおそらく一番年長でみなさん40歳少し出たぐらいなので、白髪を染めていない方は今のところおりません。でも銀髪系の人が一人いるので、染めているのか染めていないのか不明ではあります。