帰って来たゾロメ女の逆襲③
我が家は読売新聞を購読していますが、いちばん好きなページは?と聞かれたら迷うことなく「人生案内のある家庭欄!」と答えます。
あのスポーツジャーナリストの増田明美さんは読売人生案内の回答者の一人ですが、就任当時はどんなお悩みにも「走ってスッキリしましょう」的回答で異彩を放っていました。
でも、最近はめっきりふつうの回答になってしまい、物足りません。
増田さんにはあくまでも「ランニング至上主義」という選ばれし者の特設コースを走り続けて欲しかった。
ちなみに、読売人生案内史上、いちばんインパクトがあったと思うのは「クラシックがかかると指揮者のマネをしてしまう。アパートの下の部屋からうるさいと怒られる」という自称「指揮マネ病」の中年男性の相談。
これ、質問もスゴかったけど回答もナイスでした。
「一階に引っ越しましょう」。
実は私、人生相談好きが高じて、職場の広報紙に勝手に人生相談コーナーを作り、勝手にそのへんのお悩みを載せ、勝手に回答するという、とんだ自作自演っぷりをやっていたことがあります。
今、読み返したら、2人の男性から告白されて困っているというお悩みには「どっちかに愛想を尽かされるまで悩んでいればいいじゃないですか」と、友人と上手く行かないという高校生には「大人の人生は諦めの連続だと学ぶ時期がやっと来たのです」と答えています。
感じ悪ぅ~!ナニサマだ!?
好きの方向性を完全に見失ってますね。
そんなわけで、もちろん人生相談本も好物です。
残念なのは、こんな不穏なご時勢のせいか、この手の本が数多くあって追いかけきれないこと。
人生相談といえば中島らもや北方謙三で事足りていた(かどうかはわからないけど)時代がなつかしい。
昨今はいわゆるサブカル系が特に充実。
マツコさんもうさぎさんもリリー・フランキーもサイバラさんも出してる。
出してそうだなあと思う人はもれなく出してる。(排泄物みたいでスミマセン)
これに、医学者や心理学者などの専門家、宗教やスピリチュアル方面の人達を加えたら、その数はもっと膨大になり、ますます手に負えなくなりますね。
こうなったら、一度斎藤美奈子さんあたりに人生相談本ジャンルを整理していただきたい。
「妊娠小説」という度肝を抜くジャンルを可視化させた方にこそ、人生相談本総括はふさわしいかと思います。
ひとつよろしくお願いします(斎藤さん、これを読んでないだろうけど)。
そんななか、最近出た西原理恵子さんの生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)はさすがのクオリティでした。
自身の体験や欲望や半生を、一度地味な日常生活というレベルに還元してから答えている感じが素敵。
生活が背景に垣間見えると、説得力がありますね。
特異な体験や欲望の強さをバックボーンにするあまり、「こんな私だから言える!」臭が強い中村うさぎさんの悩み相談で解き明かす「人生って何?」 生きる(マガジンハウス)より私は好感が持てました。
質問【人生相談は好きなくせに、周囲の人の人生にはさほど興味がないような気がします。こんな私はおかしいのでしょうか。】
回答【自称「本好き」にはそんな人が多いんじゃないですか。周囲の人を観察して、その悩みを想像して相談形式にして自分で答えてみるというのはどうでしょう。不毛な行為のようですが、あなたの不毛な悩みはきっとそれで解決されるでしょう。】
深刻な自作自演病!?もしくは人生相談マネ病!?
・・誰かに相談しようかなあ。
By 月亭つまみ
(あなたのどこがゾロメなの?というご意見があったので名字を付けてみました)
きなこ
ここ数日あたたかく部屋の湿度も上がってきたので、加湿器に水を足すのをやめましたが、夜など少し寒いなと思ってエアコンをつけると湿度が一気に下がって目がシパシパします。一度やめてしまうと加湿器に水を入れる気にもなれず困っています。どうしたらいいでしょうか。
相談してみました!
ちなみに、私の中で人生相談といえば、発言小町。
書き込みしてる人すべてが狂ってる感じがいいです。
あお
うちも長年、読売新聞を購読していて「人生案内」は欠かさず真っ先に読みます(笑)
中村うさぎさんの「生きる」は、30代後半で読んだときは「独特な生き方をしてる人だから、私にはイマイチ」と思ったけど、40代になって再び読んだら心に響いちゃいました。なんでだろうな?
最近読んでおもしろかったのは、岡田斗司夫さんの「オタクの息子に悩んでます」
つまみさんももちろんご存じだと思います。回答を導きだすまでの過程、読者の悩みを考察・分析して、回答を構築する・・・本当に興味深い1冊でした。
つまみ Post author
きなこさんへ
ご相談ありがとうございます。
一度やめてしまった加湿器に水を入れる気になれないって
なんだか笑ってしまいましたが、わかる気がします。
とりあえず、エアコンの近くに濡れタオル、はいかがでしょうか。
最近人気の香りのいい柔軟剤で仕上げたタオルであれば
湿気と部屋の芳香剤の一石二鳥かと。
なあんて。
発言小町、知りませんでした~。
今度じっくり見てみます。
つまみ Post author
あおさんへ
ありがとうございます。
「オタクの息子に悩んでます」、知らなかったのですよ。
最近、教えてもらって、今、本を注文中です。
ますます読むのが楽しみになりました。
人生相談のみならず、本って、時間をおいて読むと、感想が変わりますよね。
心に響く箇所も変化して、二度目に読んで号泣したり
逆に、若いときに読んだ本に線なんか引いてあっても
それのどこが自分にヒットしたのか今ではまったくわからなかったり。
それも醍醐味なんでしょうね。
爽子
わたし、うさぎさんのも、サイバラさんのも読んでます。
自覚なかったけれど、わたしも、人生相談好きなのかもしれませんね。
発言小町も、読んでるブログに時々貼ってあるので、物見遊山します。
極端な回答が多いのと、同じ系列が続いてて、突然ぶち壊すようなことを言う人、それを目の敵にする人には、毎回、ふーん…。と眺めてます。
自分が悩みの渦中にいるときは、当然人生相談は読まないな。
て、ことは、平和だってことか!
一人納得する次第。
つまみ Post author
爽子さんへ
確かに私も、自分が手いっぱいだったり手づまりなときは、人生相談と距離を置くかもしれません。
直で、自分の参考にしようとして読むってこと、そういえばないですねえ。
・・・そうか、平和なんでしょうかね、私も。
無責任でお気楽な発言だと自覚しつつ言いますと
すごく悲惨な相談を読んで「この人に比べりゃ私はシアワセ」と思ったり、「ばっかじゃないの、こいつ!」と見ず知らずの相談者を罵倒したり、泣いたり笑ったり、人生相談はとんだエンターテインメントですね。