Posted on 2020年9月29日 by ミカス

10月の在宅デトックス:長芋のソテー

有名な俳優さんが自ら旅立ってしまうという悲しい出来事が続いています。
そのニュースを聞くたびに、胸をぎゅっと握りつぶされるような思いをしました。

まだ若いのに。
才能に溢れているのに。
生きていればきっと何とかできたはずなのに。

でも、誤解を恐れずに言ってしまうと、
私は時に何もかもをリセットしてゼロにしてしまいたいという気持ちに駆られることがあります。
「どうすれば解決できるのか考えて」とか「頑張って乗り越えればいいことがある」とか、おそらくそれは間違っていないのだろうけど、理屈ではないのです。
もちろん、必ずしもそれが自ら旅立つという行為に直結するわけではありませんが、とにかく、どうにかして今抱えているものをすべて無しにしてしまいたい。

今から12年前、自ら旅立ってしまった友人がいました。
その人は、私がこっぴどく打ちのめされるような出来事に出くわしてしまった時に「僕が日本にいたら、きみの隣に座ってずっと手を握っていてあげられるのに」と泣いてくれました。(彼は日本人ですが、アメリカで暮らしていました)
その数か月後、彼は自ら旅立ってしまいました。
辛い出来事があったということは知っていました。でも、そこまで思い詰めていたなんて、私は全く感じ取っていなかったのです。
「あぁ、隣に座ってずっと彼の手をにぎってあげていたら、変えることはできたのだろうか」

数日後、私は走る車の中から空を見上げていました。
雨上がり、鈍色の雲と日の光がせめぎ合うような空は怖いくらいにきれいでした。
「彼はもうこの空を見ることはできないんだ」そう思った瞬間、滂沱として涙が溢れたのです。
どんなに辛かったかをわかってあげることはできなかったけどさ、見てごらんよこの空。この複雑な色の美しさに息をのむなんて瞬間、そうそうは無いよ。
あなたはもう、その瞬間を味わうことができないんだよ。とても些細なことだけど、とても幸せで、大切だとは思わない?

これまた誤解を恐れずに言うのなら、生きている意味なんてものにそんなに立派なものはないのではないかと私は思います。
ただ、明日、きれいな空に心動かされるとしたら、ご飯の美味しさにため息が漏れるとしたら、友達との他愛ない会話に大笑いできるとしたら、今ここで止めてしまうのは勿体ない。とりあえず明日まで。またとりあえず明日まで。そんな繰り返しを続けながら、私たちは日々を続けていくだけなのだと。
それだけでも十分、生き続けるに値するのだと。

先日、9月の『在宅デトックス』がありました。
ゆるテーマが『予備軍の不安』だったので、介護未経験の方やまだ本格的には始まっていない方が参加してくださり、今回もそれはそれはエキサイティングな時間(笑)になりました。たくさんお喋りをして、たくさん笑いました。
本当に楽しかった。
在宅デトックスやZine『カイゴ・デトックスへようこそ』も、参加したり手に取ってくださる方が「明日、在宅デトックスだから」「もうすぐZineが届くから」と、とても些細な”日々を続けていく理由”にして下さったとしたらうれしい。
そして、それがまた、私がすべてをリセットせずに日々を続けていく原動力になるのです。

というわけで、10月も『在宅デトックス』はあります。
今回は昼間の開催なので、「夜は家族がいて話しづらい」という方におすすめです。昼の回は毎回申し込み人数が少ないので、じっくりお話できるチャンスですよ。ぜひご参加ください。
今回はおそらく参加人数が少なくなると思うので、特にテーマは設けずにお喋りをしましょう。

【日時】
　10月23日(金)13:00
【所要時間】
　1時間~1時間半
　※参加人数、盛り上がりなどによって緩く変わります。
　　中座、早退など自由です。
【オバフォーからの参加者 】
　ミカス
　※他のメンバーの飛び入り参加もあります。
【参加対象 】
　介護の経験はないけど、将来が不安、介護者の実情を知りたい方。
　現在介護中で、モヤモヤ、イライラを吐き出したい方。
　過去の介護経験について吐き出せなかったことを吐き出したい方。
　どんな方でも大歓迎です。
【募集人数 】
　4名　※定員オーバーの場合は抽選になります
【参加料 】
　無料
【申し込み方法】
　こちらのフォームからお申込みください
【申し込み締め切り】
　10月20日(火)

※リモート会議などで使われるソフトZoomを使用します。
　パソコン、スマホ、タブレットのいずれでも使用可能です。
　初心者でも簡単に使えるソフトですが、使い方がわからない方には解説
　しますのでご安心ください。

料理も、「こんな組み合わせはどうだろう?」と考えたレシピが上手くいったり、美味しい調味料に出会ったりすると、それが小さな原動力のひとつになります。
今日は、そんな思いつきの組み合わせが上手くいった一品『長芋のソテー』をご紹介します。料理の腕前ではなく、完全に調味料が生み出してくれる奇跡。そんな他力本願メニューです。

長芋のソテー

1. 長芋の皮をむいて、厚さ2センチくらいの輪切りにします。
   ※皮をむく時にぬるぬるで滑る場合はピーラーを使う方が安全です。
2. 鰹節をフライパンで乾煎りします。
   ※乾煎りが鰹節の香りを引き立てます。また、おひたしなどに使う場合は
   　乾煎りをすると鰹節が醤油やだしの水分で固まり過ぎてしまうのを避ける
   　ことができます。
3. フライパンに油を引いて加熱し、1の長芋を焼きます。
   片面に焼き目が付いたらひっくり返し、蓋をしてさらに5分ほど焼きます。
4. 竹串を刺してすっと通るくらい火が通ったら、フライパンに肉ポンを加え、
   すこし煮詰まるくらいに加熱します。
   ※肉ポンが無い場合(ほとんどのお宅は無いと思いますが)は、醤油、酒、
   　砂糖、酢、水少々で合わせ調味料を作ってください)
5. お皿に盛りつけて、鰹節をたっぷりのせたら出来上がりです。
   
   
   

在宅デトックスで皆さんとお話しできることを楽しみにしています。
ぜひご参加ください。

ミカスでした。

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