要は慣れです、慣れ!イタリア食材事情。
さすがイタリア料理が世界でも不動の地位をキープしているだけあって、食材は実に豊か。スペインからミラノにやってきたとき、まず驚いたのは青果の種類の豊富さと新鮮さ。スペインとはお隣同士なのに、おいしいモノへのこだわり度合がこのちがいを生んだのね。もうあきらめていた大根や生姜やもやしさえも、普通にスーパーの野菜のコーナーに鎮座しているなんて感動すら覚えたわ。
イタリアでは大きなスーパーも充実しているけど、メルカディーノっていう、週一で決められた各場所で開かれる露店の市場が楽しい。服屋、靴屋なんかもあって、運が良ければ去年のデザインのブランド物の洋服なんかが、信じられない安値で手に入る。おしゃれには気を使うイタリア人だが、長引く不景気のためこんなところでかしこい買い物している人もたくさんいる。
果物もふじりんごがFUJI(フジ)という名で売られているし、柿も秋になれば完熟ものがCACHI(カキ)という名で売り出され、新しくておいしいものにアンテナを張り巡らしているイタリア人たちが大量に買い込んでいるのを見るわ。
キノコ類では、新鮮な巨大マッシュルームが一般的かつ廉価なのに対して、賞味期限ぎりぎりか?と思われる崩れ落ちる寸前状態のシメジなんかが2倍ぐらいのお値段。エリンギも最近登場していて、やはり価格は高め。しいたけは、秋季期間限定で売り出されていて、もう高級品。ところ変われば、高級品もかわるもんだ。
基本、安くて新鮮なモノを選ばないなんて愚!の発想のもと、日本食への思いを封印し、食の現地化を実践している我が家である。なので、日本人用のお米を半日もかけて買い求める同郷人を憐みの目で見ている私である。第一重いモノ~!
お米だってスペイン時代に比べたら、ここでは現地米とはいえ雲泥の差。種類は豊富だし、銘柄を間違えなければ結構おいしいモノが普通に手に入る。
問題は 慣れよ、慣れ。独特な私的論法を編み出しているようだが、実際のところ食べ盛りの子供たちが日本米の旨さに気づいたら、週のうち半分はお米のこと考えて暮らすことになりそうだもの。
が、しかし、一時帰国時に食事の際に子供らがまずいう言葉がこれ。
「ママ、日本のごはんってなんかおいしい」
そしてこちらに戻って、ごはんの時に言われるのがこれ。
「ママ、こっちのごはんってなんかパサパサしてる。」
「要は慣れです、慣れ!2.3日もすればこれが普通になります!」必死になる私である。
そして、冷めればますますパサパサ度アップのこのお米のごはんを、毎日、持たされている日本的弁当にまで詰められている我が子供たちなのであります。しかし、実際「慣れ」とは幸いというか恐ろしいというか、本当に2,3日にもすれば、何とも言わなくなるのであります。
しかし、かくいう私も、時折日本食への「情愛」を断ち切れずに、安物の松茸ほどの価格のしいたけを買ってしまったりする。結論的には、おいしいものはその土地で食べるに限る!ってこと。よほど調理法なんかに気を付けなければ、ほかの料理やら食器やらにせっかくの「舶来品」が食われてしまって、なんでしたっけこれ? みたいなみじめなことになるのよ。
やっぱり現地の食材新鮮で 何より安いわ~。
日本食への情熱は帰国時に爆発させることにするか。。。
mity(ミティ)さんのプロフィール
1966年大阪市内の下町生まれ、下町育ち。「ひま!」を持て余して、野生児のように自由な少女期を送る。同級生だったオッチャン(夫)の仕事の都合で、海外生活は18年。
関西人的思考、生き方は海外では案外やりやすい、と実感を強めている今日この頃。現在はイタリアミラノ在住、3人の子供とワン連れのたくましくも美しい現在進行形大阪のおばちゃん。
★質問やコメントなどどうぞ♪ mityさんが実際に答えてくださいますよー!
tsukimachi
mityさん、はじめまして~♪
ふだん器担当のtsukimachiと申します。
同じころに始まった「まんま見~や!」(タイトル秀逸!)
ヨーロッパ憧れの強いわたしは、わーい!イタリアだー!と小躍りしました♪
前回の髪事情も、ふむふむでした。
今年40歳に入るので、友人も私も髪の悩みがでてきました。
髪というのは本当に印象を大きく変えますものね~。
夫の口グセは「女性の髪は艶」です。。。
手も見られているぞ。。とも言います。
厳しい視線が近場におりまして、オチオチできましぇん。。
今回の食材レポも面白かったです!
メルカディーノに行ってみたい!
慣れよ、慣れ!にクスっと笑ってしまいました~。
わかります、慣れますよね。
それが日常だと脳が固定するまでの数日が葛藤するものでしょうね。
これからもリアルイタリア愉しみにしています!!
mity
tsukimachiさま
コメントありがとうございます!
日常生活の些細な問題点は、慣れてしまえば、案外問題ではなくなってしまうことってありますよね~。
生活を前に進めること第一! にこれまで来てしまって、「慣れろ!」の反動で何かに対する「こだわり」を捨てすぎてしまってきた感のある私なのですが、、、、
しかし、慣れれないほどの理不尽、にはもちろん怒りを爆発させています~
追々それについてもかかせていただきます。これからもどうぞ、よろしくおねがいしまーす!