眼と不安
今年仕事をやめた夫が「車で自由に旅行に行く」と北海道まで行き当たりばったり旅行をしました。少々お疲れモードになったのか、その後、そわそわ落ち着かなくなってしまいました。
仕事をやめてから徐々に増えたアルコールも悪さをしたのでしょうか。「言っても聞かないしどこからが依存症なのかね」と横目で見ておりましたが、とうとう自分でもこのそわそわはマズイと思ったのか近くの精神科を受診してきたようで、年配の先生にじっくり話を聞いてもらったそうです。
「旅行は今度はお一人ではなくご家族と出かけては?」と言われた夫が「うさぎを飼っているので留守にはできないんですよ」と答えたところ、先生は「うちもウサギを飼っていました。ありとあらゆる動物を飼いました。ウサギは目が合わないんですよね」と言ったそうです。
「目が合わない」とはいかにも精神神経科医らしいコメント。ちょっとヒヤッとする感じもします。
実際、ウサギの目は魚みたいに顔の両側についているので合いにくいっちゃ合いにくい。でも横から見るとちゃんとこっちを見てくれている。そしてチロッと目をそらされることが多いように思うので目は合ったと感じてくれているはずです(照れてたりして)。
オヤツを期待したり、楽しそうに遊んでいるときに正面からみると、活き活きした両目がしっかりこちらの記憶に残ります。それも目が合ったからでしょう。
顔の横に目がついているおかげで視野は360度近くを誇りますが、視力はあまり良くなく、近視だそうです。部屋のレイアウトの変化(うさぎグッズを洗濯して並べ直したレベルでも)にはすぐに気づいて確認するのに、口元に落としたオヤツは探し回ります。
年をとってきて瞳が白っぽく見える角度があり、少し白内障にもなっているようです。
ところで夫のそわそわ不安症状はアルコールの影響というよりは、仕事をやめたことと無理に旅行してきたことが原因でしょうとのことでした。薬を軽く出され、漢方薬も服んだりしています。勿論アルコールはお休み。
うさちゃんの顔をのぞいては「目は合わないかねえ、合うよなあ」と言っている夫はちょっとうさちゃんにべたついているように見えますが、今はしょうがない。
うさぎのほうはクールに目が合わないようにしています。鬱陶しそうですが、逃げたりしないので信頼してくれているのでしょう。
どこから見ても可愛いですがうさぎはクールなセラピストなのです。