正解は出ない : たかきびのハンバーグ
先日、2022年最初の在宅デトックスが開催されました。
今回は久しぶりの昼回。通常、昼回は参加者が少ないのですが、今回は珍しく定員を上回るお申込みを頂き、ご参加いただけなかった方には大変申し訳ありませんでした。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、カイゴデトックスには3つの掟があります。
・否定しない
・非難しない
・美化しない
そして更に私が忘れないようにしているのは「ここを正解が出る(もらえる)場にはしない」ということです。
もちろん、皆さんとああでもないこうでもないとおしゃべりをしているうちに、「それはこうすればいいんじゃない?」と、目からうろこが、棚からぼた餅が落ちるように答えが降ってくることもあります。また、介護者としてちょっとだけ先輩である方が、介護真っ只中で悩む方に思いがけない情報をもたらしてくださることも。
それでも、それはあくまでもとてもラッキーな「たまたま」なのです。
介護と言っても、それぞれが置かれた状況、介護される人の病状、色々なことが異なります。そうなると当然、介護に対する正解もそれぞれに異なるはず。一概に「こうすることが正しい」と言い切ることはできません。
また、正解を出すことを目的に据えてしまうと、カイゴデトックスがまるで教えを乞う場のようになってしまい、そうなるとそこには「先生」と「生徒」のようなカイゴデトックスが求めていない関係が生まれてしまうような気がするのです。
と、「カイゴデトックスが何たるか」てなことを滔々と語ってしまったのは何故かと言うと…今回の在宅デトックス、出なかったのですよ、答えが。
参加者のMさんが義理のお母さんの遠距離介護についての悩みを話してくださいました。お話を聞きながら、みんなで「ええ?」「それはおかしい!」「あぁ、そういうの困るよねぇ」などと話は盛り上がるのですが、絡みに絡まり、もつれにもつれた介護問題の糸はそうそう簡単にほどけるものではありません。結局「どうしたらいいんだろうね」を繰り返しながらデトックスタイムは終わりました。
もし、「どうしたらこの苦しい状況が解決するのか教えてほしい」という悲壮な思いを胸に参加する人がいるとしたら、在宅デトックスはそのご要望には応えられないのかもしれません。ああ、なんと無力なのでしょう。
でも私は、あくまでも私はですが、介護が辛い、介護が怖い、介護が嫌だ、嫌だ嫌だいーやーだー!!という思いを吐き出しても許される場所が欲しかった。それさえあれば、自分で(プロの手と知恵を借りながら)正解を見出す体力をなんとか維持できそうな気がしたのです。だから始めたカイゴデトックス。
それでも今回のようなお話を聞くと、Mさんが「そうか、その手があったか!」と膝を打つような正解、もしくはそれに近いヒントを提供できたらいいのになぁ、なんて変な欲が顔をのぞかせてしまいます。
でも、正解は出せずとも、最後はみんなで笑いあって「とりあえず頑張りすぎない程度にやりますか。またねー!」と解散する。やっぱりそれが在宅デトックスの真骨頂なんだよなぁ。
Mさん、ごめんね。
さて、今日ご紹介するのは、カイゴデトックス同様ちょっと個性的な一品でございます。その名も(ってほどすごくはないけど)「たかきびのハンバーグ」。たかきびは、食物繊維、ミネラル、鉄分を含む雑穀で、便秘や貧血予防、美肌づくりに最適です。また、ビタミンB、ビタミンEなども含む、まさにスーパーフードなのです。
以前、とある道の駅のカフェで食べたたかきびハンバーグがあまりにも美味しくて、自分でも作ってみようと思い立ったのでした。
たかきびのハンバーグ
- たかきびを炊きます。炊き方はたかきびのパッケージに書いてあるものに従ってください。
- 玉ねぎをみじん切りにして炒めます。食感が残るようにしたいので、あまり炒めすぎないように。
軽く塩こしょうをしてください。 - 人参をすり下ろします。人参はやや多めに入れた方が仕上がりが柔らかくなるような気がします。
- たかきびが炊き上がったらしゃもじで切るように混ぜ、大きめのボウルにあけてます。
- たかきびの粗熱が取れたら、2の玉ねぎ、3の人参、塩、こしょう、小麦粉、パン粉を加え、混ぜ合わせます。
- 5の生地をハンバーグ型にまとめます。小ぶりで薄めの形にまとめた方が焼き上がりが重くなりません。
- フライパンに油を熱し、6のハンバーグを焼きます。ふたをして中火で焼きましょう。
肉は使っていないので長時間火を通す必要はありませんが、周りがカリッと香ばしくなるよう焼き色を付けてた方が美味しいですよ。 - 焼きあがったらお好みのソースでどうぞ。私は、醤油、バルサミコ酢、砂糖少々を混ぜて煮詰め、軽く水気を絞った大根おろしと混ぜ合わせたソースで食べました。
残念ながらコロナウイルスの終息まではもう少し時間がかかりそう。でも、リモート会議ツールZoomを使った在宅デトックスはできる限り続けていこうと思っています。ソーシャルディスタンスを気にせずにおしゃべりを楽しむことができますので、常連さんもお初の方もどんどんご参加ください。次回の開催日や詳細は後日お知らせします。
ミカスでした。
kokomo
ミカスさま、在宅デトックスではお世話になりました。
「在宅...」の前にzoomでお仕事されていたとおっしゃっていたし、金曜日はThat’s Danceの収録があったはずなので、連続zoomでしゃべりっぱなしでしたね。お疲れ様でした。
Mさんの件ですが、私もいいアイディアが全く浮かばず自分自身に歯がゆい思いをしていました。そもそも、皆さんと比べると介護の入口にさえ立っていない私に有効な意見を出せるはずもないのですが、それでも困難な状況下で何とかしようと在宅デトックスに参加した皆さんの気持ちが伝わってきて、何もできない自分にもどかしさを感じていました。それでも、妹の場合ですが、思ってもいないところに突然小さい突破口が見えてくることもあったようです。月並みですが、Mさんにもそんな機会が現れることを願っています。
在宅デトックスって不思議ですね。在宅デトックスに参加するまでは接点がなかった、そしておそらくは離れたところに住んでいる参加者の皆さんなのに近くにいるように感じます。この前も、髪型が似ている方をスーパーで見かけて、「あ、Mさんだ!」と話しかけそうになってしまいました。あれやこれや悩みも多い日々ですが、参加者の方々のことを思い出すと「なんとか今日もやりましょか」と思えるんですよね。こういう機会を作ってくださったミカスさんに感謝です。
たかきびはごはんに入れて炊いたことしかないかもしれません。
そして、ソースがバルサミコと醤油なんてとてもおいしそう。
付け合わせが枝豆っていうのも最高!
まぁ
こんにちは、「Mさん」ことまぁです(笑)
久しぶりの在宅デトックス、楽しかったです。
身近な友人に愚痴を溢すと「良いお嫁さんねー」と褒めてくれるか「遠いんだからそんなにやらなくても放っておけばいいじゃない」のどちらかを言われます。
どちらも私を思って言ってくれるんですが、愚痴を完結してほしくて言ってるんじゃないんですよね。
介護デトックスは…アイデアが貰えればラッキーですけど、それは本当に棚ぼたで(でもそんなことまでケアマネさんにお願いできるんだ!という素晴らしい情報をありがとうございました)話せること、他人様の話を聞くことがメインですものね。
そういう場所は本当に貴重でありがたいです。
今回は大半をうちの義実家四方山話で占めてしまって失礼しました。
それにしてもミカスさんは「傾聴」の勉強、訓練をされたのでしょうか。聴く力のレベルの高さに毎回甘えてしまいます。
ミカス Post author
kokomoさん
在宅デトックスへのご参加、ありがとうございます。またお会いできてうれしかったです。
あの日はたまたま1日4zoomとなった日で、妙にテンションが上がっていました(笑)
カイゴデトックスは答えを出す場ではないと分かっていながらも、時々、「どうしたらいいのかなあ」と考え込んでしまうような問題に出くわすことがあります。歯がゆいですよね。
でも、kokomoさんの妹さんに突破口が見えてきたというお話をうかがって、カイゴデトックスは「突破口が見えてきた人もいるんだって。あなたにも見えてくるかもしれないね」と声を掛け合える場であればいいかなと思いました。
kokomoさんが在宅デトックスを楽しんで下さって、そんなふうに感じてくださることがとてもうれしいです。
本当に不思議ですよね。それぞれが離れた場所に暮らしていて、ともすると初対面だったりもするのですが、柔らかくつながることができる。
また会えるかどうかはわからないけれど、kokomoさんのように生活の中でふと参加者の人のことを思い出したりして。カイゴデトックス、始めて良かったです。
たかきびハンバーグ、kokomoさんの住む町と私の住む町の間にある焼き物の町(どこだよ?笑)の道の駅で食べました。
あの道の駅のカフェはなかなかいいですね。ぜひ一度足を運んでたかきびハンバーグを食べてみて下さい。
ミカス Post author
Mさんことまあさん
ご参加ありがとうございました。楽しかったですね。
介護にまつわる問題のほとんどは、すぱっ!と切るように解決できるようなものではないので本当に悩ましいですよね。
でも、カイゴデトックスについて「答えや策が得られたとしたらそれは棚ぼた」というのは的を射た、そしてとても素敵な考え方で、とてもありがたいです。
これからもどんどん参加して、どんどんお話して下さい。ぼた餅はなかなか落ちてこないけど(笑)
傾聴の勉強なんてとんでもない。
おそらく、皆さんのお話が興味深いものなので聴き入ってしまったり、相槌が出てしまうのだと思います。
本当に貴重な時間を頂いています。