第29回 日常
『日常』は、あらゐけいいちのギャグ漫画が原作で、アニメーション制作は京都アニメーション。初回放送は2011年ですが、すぐに再放送されています。Netfrixはじめ、さまざまな動画配信メディアで見ることができます。
さて、なぜ今、『日常』なのか?
前回『映像研~』ではっきりと言ってしまったがゆえに、それより前に放映された本作についても言っておかねばなりませぬ。
大事なことだから、はっきり言いますね。
『日常』は、おもしろい原作がアニメになってもっとおもしろくなったやつだ!
相生祐子(ゆっこ)と長野原みお(みおちゃん)と水上麻衣(まいちゃん)は県立時定高等学校に通う高校生。三人三様のボケ・ツッコミ・スルー・リアクションの順列・組み合わせを主軸に、クラスメイトであるモヒカンカットの中之条やアフロの田中、ロボット女子高生の東雲なの、なのを作ったはかせ、しゃべる猫の阪本さんほか、桜井先生への恋心がいつも漏れている高崎先生、かつら使用の校長先生、みおちゃんのあこがれの先輩で詰襟にボウタイ着用のモテ男笹原らが絡んで、シュールで心温まる高校(&自宅周辺)生活が繰り広げられます。ほかにも楽しい登場人物がたくさん!
京アニによる作画が美しいことは言うまでもありませんが、注目(傾聴?)すべきは、音楽です! ハンガリーでオーケストラを使って録音したという美しいBGM。特に14回以降で登場人物たちが歌うエンディング曲。ヒャダインの作るオープニング曲も、作品をよく表していて楽しい。本作が単なるギャグアニメにとどまらず、登場人物たちとともに、ほのぼの、しみじみと一日を終えることができるのは、音楽によるところが大きいです。
鮭が飛んできたり、ウッドキューブが空から落ちてきたり、想定の範囲外のシチュエーションとギャグは言葉で説明するのが難しく、一度見てくださいとしか言えないのですが、アニメになると「こんなにポジティブな人たち、いいわ~」と好感をもって身近に感じられるのです。これぞアニメの力。
原作のギャグやオチが、自分では思いつけないレベルだから何度見ても笑えます。(忘れているだけかも)全26回もありながら、若者の友情は描いても、成長は描かれていない学園もの(笑)。たまに見ては、くだらない顛末に「この人たち全然学んで無いわ~。」と笑い、なにかと学びがち&気づきがちな思考回路をリセットしています。
ミカスさんのお休みに乗じてちゃっかり投稿しちゃいましたよ。てへ。
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