5歳と話す:揚げ湯波と小松菜の煮物
甥の子供(男の子・5歳)と久しぶりに会いました。
不思議なくらい人見知りをしない子供なので、会った瞬間からあれこれと話しかけてきます。
「サンタさんから野球のグローブをもらったけど今日は家に置いてきちゃったんだ」だの「ぼくは甘いお菓子が大好きではないんだ」(彼はなぜか「嫌い」という言葉を使いません)だのと、喋り通し喋っています。
お喋りだけれどまだ5歳。時に何が言いたいのか今一つわからないこともあります。
聞き直してみたり、「こういうこと?」とこちらで言い換えて確認をすると、本人も伝わらないもどかしさを感じるようで、小さな苛立ちを見せることも。そんな時は「すぐに分からなくてごめん。ゆっくり話してくれる?」と、出来るだけ落ち着いた声で話しかけてみました。
小さな子供と長い時間を過ごすことがないので、私は接し方が下手なのだろうなと思います。その年齢の子が、その子自体がどれくらいのことを理解できるのかが今一つわからず、ついつい大人にするように話をしてしまっているのではないかと思います。
それでも、子供と話をするのはとても楽しい。普段接することが少ない分、「こんなことも言えるのか」「そんなことに興味があるのか」と、驚かされることがたくさんあります。
スーパーで買い物をしていた時のことです。商品につけられた値札をまじまじと見て「どうして値段が二つあるの?」と聞かれました。税抜き価格と税込み価格、2つが書かれていることを不思議に思ったようです。
「ひとつはその物の値段。物を買った時は税金を払わなければならないから、もうひとつの値段にはその税金が足されているんだよ」と言ったところで、「税金なんて5歳の子供にはわからないよなぁ、なんて説明しよう」と口ごもってしまったのですが…
「そうか。でも、僕は税金を知らないから、まずは税金を知らなきゃね」ときました。
「6歳になったらわかるかなあ?」(彼は今年6歳になります)
子供に慣れていない分、どう話したらいいのかと少し緊張していたのですが、この子なりに考えを巡らせて理解をしようとしているのだなと楽しくなりました。
変に子ども扱いする必要もなく、少しだけわかり易い言葉を選んで話せば会話ができるのだと分かりました。
何度も私に「ばあば!」と話しかけては、慌てて「あっ、ちっちゃん…」(私はちっちゃんと呼ばれています)と言い直すのがとても面白くて、その度に「もう、ばあばでいいよ」と笑いました。大人にばばあ呼ばわりされたらそりゃあ腹が立ちますが、5歳児にばあばと呼ばれたら顔もほころびますわ。
甘いお菓子が「大好きではない」彼が好きだというのが煮物。渋い5歳児です。
今日ご紹介する一品は、その渋い煮物の中でもさらに渋い(個人的なイメージ)『揚げ湯葉と小松菜の煮物』です。揚げ湯葉は、その名の通り生湯葉を油で揚げたものです。あまりポピュラーではないのかもしれませんが、もしお豆腐売り場などでみかけた際はぜひ買ってみて下さい。揚げてある分こくがあって美味しいですよ。
ちなみに『ゆば』、京都では『湯葉』と書きますが、栃木県の日光では『湯波』と書きます。
揚げ湯波と小松菜の煮物
- 小松菜を洗い、5センチくらいの長さに切ります。
- 揚げ湯波は重なり合っていたらほぐし、食べやすい大きさに切ります。
- やや深さのあるフライパンなどに、だし汁(水と顆粒だしでOK)、酒、塩、醤油、みりんを入れて火にかけます。
- 煮汁が沸騰したら火を弱めて、小松菜と揚げ湯波を加えます。
- アルミホイルやクッキングシートなどで落し蓋をして煮ます。
- 小松菜がくたっとしたら火を止め、そのまましばらくおいて揚げ湯波に味をしみ込ませましょう。
温めなおして食べてもいいですし、冷えても美味しく食べられますよ。
まだ2月ですよね?なのにこの暖かさは何? この記事が更新される20日、私が住むエリアの最高気温はなんと22℃の予報。ところが翌日21日は8℃だというのですから、もう心身ともにその乱高下についていけそうにありません。皆さん、くれぐれもお体に気を付けて。
ミカスでした。