おやつとおじさんは、スー(犬)の友だち。私には、ちと面倒でも。
スー(写真の犬・1歳8か月)の散歩のとき、トイプードルを連れたおじさんにしばしば会います。犬同士があいさつするために近寄ると、いつごろからか、このおじさんがポケットからジャーキーを出してスーにくれるようになりました。
わたしは、犬については、どっちかっていうと「食の安全追求ママ」で、ヒューマングレード&無添加にこだわっております。おやつは、ボイルした鶏ムネ肉やレバーや、かぼちゃなど。そこへ、添加物たっぷり&嗜好性バツグンのジャーキー!
人間でも「食の安全追求ママ」に育てられた子どもが、「スナック菓子なんかダメ!」と言われてきたけれど、友だちんちで食べたジャンクフードがおいしすぎて、自分の家で食べられない分、むさぼるように食べてしまって顰蹙を買うというケース、ありますねえ。
あれです。
スーは、「遊ぼう」と寄ってくる可愛いトイプードルは目もくれず、おじさんのもとへまっしぐら。自衛官の敬礼並みにビシッとお座りし、「ジャーキー、くれ」。一枚もらう。ビシッと座りなおす!「もう一枚、くれ!」もう一枚、もらう。ビシッと座りなおす!「もう、いちま…」「いい加減にしなさい!もう、行くよ!」と引っ張られてしぶしぶ退散という寸劇。
この一連のやりとりが、ちょっと面倒くさい。「あ。また会っちゃったよ」と思う。思うけれど、それより早くスーが見つけていると、もう、一目散。毎度の寸劇が始まってしまうのです。
おじさんに「おやつ、あげないでください」と言ってもいいんだけれど、楽しみの少ないスー。散歩のとき、友だち犬と遊んだり、おじさんにおやつをもらったり、好みの枝を見つけてかじったり、木の上のカラスにジャンプしたり、草の間の虫を追ったり…いろいろあるほうが幸せだろうなあと思って、そのままにしています。おじさんに「いつもすみません!」とペコペコするのだけがちょっと面倒くさい。
今度、おじさんにおやつを一袋、お礼に渡そうかなあ、というと娘は、少し考えて「まあ、どっちでもいいんちゃう?」と言いました。わたしも、あげなくてもいい気もするな(笑)。というのも、そのおじさんは、わたしとは直接話さず、スーとだけ話すからです。「スーの友だち」なんですよね。
ま、いいか。もう少し、このままにしておこう。そう思っている間に、両方の時間がずれていって、会わなくなったりするのが犬の散歩だもんな。あわてず、あせらず、のんびりいこう。
結論を急がないのは、大人になったのか、優柔不断になったのか、そこらへんビミョーですが(笑)、オバフォーもあせらず、あわてず、のんびり続けております。今日は、わたしも楽しみにしているプリ子さんの「日々是LOVE古着」が更新されています。古着好きのみならず、ファッション好きなら、絶対に楽しい連載です。ぜひ。
Jane
「そう思っている間に、両方の時間がずれていって、会わなくなったりするのが犬の散歩だもんな」
一時期しょっちゅう偶然会って、いつものように別れて、いつまた会ってもおかしくないんだけど、年月経ってみればあれが最後だったな、という縁ってありますよね。その縁に愛着があってもなくても、そのはかなさをしみじみ思う。